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第四章:三人の旅
第百四十話:がんばれさら
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「さらー! がんばってー!」
サラには少しだけ、気に食わないことがあった。
目の前のカーリーとは何度も顔を合わせているし、大会の時にも少しばかりの会話をした、サラ基準ではぎりぎり友人と言えるくらいの間柄だ。
そんなカーリーはウアカリの中では少しだけマシな方で、やたらめったら男に惚れることはない。
何故ならカーリーは、ウアカリの力が極端に低いからだった。
ウアカリの国民は全員女で、強度こそ違えど全員が同じ【男の強さを測る力】を持っている。
その力は基本的に、弱い程に誰にでも惚れやすく、強い程選り好みし易い傾向にある。
ウアカリ史上最高の力を持っていると言われている魔女ナディアはそのおかげで、今でもレインにしか興味が無いと公言するのほどだった。
本来ならその法則に則れば、カーリーは男なら誰でもいいはず。
ところが、彼女の力は少しだけ違っていた。
カーリーは、男の強さを見抜くことはほぼ出来ない。
なんとなく強そうだな、とか、弱そうだな、という程度で、実際に対峙してみるまではその強さが分からないという、ウアカリの中では随分と変わり者の一人だった。
しかしやはり彼女もウアカリで、実際に戦って負けたのなら即惚れるらしいことが、サンダルとの闘いで証明されていた。
そんな彼女は、大会の時にサラとこんな話をしていた。
――。
「ねえ、サラさんの男ってエレナ様の隣にいたあの化け物ってまじですか?」
カーリーの二試合目が終わった直後、彼女は控え室でサラにいそいそと語りかけた。
「ま、まだ私の男じゃないけどね。手を出すんじゃないわよ?」
突然のことに思わずそう返してしまったサラに、カーリーは苦笑して言う。
「出すわけないじゃないですか。ウチにすら化け物にしか見えない化け物ですよ? アレを男として見ろってのは無理ですって」
それは本気の言葉だった。
カーリーも、多分ウアカリだ。他の人よりも男を見ても興奮はしない様だったけれど、男には興味津々、そんな様子を、今までも見たことがあった。
性欲に対しては非常に忠実なウアカリなのだから、それは嘘ではないのだろう。
「ならいいけど。……ウアカリは怖いから」
「あらー? 女の魅力ではウチに負けてるって意味ですか?」
ほっとサラが呟くと、カーリーはここぞとばかりに攻勢に出る。
面倒くさい、ウアカリの本能の様なものらしい。
そうやって正面切って言い合った後に男をシェアすることで、女性特有の陰湿さを打ち消しているらしいのだけれど、ウアカリではないサラにとっては面倒なことこの上無かった。
「違うに決まってるでしょ? クラウスの好みは色白の超絶美女なんだから」
もっと言うのであれば、クラウスの好みはオリヴィアその人だろう。
遺伝子が違うのだからそれも仕方ないことなのだろうけれど、自分で言っていて少し落ち込む。
そんなことを思っていると、カーリーは真顔で言った。
「ん? サラさん違いますよね?」
「は? オリヴィアさんを目指すのは女として当然なんですけど? ウアカリみたいなビッチに負けるわけないんですけど?」
顔は確かに、目の前のカーリーにも負けるかも知れない。
けれど、一般的に見ればそれなりに整ってはいるはずだ。
「確かに顔だけならあんたにも負けるかもね。でも、私はあのエレナの娘なのよ? 愛の深さならこの世界の誰にも負けないから!!」
手を伸ばしてギリギリ届くカーリーの襟首を両手で掴んでゆさゆさと揺らす。
それはもう、全力の魔法で身体強化をしながら、足に重力を集中させながら。
ウアカリ同士のやりとりとは違う、本気の怒りに、流石のカーリーもたじろいだ。
