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本編
27.腕輪
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※アラサートリオの名前の表記を和名に変更
・ei_to → 瑛冬
・warlock → 大眞
・jaeger → 慎哉
※ゲームチャット時のみHN表記
投稿済み分は今後暇をみて修正していきますm(_ _)m
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
扉の前で警戒をしていた瑛冬は、何者かが廊下を駆け急いで近付いて来る気配を察知し扉を開け放った。
「っ!?」
「うわっ!?」
予期せず急に扉が開き、転びはしなかったが、彼らはたたらを踏みひどく驚いたようだった。
これがもし王国の手の者であった場合、驚く暇も与えられないまま瑛冬に意識を刈り取られていたことだろう。
青年と言うにはまだ年若く、それでも少年とは言い難い、体つきは瑛冬より大きいぐらいだが、どこかまだ大人になり切れない学生っぽさが二人にはにじみ出ていた。
日本人の平均より遥かに高いだろう身長も羨ましいが、どちらの青年も別方向の所謂今どきの子にウケのよさそうなイケメンであった。
「すみません、俺たちも中に入れて欲しいんですが…」
通せんぼするように仁王立ちしていた瑛冬に声をかけてきたのは、十秋だった。
そうと意識して聞いてみれば、その声もゲームをしている時に散々聞きなれたものであるような気がした。
あの時すぐにでもそのことに気付いていれば…と一瞬沈みそうになる己の感傷に蓋をして、知らない他人のふりをする――。
瑛冬には、今更己から名乗り出るような勇気はない。
動揺を悟られないよう「どうぞ…」とだけ短く答えると、一歩横にどいて二人を室内に招き入れ扉を閉める。
「ありがとうございます」
「…っす」
十秋に支えられるように立っていた青年は見るからに顔色が悪くふらついている。瑛冬は十秋がこの場にいなかった理由が分かったような気がしてホッとした。
己が先走って余計なことをしたのではないかと不安だったのだが、とりあえずその心配はなくなったようであった。
「よかった…ギリギリ間に合ったみたいだな」
「「よかった」じゃねーよ! だから、俺にかまわずお前だけでも先に行けって言っただろ!」
「バカだな、こんな状態の勇吾を一人で置いて行けるわけないだろ」
「別にこのぐらいなんともねーよ!」
「なんだよ…一人でろくに歩けもしないくせに」
「ぐっ……これは、俺のせいじゃ…」
「どうしてこんなふうになったのか、理由ぐらい教えてくれよ」
「だから、なんでもないって!」
「その辺でやめときなよ」
ほうっておけばそのまま掴み合いのケンカをはじめそうだった二人に瑛冬は渋々声をかけ制止した。
「どうしたんだ? なにか問題でも?」
「え、あ。問題というか、コイツ急に具合が悪くなっちゃって。でも…その理由をなぜか頑なに教えてくれないんです」
「チッ! だから、大丈夫だって言ってるだろ!」
「だから、なんでそー頑ななんだよ! 俺たち仲間だろ!」
再び険悪になった二人の空気を払拭するように
「あー! やーっと来た! なになにケンカ? まったくもう、遅かったじゃないの二人とも!」
「ホントもう来ないのかと思っちゃった。みんな揃ってよかった~」
若い女の子二人組が十秋たちを目ざとく見つけ近寄って来たので、そっとこの場を離れようとしていた瑛冬は、勇吾に「なぁ、アンタさ」と小声で声をかけられて足止めされてしまった。
「そんなローブ着てっけど、アンタも召喚者だよね」
「これは戦利品ってやつだ」
「ふーん、なるほど戦利品か。やるねぇ、アンタ相当強そうだもんな」
三人と少し距離を置きたがるような彼の様子に、渋々ではあるが瑛冬は付き合ってやることにした。この青年にもなにか事情があるのだろう。
「ほどほどには、な。ところで、具合が悪いなら俺が回復魔法をかけてやろうか?」
「その気持ちはありがてぇーけど。これ、なんでか回復魔法効かないんだわ」
「回復魔法が効かない…? どういうことだ?」
そんなことがあるのだろうか、と瑛冬は試しに一度許可を取り回復魔法をかけてみたが、確かに効果はないようで、先ほどと変わったようには見えない。
「この症状は一体いつから?」
