ある日間違えて魔法学園に通う事になってしまいました!!

千景

文字の大きさ
1 / 1

始まり始まり

しおりを挟む
 この世界で私はずっとずっとつまんなかった。
ノア・ジェルシア16歳、今年でもうすぐ魔法学校中等部を卒業する、でも私には元々自分の持つ魔法の中で、パッとした魔法を持ったことなんてなかった。
どれも力が弱くて、強力な自分の魔法を持つなんて、夢のまた夢だった。
【得意魔法】それはある一定の歳に現れる、その人が自分の持つ魔法の中で、一番強力な魔法の事だ。その魔法の特性から、仕事を振り分けられたりと将来にも影響する可能性もある。
皆あるはずのものが、私にだけはない、それがたまらなく屈辱的に嫌で仕方なかった。
そんなある日、私はこっそりと父の書斎に潜り込み、得意魔法の発生条件のための本を探していた。
「ん??ナニコレ?」
そこで、上の方の本棚に気になる本を見つけ、つま先立ちでその本を取って表紙を見た。竜が渦を巻くように真ん中で眠った絵が描かれ、ヤバいものではと思いつつ、好奇心に負けてしまい中身を覗いてしまった。
「わっ!!」
瞬間、びゅううと風が吹き荒れ目を開ければ、らせん状に天井へと続く青白い光、古代文字が渦を巻き詠唱が起きたと理解した。
風が止んだ直後、バチバチと床から音がし、下を見れば稲妻のような光の何かが手首へと入り込み、尻餅をついてしまう。
その後、私は何事もなかったように本を元の場所に戻し、さっきまでの事を思い返していた。
「、、、、何あれ」
手首を見るが、別に何か傷がついているわけでもなく、不思議と不安でいっぱいだった。
その後私は怖くなり、意を決して両親に病院に行きたいと伝える他なかった。理由は体の不調、あの時の事を打ち明けようともしたが、更に心配を掛けそうでいうのをやめた。
「ふむ、、特に体に不調は見えぬように思いますが」
「、、、先生少し手首を見てもらえません」
私はそう言って、左手を先生の掌に出そうとした瞬間、バチッと強い衝撃が襲った。
「!?、、、これは」
「、、、え」








「、、貴方【電撃魔法】をいつ習得して??」

「で、、電気??」

「先生どうかしましたか?」

付き添いで来ていた母が、心配そうな様子でそう聞くと、先生は興奮した勢いで話し始めた。

「電撃魔法とは極めて稀な魔法、世界中探しても手の数ほどしかいない希少な物なんです」

「そんな力、、、う”」

思い当たる事しかなく、私は少し言葉をつっかえた。

「今までこの魔法を使った事は??」

「イイエイチドモナイデス。」

「そういえばノア?貴方一度も得意魔法を持った事はなかったわよね?」

「成程つまり何らかの理由で今まで隠されていた、この魔法がこの時期になって突然現れたと」

やめてくれ母と先生盛り上がってきているが、違う全て私のせいなんだ。

「奇跡ですね正に」

奇跡じゃないよ。

「よかったわねノア!!貴方やっと自分の魔法を持てたのね!!」

親馬鹿だからよかったんだ、私は何も持ててないよ本当は。

「魔力も感じる限り強い、これは【得意魔法】という事でいいと言えますよ」

「あっ、、」

「何か??」

「きっとこの子使えるって嬉しくて緊張してるのよ」

「あ、、うんそうです」

終わった








しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

処理中です...