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前編
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「わたくしの腹には彼の子が宿っていますの! 貴女はさっさと消えてくださる?」
突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。
「わたくし、ロレイア・ルルベール・アレイナルは、貴女の婚約者に一番愛されていますの!」
「あの……意味が理解できないのですが……」
「つまり! アンタは二番目なんですの! さっさと婚約者の座から降りなさい!」
ロレイアは両手を腰に当てて高圧的にそんなことを言ってくる。
「アンタは本当には愛されていないのよ!」
「婚前ですので……」
「はぁ? 愛しているなら放ってなんておかないはずですわよ!」
「そういうことは普通結婚してからですので」
「まぁ構いませんわ。と、に、か、く! 負け犬はさっさと去りなさい!」
ロレイアの主張はめちゃくちゃだった。
彼女と二人で喋っても意味がないだろうと考えたので「後日またお話します」と言って、その日は何とか帰ってもらった。
その後、婚約者アズルに確認したところ、事実であることが判明した。
ロレイアはアズルとの子を宿しているのだ。
「アズル、貴方、こっそりそんなことをしていたなんて最低ね」
「ごめん……」
「これはもう婚約破棄ものよ。さようなら、アズル」
突然やって来た金髪ロングヘアの女性は私にそんなことを告げた。
「わたくし、ロレイア・ルルベール・アレイナルは、貴女の婚約者に一番愛されていますの!」
「あの……意味が理解できないのですが……」
「つまり! アンタは二番目なんですの! さっさと婚約者の座から降りなさい!」
ロレイアは両手を腰に当てて高圧的にそんなことを言ってくる。
「アンタは本当には愛されていないのよ!」
「婚前ですので……」
「はぁ? 愛しているなら放ってなんておかないはずですわよ!」
「そういうことは普通結婚してからですので」
「まぁ構いませんわ。と、に、か、く! 負け犬はさっさと去りなさい!」
ロレイアの主張はめちゃくちゃだった。
彼女と二人で喋っても意味がないだろうと考えたので「後日またお話します」と言って、その日は何とか帰ってもらった。
その後、婚約者アズルに確認したところ、事実であることが判明した。
ロレイアはアズルとの子を宿しているのだ。
「アズル、貴方、こっそりそんなことをしていたなんて最低ね」
「ごめん……」
「これはもう婚約破棄ものよ。さようなら、アズル」
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