「今日の昼間に街で変な男に絡まれて――って、そいつも俺たちと同じ召喚者だったんだけど、そいつにこの腕輪を無理やりはめられてから段々怠くなってきて…」
勇吾の左腕にはまったシンプルな銀色の腕輪は、よく見れば細かなレリーフで埋め尽くされている。見る者が見れば相当に値の張るものだと気付くような一品であった。
瑛冬はこの腕輪を知っていた。最近見たばかりなので見間違えるはずがない。
「この腕輪には見覚えがある」
「なにっ!? アンタそれ本当か!?」
「ウソじゃない。つい最近、俺も同じようなデザインのアイテムを付けたことがあるんだが……。
――もしかして、どこか体に異常はないか?」
「……」
この場合の沈黙は肯定と同義である。
瑛冬の予想通りならば、先ほどからの勇吾の仲間へのどこかよそよそしい態度も頷けた。
なにやってんだあのヤロー、とため息をつきたい気持ちをグッとこらえ、瑛冬は元凶であろう男に、目の前の青年の代わりに呪詛を送った。
そんなことより、目の前の青年を何とかしてやらなければならない。幸い対処法は自身の経験から知っている。
あとは、彼本人が仲間にも隠したいそぶりを見せていることが問題だが、その気持ちは痛いほど瑛冬には理解できるものだった。
「悪いけど、ちょっとだけ彼を借りるよ」
「え、あ、はい…」
「なになに? 勇吾ってばどっか具合悪いの?」
「勇吾顔色わるいよぉ。大丈夫?」
「なんでもねぇよ。すぐ戻る」
周りで騒いでいた三人に声をかけると十秋の何か言いたげな視線を感じたが、無視して勇吾を部屋の隅へと引っ張っていく。
「もう一回さっきの腕輪を見せて。すぐにでも外さないと治るものも治らないから」
「でもこれ、どーやっても外れないんだ」
「大丈夫、こうやればいい」
そう言って瑛冬は軽く小枝でも折るようにバキっと腕輪を真っ二つにへし折った。
「うっそ…アンタどんだけ怪力なn…」
折った腕輪をさらに手の中でメキョっと握り潰した瑛冬の姿に、勇吾は感謝の言葉も忘れ「ひっ」と短い悲鳴を上げてドン引きしていた。開いた手のひらの上には、元の形が見る影もなくなった金属の塊がコロンとのっている。
「これで一応治ると思うが、二・三日は症状が出るはずだ」
「あ、ありがとうございます」
「それと今の君の状態だけど、このアイテムに体内の魔力を一時的に乱されて、いろいろと誤作動を起こしている状態なんだ」
「ああ、それは少しだけ聞いたから分かってる…。アンタもその、こうなった?」
言葉をぼかしジェスチャーで聞いて来る勇吾に、苦々しい気分で瑛冬は頷いた。眉間に深いしわを寄せ、思い出したくもないとその表情が物語っている。
「俺の時は二つも付けたから一週間ぐらいかかってしまったが、君は一個だけだからすぐに元に戻るはずだ」
「一週間も…アンタも苦労したんだな。アイツ…今度会ったら絶対一発ぶん殴ってやる!」
「ふふ、案外すぐに会えると思うぞ。そうだ、そのままだと落ち着かないだろう。このマントを貸しやるよ」
アイテムボックスから取り出したマントを瑛冬は勇吾に手渡した。決して派手ではないが細かな装飾が施されており、なによりも内側に魔法陣が余すところなくびっしりと埋め尽くしている。
「え、こんな高そうなもの借りれないっす」
「たいしたものじゃないし使ってくれ。認識疎外の魔法が付与されているから、触られない限りバレないぞ」
「なにその魔法効果…めっちゃ高そうなんですけど…。でも助かります」
十秋たちのもとに戻りながら雑談していた瑛冬のもとに慎哉がやって来た。
「あ、瑛冬こんなところにいたのか。こっちはそろそろ話が纏まりそうだから、例のアレの準備をはじめてくれ」
「分かった。じゃあ、また体調の変化があったらなんでも相談してくれ」
前半部分は慎哉に、後半は勇吾に向けて瑛冬は話を振った。
「瑛冬さん、でいいんですよね? ホント助かりました。俺、勇吾っていいます」
「いや、いいんだ。今回の件はこっちの落ち度でもあるから。よろしくな勇吾くん」
「瑛冬、お前の落ち度って何の話だ?」
「その話はまたあとで説明する。
こっちは俺の仲間の慎哉だ。あともう一人いるんだが、あいにく別行動中なんだ。そいつのこともあとで紹介してやるよ。たぶん驚くぞ」
「よろしくな」
「勇吾です、よろしくです」
その時の勇吾の驚いた顔を想像して、思わずニヤリと笑った瑛冬に二人は訳が分からないという顔をしていた。
「じゃあ、そろそろ準備を――――」
