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クレメダンジュのしあわせ
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「も、もうっ!お母さんに見られちゃったでしょ!」
「あー、ごめんごめん。ずっと触ってなかったから、つい」
手っ取り早く紅茶を淹れて、二階の私の部屋に彼を押し込む。彼は持ってくれていたトレーを部屋の真ん中のテーブルに置くと、すぐにまた私を抱きしめた。
「ご機嫌は直ったのかな?」
「別に機嫌が悪かったわけじゃ……」
「んー、久しぶりのバニラの匂い」
「ちょっと、いつまで嗅いで………んんっ」
少し屈んだ彼は私の首筋にちゅっ、と口付けると、そこに軽く吸い付いた。突然のことに声が抑えられなくて慌てて口を押さえた私の手首を掴むと、彼がやや乱暴に唇を塞ぐ。
すぐに舌先で唇を突つかれて、おずおずと力を抜くと、途端に中に侵入される。舌を絡められているうちに腰に回った両手は、いつの間にか背中から腰にかけて優しく上下に撫でている。それが時折お尻の丸みまで下がって掠めるから、気が気ではない。
けれど唇と舌と両手の動きに翻弄されていると、知らないうちに足の力が抜けていく。
静かな部屋の中で、唇から漏れる水音に顔だけじゃなく、頭の中まで沸騰しそう。お腹の中にも、どんどん熱が溜まってきて、奥の方がきゅんとした。
唇の端からは、どちらのかわからない唾液が零れそうになって、慌ててコクリと飲み込む。
「ん……んん……っ」
気付いたら彼の腕に囚われたまま、その場に二人、座り込んでいた。僅かな唇の隙間から、ちょっとだけ抵抗を試みる。
「や……っ!ま、待って、待ってぇ……っ」
「は……っ。ヤバい、その声」
「んんーー!」
声と同時に服の上から胸を掴まれて、びっくりしてポカポカと彼の腕を叩いたら、唇が、名残惜しそうに離れていった。
「瑛士くん、時間見て、時間!あと、ちょっと落ち着こうよ!」
「あー、ごめん。そうか、そうだな」
“久しぶりすぎて”と言ってガシガシと頭を掻いて笑っている。
「もう!ミルフィーユ、いらないの?」
「いる、いります」
「はい、どうぞ。こんな時間ですけど」
「うん。いただきます」
紅茶は少し冷めてしまったけれど、彼は出来たてのミルフィーユを横に倒すと、サクサクと上手に食べてくれた。私は時間が遅いので、今日はガマン。
「久しぶりに凝ったものが食べられて嬉しいけど………で?俺が避けられてたのって、まさか触られるのがあれ以来嫌になったとか、俺に幻滅したとかじゃないよな?」
「い、いや。幻滅はないよ。……あっ、でもまぁ、正直怖いっていうのはあったかな」
「やっぱりか。まさかと思うけど、キスも俺が初めて?」
「いや、それはさすがに……。ん?でも似たようなものかな」
「そうか」
何故そこで赤くなる?移ってしまうじゃないの。
私のファーストキスは高校生の時。同級生にちょっとだけお試しで付き合ってほしい、って言われたのを断ってた時にいきなり奪われたんだっけ。あの時は泣いたなー。“お兄ちゃんとしたかった!”とか無茶言って。ていうか、私もウッカリしすぎなんだけど、あれは掠っただけだから、事故に近いと思われる。
「……あ、そうそう。俺の方は新年度でめちゃくちゃ忙しかったんだ。それもあったしちょっと冷静になる時間が欲しかったというか。自分が、がっついてる自覚はあったからさ。でもメールくらいすればよかったな。何も連絡しないでごめん」
思いっきり不安だったけどね。でももう、いいや。
「私の方は、あとは自信喪失、してました……」
小さく呟くと今度は軽く、ぽすん、と頭を抱き寄せられた。中島さんのことは、もう言わなくてもいいや。どうでも良くなっちゃった。
だって、今この時間が大切だから。
「こんなにいい子なのにな。お菓子作るのが上手くて、ちゃんと料理も出来て。それから何より真っ直ぐで。あと、小さくて可愛い。俺にはもったいないくらいなんだから、自信持っていいのに」
「それは買いかぶりすぎだよ。料理だってまだお粥しか作ってあげたことないし。それから“小さい”は余計だよ。気にしてるんだからね」
「ははっ!………でも俺だって“好き”ってこと以外は自分に自信なんてないよ。律への気持ちに目を背けていたとはいえ、今までの行いがよろしくなかったし」
更に引き寄せられて、頬にちゅっ、とキスされてくすぐったい。
「俺も、もっとちゃんとするから。律に信用されるように頑張るし、本当に律だけなんだ、って証明していくから」
「う、うん。いや、信用してないとかじゃないんだけどね」
「でもなぁ。また逃げられたらショックだから、やっぱりしばらく過剰なスキンシップはやめておこうかなぁ。いつまで耐えられるかはわかんないけど」