「ちょっ、興奮するのはベッドか戦場だけにして下さいよ。意味分からないから。
大丈夫。ウチはあの化け物に興味ないですから」
そう、はっきりと断言していたはずだった。
――。
「さらー!」
……。
「なんでクラウスに色目使ってんのかな? この巨大ビッチは」
「いやー、大会が終わってからというもの、毎晩夢を見たんですよ。化け物に襲われる夢を。最初は殺されまくってた悪夢だったんですけど、次第に、……ね?」
「ね? じゃないでしょ? ほんとにウアカリは脳味噌まで――」
「性器なんですよねー」
「言うんじゃない! ばか! 全く、あんたが普通のウアカリとは違うと考えてた私が馬鹿だったわ」
「普通のウアカリは逃げ惑ってましたけど?」
「そういう意味じゃない!」
はぁ、とサラは溜息を吐く。
クラウスをウアカリに連れてきても良いと思った理由は、そんなカーリーとイリスの姉、一般的なウアカリの力を持つクーリアが共に、クラウスはウアカリにとっては男ではないと言っていたからだった。
それが、蓋を開けてみたら言った本人がこれである。
「だから、お仕置きはちょっとキツめを覚悟してね」
「出来るのならどうぞ!」
全力の攻防を繰り広げながら、二人はそんな会話を大声でしていた。
今まで目の前の厄介なウアカリのせいで忘れていたけれど、今は戦闘中。いつのまにか、聖女の森を展開していた。
「そう言えば、マナに変なこと、聞こえてないかな」
ふと意識を外に向けると、森の外では、マナが目を輝かながら応援していた。
ここはサラの森。
サラの姿は、対峙している者以外からは殆ど見えない筈だった。
「さらぁあ! がんばれええ!」
しかし、まるで見当違いの所に向かってマナは叫ぶ。
それまでも、何度か聞こえた応援。
よくよく思い出してみれば、その声は常に、サラを応援していた。
会いたがっていたカーリーではなく、クラウスの伴侶として認められたサラを。
マナがサラに勝ってほしいと思っているということはすなわち、クラウスもまた、サラに勝って欲しいと思っているということ。
片割れというのは、きっとそういうものだ。そう、思い込むことにして。
「うん、頑張るよ、マナ。私があなたのママなんだから」
覚悟を決めれば、巨大なカーリーは途端に小さく見え始める。
大切なのは、カーリーがクラウスを狙い始めたという事実ではない。
クラウスとマナが、自分を選んでくれているという真実だ。
「ふふ、ごめんねカーリー。私ってそういえば、勝利の魔法使いだったよ」
それさえ思い出せば、聖女の森が展開されている今、もうサラの勝利は確定していた。
ただの膂力だけの勇者を仕留める方法など、魔物を相手にしているのと変わらないのだから。
魔物を仕留める方法など、魔法使いの最先端を行く両親から、嫌という程教わっているのだから。
――。
「勝てませんかー。聖女の力を使うことに抵抗感があるサラさんなら、いけると思ったんですけどねー。
それに、ウチはクラウスさんに殺されても好きって言える自信も、少しはあったんですけど」
仰向けに倒れるカーリーは、そんな心境を語った。
野性的な勘が鋭い彼女は、既にサラのそれに気づいていたらしい。
サラが今まで聖女の力を全力で使ったのは、大会でのルーク戦と、ミラの村を守る結界を張った時だけ。完全にその場から離れても尚デーモンを寄せ付けない結界など、父にすら難しい。
勝てる時にはなるべく自分の力で。
それが聖女の遺品を託された、サラのルールだった。
よくよく見ていれば、誰だって気付いたはずだ。
サラはタンバリンを通して魔法を使っているにも関わらず、その戦闘の基本は素手で、タンバリンは常に腰に提げているのだから。
しかしそれでも、とサラは言う。
「私とあなたの差は、やっぱり覚悟の差だよ、カーリー。私はクラウスに殺されることなんか決してない。例えこの先魔法が使えなくなったとしても、寿命まで、幸せに生き抜いてやるんだから」