「瑛冬さん?」
ふいに背後から名前を呼ばれて振り返ると、思ったより近くに十秋が立っていた。
・ei_to → 瑛冬
・warlock → 大眞
・jaeger → 慎哉
※ゲームチャット時のみHN表記
投稿済み分は今後暇をみて修正していきますm(_ _)m
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扉の前で警戒をしていた瑛冬は、何者かが廊下を駆け急いで近付いて来る気配を察知し扉を開け放った。
「っ!?」
「うわっ!?」
予期せず急に扉が開き、転びはしなかったが、彼らはたたらを踏みひどく驚いたようだった。
これがもし王国の手の者であった場合、驚く暇も与えられないまま瑛冬に意識を刈り取られていたことだろう。
青年と言うにはまだ年若く、それでも少年とは言い難い、体つきは瑛冬より大きいぐらいだが、どこかまだ大人になり切れない学生っぽさが二人にはにじみ出ていた。
日本人の平均より遥かに高いだろう身長も羨ましいが、どちらの青年も別方向の所謂今どきの子にウケのよさそうなイケメンであった。
「すみません、俺たちも中に入れて欲しいんですが…」
通せんぼするように仁王立ちしていた瑛冬に声をかけてきたのは、十秋だった。
そうと意識して聞いてみれば、その声もゲームをしている時に散々聞きなれたものであるような気がした。
あの時すぐにでもそのことに気付いていれば…と一瞬沈みそうになる己の感傷に蓋をして、知らない他人のふりをする――。
瑛冬には、今更己から名乗り出るような勇気はない。
動揺を悟られないよう「どうぞ…」とだけ短く答えると、一歩横にどいて二人を室内に招き入れ扉を閉める。
「ありがとうございます」
「…っす」
十秋に支えられるように立っていた青年は見るからに顔色が悪くふらついている。瑛冬は十秋がこの場にいなかった理由が分かったような気がしてホッとした。
己が先走って余計なことをしたのではないかと不安だったのだが、とりあえずその心配はなくなったようであった。
「よかった…ギリギリ間に合ったみたいだな」
「「よかった」じゃねーよ! だから、俺にかまわずお前だけでも先に行けって言っただろ!」
「バカだな、こんな状態の勇吾を一人で置いて行けるわけないだろ」
「別にこのぐらいなんともねーよ!」
「なんだよ…一人でろくに歩けもしないくせに」
「ぐっ……これは、俺のせいじゃ…」
「どうしてこんなふうになったのか、理由ぐらい教えてくれよ」
「だから、なんでもないって!」
「その辺でやめときなよ」
ほうっておけばそのまま掴み合いのケンカをはじめそうだった二人に瑛冬は渋々声をかけ制止した。
「どうしたんだ? なにか問題でも?」
「え、あ。問題というか、コイツ急に具合が悪くなっちゃって。でも…その理由をなぜか頑なに教えてくれないんです」
「チッ! だから、大丈夫だって言ってるだろ!」
「だから、なんでそー頑ななんだよ! 俺たち仲間だろ!」
再び険悪になった二人の空気を払拭するように
「あー! やーっと来た! なになにケンカ? まったくもう、遅かったじゃないの二人とも!」
「ホントもう来ないのかと思っちゃった。みんな揃ってよかった~」
若い女の子二人組が十秋たちを目ざとく見つけ近寄って来たので、そっとこの場を離れようとしていた瑛冬は、勇吾に「なぁ、アンタさ」と小声で声をかけられて足止めされてしまった。
「そんなローブ着てっけど、アンタも召喚者だよね」
「これは戦利品ってやつだ」
「ふーん、なるほど戦利品か。やるねぇ、アンタ相当強そうだもんな」
三人と少し距離を置きたがるような彼の様子に、渋々ではあるが瑛冬は付き合ってやることにした。この青年にもなにか事情があるのだろう。
「ほどほどには、な。ところで、具合が悪いなら俺が回復魔法をかけてやろうか?」
「その気持ちはありがてぇーけど。これ、なんでか回復魔法効かないんだわ」
「回復魔法が効かない…? どういうことだ?」
そんなことがあるのだろうか、と瑛冬は試しに一度許可を取り回復魔法をかけてみたが、確かに効果はないようで、先ほどと変わったようには見えない。
「この症状は一体いつから?」
「今日の昼間に街で変な男に絡まれて――って、そいつも俺たちと同じ召喚者だったんだけど、そいつにこの腕輪を無理やりはめられてから段々怠くなってきて…」
