鋼の戦記 ─ 試製一〇式 装甲歩行機 開発記 ─

【口上 】
この手の作品はありそうでないから自分が読みたかった。だから書きました。
それに尽きます。

未来兵器でなく、現実の延長線上にある、兵器としての人型機械。
機体を手で叩くと固い金属音がするような、そんな機械。または兵器。
燃料と火薬の燃える匂い。戦う人と怒号。それだけを求めた作品です。

全部、自分の為に書きました。
すみません。
でも、何処かに、これを好きなもう一人の自分が居る。かも。
そう思って公開いたします。


【構外 ─ 全体あらすじ ─ 】

昭和25年、日本陸軍は装甲された歩行機械、通称『歩機』の開発を行っていた。
歩行機械は世界的に開発競争が激化し、陸軍としても将来の主幹兵器とするべく開発に傾注することが決定している。筈だった。

だが実態は、各兵科の思惑、派閥間の駆け引きのために、軍一丸とはいえない状態に陥っている。
第一〇三独立実験評価中隊の梶山少尉は、その軍内部の駆け引きに翻弄されながらも開発に尽力する一人であった。   

その当時の日本は欧米列強との直接対決を奇跡的に回避し、未曾有の繁栄を手に入れていた。
反面、軍閥が国軍とは別に私設部隊を保有する暗部もあわせ持っている。
繁栄という輝かしい部分と軍権力闘争という暗部、それが表面化しているということである。

軍閥私設部隊は歩機や戦車を有する強力な集団であり、武装強盗や内紛を多発させる内患として無視できない事態になっていた。
看過できなくなった軍は、その対抗にまだ試作段階の歩機、そして第一〇三独立実験評価中隊を参加させることにした。


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