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第39話 屋敷から出られないって意味が分からないんだけど
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アルグレートと共に戦地へ行くという決意を固めた私は部屋から出て彼を探す。するとツォルグさんと出会った。彼の手には握り拳大の水晶が握られている。
「ツォルグさん! あ、アルグレートはどちらに?」
「アルグレート様は先ほどまで武器商人の方とお話しておりましたので、応接室にいらっしゃいます。一緒に参られますか?」
ツォルグさんに便乗する形でアルグレートのいる応接室に向かうと、ベルベット生地のふかふかのソファに座るアルグレートを見つけた。応接室には分厚いカーテンに大きな窓や暖炉もあって洋風な感じがすごく表れている。
「アルグレート、どうしたの?」
なんだかがっくりと肩を落として元気がなさそうだ。そんなに戦地へ行くのが辛いのか。そんなの見たら私だって辛くなる。
でも私も一緒に行けば、寂しくはないと思うの。それに私は看護師だった人間。誰かを助けたいと言う気持ち当然ある。
「オトネ……」
「アルグレート、私も戦地に連れて行ってほしい」
すると、アルグレートの肩がぴくりと震えた。
「私、看護師だから誰かを助けたい気持ちはある。ここにいるだけじゃだめだと思うの。私も一緒ならアルグレートとは離れ離れにはならないからいいと思う」
「……オトネ……」
俯いていたアルグレートの顔がゆっくりと起こされて私と目線があう。
碧眼の目がギラついていてなんだか怖い。
「アルグレート……?」
どうしよう、私……アルグレートを怒らせた?
「ごめんなさい、怒らせちゃった?」
「いや、俺は怒ってはいない。だが……」
ガバっといきなり立ち上がったアルグレートが私に指先を向けると、私の身体はふわりと宙に浮いて空気椅子のような体勢になる。
「え? え!?」
「君は戦地には行かせないよ」
「ちょ、アルグレート、なに、を……」
気がつけばアルグレートにお姫様抱っこされていた私はそのまま応接室の外へと連行されていく。
「アルグレート様!? オトネ様に何をなさるのです!?」
「ツォルグ、やはり俺はこうするしかないみたいだ」
「こ、こうするって……!? あ、身体、が」
後ろを振り返るとツォルグさんが口をパクパクさせながら固まっている様子を見せている。
いや、アルグレート何なの!? 怒っていないとは言ったけど、かつかつと足音は乱雑だし、明らかに怖い雰囲気出し過ぎじゃない!?
自室に到着すると、私はベッドの上に仰向けに寝転された。ドアが自動で閉まるとアルグレートが私の上に覆いかぶさり、左手指をぱちんと鳴らした。
一瞬部屋の壁が黄色く光ったのは気の所為?
「君の気持ちは受け取ろう。だが、君が戦地に行くのは許さない。だから君には屋敷から出られない魔法をかけた」
「ツォルグさん! あ、アルグレートはどちらに?」
「アルグレート様は先ほどまで武器商人の方とお話しておりましたので、応接室にいらっしゃいます。一緒に参られますか?」
ツォルグさんに便乗する形でアルグレートのいる応接室に向かうと、ベルベット生地のふかふかのソファに座るアルグレートを見つけた。応接室には分厚いカーテンに大きな窓や暖炉もあって洋風な感じがすごく表れている。
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なんだかがっくりと肩を落として元気がなさそうだ。そんなに戦地へ行くのが辛いのか。そんなの見たら私だって辛くなる。
でも私も一緒に行けば、寂しくはないと思うの。それに私は看護師だった人間。誰かを助けたいと言う気持ち当然ある。
「オトネ……」
「アルグレート、私も戦地に連れて行ってほしい」
すると、アルグレートの肩がぴくりと震えた。
「私、看護師だから誰かを助けたい気持ちはある。ここにいるだけじゃだめだと思うの。私も一緒ならアルグレートとは離れ離れにはならないからいいと思う」
「……オトネ……」
俯いていたアルグレートの顔がゆっくりと起こされて私と目線があう。
碧眼の目がギラついていてなんだか怖い。
「アルグレート……?」
どうしよう、私……アルグレートを怒らせた?
「ごめんなさい、怒らせちゃった?」
「いや、俺は怒ってはいない。だが……」
ガバっといきなり立ち上がったアルグレートが私に指先を向けると、私の身体はふわりと宙に浮いて空気椅子のような体勢になる。
「え? え!?」
「君は戦地には行かせないよ」
「ちょ、アルグレート、なに、を……」
気がつけばアルグレートにお姫様抱っこされていた私はそのまま応接室の外へと連行されていく。
「アルグレート様!? オトネ様に何をなさるのです!?」
「ツォルグ、やはり俺はこうするしかないみたいだ」
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後ろを振り返るとツォルグさんが口をパクパクさせながら固まっている様子を見せている。
いや、アルグレート何なの!? 怒っていないとは言ったけど、かつかつと足音は乱雑だし、明らかに怖い雰囲気出し過ぎじゃない!?
自室に到着すると、私はベッドの上に仰向けに寝転された。ドアが自動で閉まるとアルグレートが私の上に覆いかぶさり、左手指をぱちんと鳴らした。
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