勇吾の左腕にはまったシンプルな銀色の腕輪は、よく見れば細かなレリーフで埋め尽くされている。見る者が見れば相当に値の張るものだと気付くような一品であった。
瑛冬はこの腕輪を知っていた。最近見たばかりなので見間違えるはずがない。
「この腕輪には見覚えがある」
「なにっ!? アンタそれ本当か!?」
「ウソじゃない。つい最近、俺も同じようなデザインのアイテムを付けたことがあるんだが……。
――もしかして、どこか体に異常はないか?」
「……」
この場合の沈黙は肯定と同義である。
瑛冬の予想通りならば、先ほどからの勇吾の仲間へのどこかよそよそしい態度も頷けた。
なにやってんだあのヤロー、とため息をつきたい気持ちをグッとこらえ、瑛冬は元凶であろう男に、目の前の青年の代わりに呪詛を送った。
そんなことより、目の前の青年を何とかしてやらなければならない。幸い対処法は自身の経験から知っている。
あとは、彼本人が仲間にも隠したいそぶりを見せていることが問題だが、その気持ちは痛いほど瑛冬には理解できるものだった。
「悪いけど、ちょっとだけ彼を借りるよ」
「え、あ、はい…」
「なになに? 勇吾ってばどっか具合悪いの?」
「勇吾顔色わるいよぉ。大丈夫?」
「なんでもねぇよ。すぐ戻る」
周りで騒いでいた三人に声をかけると十秋の何か言いたげな視線を感じたが、無視して勇吾を部屋の隅へと引っ張っていく。
「もう一回さっきの腕輪を見せて。すぐにでも外さないと治るものも治らないから」
「でもこれ、どーやっても外れないんだ」
「大丈夫、こうやればいい」
そう言って瑛冬は軽く小枝でも折るようにバキっと腕輪を真っ二つにへし折った。
「うっそ…アンタどんだけ怪力なn…」
折った腕輪をさらに手の中でメキョっと握り潰した瑛冬の姿に、勇吾は感謝の言葉も忘れ「ひっ」と短い悲鳴を上げてドン引きしていた。開いた手のひらの上には、元の形が見る影もなくなった金属の塊がコロンとのっている。
「これで一応治ると思うが、二・三日は症状が出るはずだ」
「あ、ありがとうございます」
「それと今の君の状態だけど、このアイテムに体内の魔力を一時的に乱されて、いろいろと誤作動を起こしている状態なんだ」
「ああ、それは少しだけ聞いたから分かってる…。アンタもその、こうなった?」
言葉をぼかしジェスチャーで聞いて来る勇吾に、苦々しい気分で瑛冬は頷いた。眉間に深いしわを寄せ、思い出したくもないとその表情が物語っている。
「俺の時は二つも付けたから一週間ぐらいかかってしまったが、君は一個だけだからすぐに元に戻るはずだ」
「一週間も…アンタも苦労したんだな。アイツ…今度会ったら絶対一発ぶん殴ってやる!」
「ふふ、案外すぐに会えると思うぞ。そうだ、そのままだと落ち着かないだろう。このマントを貸しやるよ」
アイテムボックスから取り出したマントを瑛冬は勇吾に手渡した。決して派手ではないが細かな装飾が施されており、なによりも内側に魔法陣が余すところなくびっしりと埋め尽くしている。
「え、こんな高そうなもの借りれないっす」
「たいしたものじゃないし使ってくれ。認識疎外の魔法が付与されているから、触られない限りバレないぞ」
「なにその魔法効果…めっちゃ高そうなんですけど…。でも助かります」
十秋たちのもとに戻りながら雑談していた瑛冬のもとに慎哉がやって来た。
「あ、瑛冬こんなところにいたのか。こっちはそろそろ話が纏まりそうだから、例のアレの準備をはじめてくれ」
「分かった。じゃあ、また体調の変化があったらなんでも相談してくれ」
前半部分は慎哉に、後半は勇吾に向けて瑛冬は話を振った。
「瑛冬さん、でいいんですよね? ホント助かりました。俺、勇吾っていいます」
「いや、いいんだ。今回の件はこっちの落ち度でもあるから。よろしくな勇吾くん」
「瑛冬、お前の落ち度って何の話だ?」
「その話はまたあとで説明する。
こっちは俺の仲間の慎哉だ。あともう一人いるんだが、あいにく別行動中なんだ。そいつのこともあとで紹介してやるよ。たぶん驚くぞ」
「よろしくな」
「勇吾です、よろしくです」
その時の勇吾の驚いた顔を想像して、思わずニヤリと笑った瑛冬に二人は訳が分からないという顔をしていた。
「じゃあ、そろそろ準備を――――」
「瑛冬さん?」
ふいに背後から名前を呼ばれて振り返ると、思ったより近くに十秋が立っていた。
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