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始まり始まり
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この世界で私はずっとずっとつまんなかった。
ノア・ジェルシア16歳、今年でもうすぐ魔法学校中等部を卒業する、でも私には元々自分の持つ魔法の中で、パッとした魔法を持ったことなんてなかった。
どれも力が弱くて、強力な自分の魔法を持つなんて、夢のまた夢だった。
【得意魔法】それはある一定の歳に現れる、その人が自分の持つ魔法の中で、一番強力な魔法の事だ。その魔法の特性から、仕事を振り分けられたりと将来にも影響する可能性もある。
皆あるはずのものが、私にだけはない、それがたまらなく屈辱的に嫌で仕方なかった。
そんなある日、私はこっそりと父の書斎に潜り込み、得意魔法の発生条件のための本を探していた。
「ん??ナニコレ?」
そこで、上の方の本棚に気になる本を見つけ、つま先立ちでその本を取って表紙を見た。竜が渦を巻くように真ん中で眠った絵が描かれ、ヤバいものではと思いつつ、好奇心に負けてしまい中身を覗いてしまった。
「わっ!!」
瞬間、びゅううと風が吹き荒れ目を開ければ、らせん状に天井へと続く青白い光、古代文字が渦を巻き詠唱が起きたと理解した。
風が止んだ直後、バチバチと床から音がし、下を見れば稲妻のような光の何かが手首へと入り込み、尻餅をついてしまう。
その後、私は何事もなかったように本を元の場所に戻し、さっきまでの事を思い返していた。
「、、、、何あれ」
手首を見るが、別に何か傷がついているわけでもなく、不思議と不安でいっぱいだった。
その後私は怖くなり、意を決して両親に病院に行きたいと伝える他なかった。理由は体の不調、あの時の事を打ち明けようともしたが、更に心配を掛けそうでいうのをやめた。
「ふむ、、特に体に不調は見えぬように思いますが」
「、、、先生少し手首を見てもらえません」
私はそう言って、左手を先生の掌に出そうとした瞬間、バチッと強い衝撃が襲った。
「!?、、、これは」
「、、、え」
「、、貴方【電撃魔法】をいつ習得して??」
「で、、電気??」
「先生どうかしましたか?」
付き添いで来ていた母が、心配そうな様子でそう聞くと、先生は興奮した勢いで話し始めた。
「電撃魔法とは極めて稀な魔法、世界中探しても手の数ほどしかいない希少な物なんです」
「そんな力、、、う”」
思い当たる事しかなく、私は少し言葉をつっかえた。
「今までこの魔法を使った事は??」
「イイエイチドモナイデス。」
「そういえばノア?貴方一度も得意魔法を持った事はなかったわよね?」
「成程つまり何らかの理由で今まで隠されていた、この魔法がこの時期になって突然現れたと」
やめてくれ母と先生盛り上がってきているが、違う全て私のせいなんだ。
「奇跡ですね正に」
奇跡じゃないよ。
「よかったわねノア!!貴方やっと自分の魔法を持てたのね!!」
親馬鹿だからよかったんだ、私は何も持ててないよ本当は。
「魔力も感じる限り強い、これは【得意魔法】という事でいいと言えますよ」
「あっ、、」
「何か??」
「きっとこの子使えるって嬉しくて緊張してるのよ」
「あ、、うんそうです」
終わった
ノア・ジェルシア16歳、今年でもうすぐ魔法学校中等部を卒業する、でも私には元々自分の持つ魔法の中で、パッとした魔法を持ったことなんてなかった。
どれも力が弱くて、強力な自分の魔法を持つなんて、夢のまた夢だった。
【得意魔法】それはある一定の歳に現れる、その人が自分の持つ魔法の中で、一番強力な魔法の事だ。その魔法の特性から、仕事を振り分けられたりと将来にも影響する可能性もある。
皆あるはずのものが、私にだけはない、それがたまらなく屈辱的に嫌で仕方なかった。
そんなある日、私はこっそりと父の書斎に潜り込み、得意魔法の発生条件のための本を探していた。
「ん??ナニコレ?」
そこで、上の方の本棚に気になる本を見つけ、つま先立ちでその本を取って表紙を見た。竜が渦を巻くように真ん中で眠った絵が描かれ、ヤバいものではと思いつつ、好奇心に負けてしまい中身を覗いてしまった。
「わっ!!」
瞬間、びゅううと風が吹き荒れ目を開ければ、らせん状に天井へと続く青白い光、古代文字が渦を巻き詠唱が起きたと理解した。
風が止んだ直後、バチバチと床から音がし、下を見れば稲妻のような光の何かが手首へと入り込み、尻餅をついてしまう。
その後、私は何事もなかったように本を元の場所に戻し、さっきまでの事を思い返していた。
「、、、、何あれ」
手首を見るが、別に何か傷がついているわけでもなく、不思議と不安でいっぱいだった。
その後私は怖くなり、意を決して両親に病院に行きたいと伝える他なかった。理由は体の不調、あの時の事を打ち明けようともしたが、更に心配を掛けそうでいうのをやめた。
「ふむ、、特に体に不調は見えぬように思いますが」
「、、、先生少し手首を見てもらえません」
私はそう言って、左手を先生の掌に出そうとした瞬間、バチッと強い衝撃が襲った。
「!?、、、これは」
「、、、え」
「、、貴方【電撃魔法】をいつ習得して??」
「で、、電気??」
「先生どうかしましたか?」
付き添いで来ていた母が、心配そうな様子でそう聞くと、先生は興奮した勢いで話し始めた。
「電撃魔法とは極めて稀な魔法、世界中探しても手の数ほどしかいない希少な物なんです」
「そんな力、、、う”」
思い当たる事しかなく、私は少し言葉をつっかえた。
「今までこの魔法を使った事は??」
「イイエイチドモナイデス。」
「そういえばノア?貴方一度も得意魔法を持った事はなかったわよね?」
「成程つまり何らかの理由で今まで隠されていた、この魔法がこの時期になって突然現れたと」
やめてくれ母と先生盛り上がってきているが、違う全て私のせいなんだ。
「奇跡ですね正に」
奇跡じゃないよ。
「よかったわねノア!!貴方やっと自分の魔法を持てたのね!!」
親馬鹿だからよかったんだ、私は何も持ててないよ本当は。
「魔力も感じる限り強い、これは【得意魔法】という事でいいと言えますよ」
「あっ、、」
「何か??」
「きっとこの子使えるって嬉しくて緊張してるのよ」
「あ、、うんそうです」
終わった
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