「えっ」
「あれ?平気になったの?」
「や、無理です……」
「そういえばまだ普通のデートもしたことないんだもんな。中高生じゃないけど、外で人目を気にしないで手を繋ぐところから始めませんか?」
「ふふっ。いいですよ?」
向かい合い、コツン、と額を合わせて笑った。
「あ、でもそれをクリアしたら……」
「?」
「キスくらいはしてもいい?!」
「か、軽いのならっ………」
必死な顔に思わず即答してしまった。
「それから時々は抱きしめたい」
「………はい」
改めて正面切って言われると恥ずかしい。
「ごめんな、面倒な大人で」
「私こそもうすぐ二十一にもなるのに面倒なヤツでごめんなさい………」
「いいんだよ、ゆっくりで。何度でも言うけど、もう律しかいらないから」
「はい」
本当にそうだといいな。
まだ将来なんて私には見えないけれど。一緒に歩いて行けたらいいって思うよ。
私達はまた、目を合わせて穏やかに笑い合った。
彼が帰るのを玄関で見送っていた私に、母が背後でため息をついていた。
「まだまだ危ういわねぇ。だけど、あんたを見てる限り、いきなり孫が出来ちゃった、なんて事にはならなさそうで良かったわ。まぁ、瑛士に振り回されないようにね!」
「はは、まぁ私も結構振り回しちゃってるし」
そう答えると“頑張れー”と母が笑う。
キッチンの方からは、もう十一時を過ぎているというのに妹が「お姉ちゃん、ミルフィーユ食べてもいーい?」なんて騒いでる。
「太るよー」返事をしながら、キッチンへ向かう私の気持ちは、朝よりずっと軽くなっていた。
明日のスイーツは、夕方遅くまで講義があるから、やっぱり朝のうちに届けよう。でももうコソコソせずに、気負わずに。会えたらいいな、くらいの気持ちで行こう。
ザルに清潔なペーパータオルを敷いて、プレーンヨーグルトを入れ、ラップをかけて冷蔵庫で一晩そのまま水気を切ったものを昨夜から用意してあった。
それを、堅めに泡立てた生クリームと合わせたら、卵白のメレンゲも混ぜ、再度ペーパータオルで包んで冷蔵庫で今夜一晩水分を落として出来上がり。
出来上がりはレアチーズケーキにも似た味だ。ハチミツをかけて食べるとお腹にも優しいけれど、苺ソースでも美味しい。
クレメダンジュは、実は私の大好きなデザートだけど、前に作ったことがあるのを彼は覚えていてくれるだろうか。
朝から会えたら、早速デザートにしてくれるかな。それとも帰って来てからかな。
ゆっくりね、と約束したことで、彼にはたくさん我慢させてしまうのだろう。でも密かにホッとしている私がいることは、今は内緒。
「あー、ごめんごめん。ずっと触ってなかったから、つい」
手っ取り早く紅茶を淹れて、二階の私の部屋に彼を押し込む。彼は持ってくれていたトレーを部屋の真ん中のテーブルに置くと、すぐにまた私を抱きしめた。
「ご機嫌は直ったのかな?」
「別に機嫌が悪かったわけじゃ……」
「んー、久しぶりのバニラの匂い」
「ちょっと、いつまで嗅いで………んんっ」
少し屈んだ彼は私の首筋にちゅっ、と口付けると、そこに軽く吸い付いた。突然のことに声が抑えられなくて慌てて口を押さえた私の手首を掴むと、彼がやや乱暴に唇を塞ぐ。
すぐに舌先で唇を突つかれて、おずおずと力を抜くと、途端に中に侵入される。舌を絡められているうちに腰に回った両手は、いつの間にか背中から腰にかけて優しく上下に撫でている。それが時折お尻の丸みまで下がって掠めるから、気が気ではない。
けれど唇と舌と両手の動きに翻弄されていると、知らないうちに足の力が抜けていく。
静かな部屋の中で、唇から漏れる水音に顔だけじゃなく、頭の中まで沸騰しそう。お腹の中にも、どんどん熱が溜まってきて、奥の方がきゅんとした。
唇の端からは、どちらのかわからない唾液が零れそうになって、慌ててコクリと飲み込む。
「ん……んん……っ」
気付いたら彼の腕に囚われたまま、その場に二人、座り込んでいた。僅かな唇の隙間から、ちょっとだけ抵抗を試みる。
「や……っ!ま、待って、待ってぇ……っ」
「は……っ。ヤバい、その声」
「んんーー!」
声と同時に服の上から胸を掴まれて、びっくりしてポカポカと彼の腕を叩いたら、唇が、名残惜しそうに離れていった。
「瑛士くん、時間見て、時間!あと、ちょっと落ち着こうよ!」
「あー、ごめん。そうか、そうだな」
“久しぶりすぎて”と言ってガシガシと頭を掻いて笑っている。
「もう!ミルフィーユ、いらないの?」
「いる、いります」
「はい、どうぞ。こんな時間ですけど」
「うん。いただきます」
紅茶は少し冷めてしまったけれど、彼は出来たてのミルフィーユを横に倒すと、サクサクと上手に食べてくれた。私は時間が遅いので、今日はガマン。