そんな言葉に、カーリーはあははと笑う。
「それは勝てませんね。私は彼に殺されて幸せな人生を終えることは出来るかも知れませんが、寿命まで生き延びる方法なんて検討もつきませんよ」
サラには少しだけ、気に食わないことがあった。
目の前のカーリーとは何度も顔を合わせているし、大会の時にも少しばかりの会話をした、サラ基準ではぎりぎり友人と言えるくらいの間柄だ。
そんなカーリーはウアカリの中では少しだけマシな方で、やたらめったら男に惚れることはない。
何故ならカーリーは、ウアカリの力が極端に低いからだった。
ウアカリの国民は全員女で、強度こそ違えど全員が同じ【男の強さを測る力】を持っている。
その力は基本的に、弱い程に誰にでも惚れやすく、強い程選り好みし易い傾向にある。
ウアカリ史上最高の力を持っていると言われている魔女ナディアはそのおかげで、今でもレインにしか興味が無いと公言するのほどだった。
本来ならその法則に則れば、カーリーは男なら誰でもいいはず。
ところが、彼女の力は少しだけ違っていた。
カーリーは、男の強さを見抜くことはほぼ出来ない。
なんとなく強そうだな、とか、弱そうだな、という程度で、実際に対峙してみるまではその強さが分からないという、ウアカリの中では随分と変わり者の一人だった。
しかしやはり彼女もウアカリで、実際に戦って負けたのなら即惚れるらしいことが、サンダルとの闘いで証明されていた。
そんな彼女は、大会の時にサラとこんな話をしていた。
――。
「ねえ、サラさんの男ってエレナ様の隣にいたあの化け物ってまじですか?」
カーリーの二試合目が終わった直後、彼女は控え室でサラにいそいそと語りかけた。
「ま、まだ私の男じゃないけどね。手を出すんじゃないわよ?」
突然のことに思わずそう返してしまったサラに、カーリーは苦笑して言う。
「出すわけないじゃないですか。ウチにすら化け物にしか見えない化け物ですよ? アレを男として見ろってのは無理ですって」
それは本気の言葉だった。
カーリーも、多分ウアカリだ。他の人よりも男を見ても興奮はしない様だったけれど、男には興味津々、そんな様子を、今までも見たことがあった。
性欲に対しては非常に忠実なウアカリなのだから、それは嘘ではないのだろう。
「ならいいけど。……ウアカリは怖いから」
「あらー? 女の魅力ではウチに負けてるって意味ですか?」
ほっとサラが呟くと、カーリーはここぞとばかりに攻勢に出る。
面倒くさい、ウアカリの本能の様なものらしい。
そうやって正面切って言い合った後に男をシェアすることで、女性特有の陰湿さを打ち消しているらしいのだけれど、ウアカリではないサラにとっては面倒なことこの上無かった。
「違うに決まってるでしょ? クラウスの好みは色白の超絶美女なんだから」
もっと言うのであれば、クラウスの好みはオリヴィアその人だろう。
遺伝子が違うのだからそれも仕方ないことなのだろうけれど、自分で言っていて少し落ち込む。
そんなことを思っていると、カーリーは真顔で言った。
「ん? サラさん違いますよね?」
「は? オリヴィアさんを目指すのは女として当然なんですけど? ウアカリみたいなビッチに負けるわけないんですけど?」
顔は確かに、目の前のカーリーにも負けるかも知れない。
けれど、一般的に見ればそれなりに整ってはいるはずだ。
「確かに顔だけならあんたにも負けるかもね。でも、私はあのエレナの娘なのよ? 愛の深さならこの世界の誰にも負けないから!!」
手を伸ばしてギリギリ届くカーリーの襟首を両手で掴んでゆさゆさと揺らす。
それはもう、全力の魔法で身体強化をしながら、足に重力を集中させながら。
ウアカリ同士のやりとりとは違う、本気の怒りに、流石のカーリーもたじろいだ。
「ちょっ、興奮するのはベッドか戦場だけにして下さいよ。意味分からないから。
大丈夫。ウチはあの化け物に興味ないですから」
そう、はっきりと断言していたはずだった。