「久しぶりに凝ったものが食べられて嬉しいけど………で?俺が避けられてたのって、まさか触られるのがあれ以来嫌になったとか、俺に幻滅したとかじゃないよな?」
「い、いや。幻滅はないよ。……あっ、でもまぁ、正直怖いっていうのはあったかな」
「やっぱりか。まさかと思うけど、キスも俺が初めて?」
「いや、それはさすがに……。ん?でも似たようなものかな」
「そうか」
何故そこで赤くなる?移ってしまうじゃないの。
私のファーストキスは高校生の時。同級生にちょっとだけお試しで付き合ってほしい、って言われたのを断ってた時にいきなり奪われたんだっけ。あの時は泣いたなー。“お兄ちゃんとしたかった!”とか無茶言って。ていうか、私もウッカリしすぎなんだけど、あれは掠っただけだから、事故に近いと思われる。
「……あ、そうそう。俺の方は新年度でめちゃくちゃ忙しかったんだ。それもあったしちょっと冷静になる時間が欲しかったというか。自分が、がっついてる自覚はあったからさ。でもメールくらいすればよかったな。何も連絡しないでごめん」
思いっきり不安だったけどね。でももう、いいや。
「私の方は、あとは自信喪失、してました……」
小さく呟くと今度は軽く、ぽすん、と頭を抱き寄せられた。中島さんのことは、もう言わなくてもいいや。どうでも良くなっちゃった。
だって、今この時間が大切だから。
「こんなにいい子なのにな。お菓子作るのが上手くて、ちゃんと料理も出来て。それから何より真っ直ぐで。あと、小さくて可愛い。俺にはもったいないくらいなんだから、自信持っていいのに」
「それは買いかぶりすぎだよ。料理だってまだお粥しか作ってあげたことないし。それから“小さい”は余計だよ。気にしてるんだからね」
「ははっ!………でも俺だって“好き”ってこと以外は自分に自信なんてないよ。律への気持ちに目を背けていたとはいえ、今までの行いがよろしくなかったし」
更に引き寄せられて、頬にちゅっ、とキスされてくすぐったい。
「俺も、もっとちゃんとするから。律に信用されるように頑張るし、本当に律だけなんだ、って証明していくから」
「う、うん。いや、信用してないとかじゃないんだけどね」
「でもなぁ。また逃げられたらショックだから、やっぱりしばらく過剰なスキンシップはやめておこうかなぁ。いつまで耐えられるかはわかんないけど」
「えっ」
「あれ?平気になったの?」
「や、無理です……」
「そういえばまだ普通のデートもしたことないんだもんな。中高生じゃないけど、外で人目を気にしないで手を繋ぐところから始めませんか?」
「ふふっ。いいですよ?」
向かい合い、コツン、と額を合わせて笑った。
「あ、でもそれをクリアしたら……」
「?」
「キスくらいはしてもいい?!」
「か、軽いのならっ………」
必死な顔に思わず即答してしまった。
「それから時々は抱きしめたい」
「………はい」
改めて正面切って言われると恥ずかしい。
「ごめんな、面倒な大人で」
「私こそもうすぐ二十一にもなるのに面倒なヤツでごめんなさい………」
「いいんだよ、ゆっくりで。何度でも言うけど、もう律しかいらないから」
「はい」
本当にそうだといいな。
まだ将来なんて私には見えないけれど。一緒に歩いて行けたらいいって思うよ。
私達はまた、目を合わせて穏やかに笑い合った。
彼が帰るのを玄関で見送っていた私に、母が背後でため息をついていた。
「まだまだ危ういわねぇ。だけど、あんたを見てる限り、いきなり孫が出来ちゃった、なんて事にはならなさそうで良かったわ。まぁ、瑛士に振り回されないようにね!」
「はは、まぁ私も結構振り回しちゃってるし」
そう答えると“頑張れー”と母が笑う。
キッチンの方からは、もう十一時を過ぎているというのに妹が「お姉ちゃん、ミルフィーユ食べてもいーい?」なんて騒いでる。
「太るよー」返事をしながら、キッチンへ向かう私の気持ちは、朝よりずっと軽くなっていた。
明日のスイーツは、夕方遅くまで講義があるから、やっぱり朝のうちに届けよう。でももうコソコソせずに、気負わずに。会えたらいいな、くらいの気持ちで行こう。
ザルに清潔なペーパータオルを敷いて、プレーンヨーグルトを入れ、ラップをかけて冷蔵庫で一晩そのまま水気を切ったものを昨夜から用意してあった。
それを、堅めに泡立てた生クリームと合わせたら、卵白のメレンゲも混ぜ、再度ペーパータオルで包んで冷蔵庫で今夜一晩水分を落として出来上がり。
出来上がりはレアチーズケーキにも似た味だ。ハチミツをかけて食べるとお腹にも優しいけれど、苺ソースでも美味しい。
クレメダンジュは、実は私の大好きなデザートだけど、前に作ったことがあるのを彼は覚えていてくれるだろうか。
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