――。
「さらー!」
……。
「なんでクラウスに色目使ってんのかな? この巨大ビッチは」
「いやー、大会が終わってからというもの、毎晩夢を見たんですよ。化け物に襲われる夢を。最初は殺されまくってた悪夢だったんですけど、次第に、……ね?」
「ね? じゃないでしょ? ほんとにウアカリは脳味噌まで――」
「性器なんですよねー」
「言うんじゃない! ばか! 全く、あんたが普通のウアカリとは違うと考えてた私が馬鹿だったわ」
「普通のウアカリは逃げ惑ってましたけど?」
「そういう意味じゃない!」
はぁ、とサラは溜息を吐く。
クラウスをウアカリに連れてきても良いと思った理由は、そんなカーリーとイリスの姉、一般的なウアカリの力を持つクーリアが共に、クラウスはウアカリにとっては男ではないと言っていたからだった。
それが、蓋を開けてみたら言った本人がこれである。
「だから、お仕置きはちょっとキツめを覚悟してね」
「出来るのならどうぞ!」
全力の攻防を繰り広げながら、二人はそんな会話を大声でしていた。
今まで目の前の厄介なウアカリのせいで忘れていたけれど、今は戦闘中。いつのまにか、聖女の森を展開していた。
「そう言えば、マナに変なこと、聞こえてないかな」
ふと意識を外に向けると、森の外では、マナが目を輝かながら応援していた。
ここはサラの森。
サラの姿は、対峙している者以外からは殆ど見えない筈だった。
「さらぁあ! がんばれええ!」
しかし、まるで見当違いの所に向かってマナは叫ぶ。
それまでも、何度か聞こえた応援。
よくよく思い出してみれば、その声は常に、サラを応援していた。
会いたがっていたカーリーではなく、クラウスの伴侶として認められたサラを。
マナがサラに勝ってほしいと思っているということはすなわち、クラウスもまた、サラに勝って欲しいと思っているということ。
片割れというのは、きっとそういうものだ。そう、思い込むことにして。
「うん、頑張るよ、マナ。私があなたのママなんだから」
覚悟を決めれば、巨大なカーリーは途端に小さく見え始める。
大切なのは、カーリーがクラウスを狙い始めたという事実ではない。
クラウスとマナが、自分を選んでくれているという真実だ。
「ふふ、ごめんねカーリー。私ってそういえば、勝利の魔法使いだったよ」
それさえ思い出せば、聖女の森が展開されている今、もうサラの勝利は確定していた。
ただの膂力だけの勇者を仕留める方法など、魔物を相手にしているのと変わらないのだから。
魔物を仕留める方法など、魔法使いの最先端を行く両親から、嫌という程教わっているのだから。
――。
「勝てませんかー。聖女の力を使うことに抵抗感があるサラさんなら、いけると思ったんですけどねー。
それに、ウチはクラウスさんに殺されても好きって言える自信も、少しはあったんですけど」
仰向けに倒れるカーリーは、そんな心境を語った。
野性的な勘が鋭い彼女は、既にサラのそれに気づいていたらしい。
サラが今まで聖女の力を全力で使ったのは、大会でのルーク戦と、ミラの村を守る結界を張った時だけ。完全にその場から離れても尚デーモンを寄せ付けない結界など、父にすら難しい。
勝てる時にはなるべく自分の力で。
それが聖女の遺品を託された、サラのルールだった。
よくよく見ていれば、誰だって気付いたはずだ。
サラはタンバリンを通して魔法を使っているにも関わらず、その戦闘の基本は素手で、タンバリンは常に腰に提げているのだから。
しかしそれでも、とサラは言う。
「私とあなたの差は、やっぱり覚悟の差だよ、カーリー。私はクラウスに殺されることなんか決してない。例えこの先魔法が使えなくなったとしても、寿命まで、幸せに生き抜いてやるんだから」
そんな言葉に、カーリーはあははと笑う。
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