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3章 第2の神器
3-4 魔王軍の襲撃
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正午前に森を南に抜けて、石の橋を渡ると、赤い屋根の家々が立ち並ぶヘリオポリスの首都、ヘリオシティにたどり着きました。そこで二人は唖然としたのです。
「・・・なんだよこれ!?」
「ひどい・・・!」町の家々の壁は壊れ、黒焦げに焼け落ちた家もあったのです。
「誰がこんなことを・・・!?」
「あいつらだよ!」エルニスが指さした方を見ると、そこにはローブを着た魔法使いたちが、手から炎の魔法を放って、建物を焼き払っていたのです。
「おい!何をやっているんだ!?」エルニスの叫び声に、魔法使いたちが振り向きました。
「なんだ?あいつは!?」
「ジャマをするのか!?」
魔法使いたちが魔法を使ってくるよりも早く、エルニスが短剣を抜き、電撃を放つと、魔法使いたちを気絶させました。
「ちょっと!?エルニスさん!」キャンベルも追いつくと、二人の目の前に、ピンクのドレスを着て、ウェーブのかかった金髪のロングヘアーを上の方で二つにくくっている青い瞳の少女が現れました。その姿にキャンベルはハッとします。
「あなたは!マジカの名家マーシャル家のリンさん!何でここにいるんですか!?」
「まぁ!あなたはキャンベル?!いつ見てもいまいましい顔ですわ!」リンは汚い物でも見るような視線をキャンベルに送ります。
「なぜですって?そんなのあなたを見返すために他なりませんわ!あなたは、マーシャル家の息女であるわたくしよりも町の人たちにちやほやされて、いい気になっているようですからね!
そのために、世界を変えようとされているフレイヤ様に賛同したまでですわ!さてと、しゃべりすぎてしまいましたわね、ここで決着をつけましょう!」リンは、杖を向けて炎の弾を飛ばしてきましたが、キャンベルは、バリアの魔法で防ぎます。
「ちょっと待ってください!わたしはあなたと戦う気はないですよ!」
「あなたにはなくても、わたくしにはあってよ!」リンはさらに攻撃を続けます。
「仕方ない・・・!」キャンベルは光の魔法を放ち、それが地面に当たると、光の弾は激しくはじけて、辺りは光に包まれ、リンはそのまま吹っ飛んで気を失いました。
「あら?魔法使いの名家と言う割には、あっけないわね・・・!」目の前に、黒いローブととんがり帽子を着用した赤髪のロングヘアーの少女が現れたのです。
「あなたは・・・!?」
「私はフレイヤ、魔王軍の幹部『ダークトライアド』の一人よ!」
「魔王軍だって!?あのレイドの仲間か!?」エルニスが叫びました。
「あら、あなたたち、レイドに会ったの?でも、私はレイドみたいなバカじゃないからね!」
「あなたたちは、何でこんなことをするんですか!?」キャンベルも叫びます。
「魔王アガレス様の世界征服を進めるため・・・と言うのは建前よ!私はね、人間が、この町が憎いのよ!私の目的は、人間への復讐よ!自分に酔っているバカ戦士や、成り上がりの事しか頭にないお嬢様とは違う!」
「そんな・・・!」皆の横を、燃え盛る町から逃げているぼろの服を着た親子連れが通り過ぎようとしましたが、幼い息子が転んで母親がかけよろうとしたところに、フレイヤは気が付くと、二人に向かって手を向けます。
「二人仲良く、消し炭になりなさい!」フレイヤが親子に炎の魔法を放つと、キャンベルが親子をかばい、炎の魔法で、フレイヤの火を防ぎます。
「力ない者になんてことを・・・!」その姿を見たフレイヤはフンと鼻を鳴らします。
「そんな力なき者のために命を張るなんて、あなたの行く末が見えたわ!私が相手をするまでもない、今回は身を引きましょう!」フレイヤは仲間を連れてその場を去りました。
「大丈夫ですか!?」キャンベルは親子の元にかけよります。
「はい、大丈夫です、危ないところを助けていただき、ありがとうございました」これに、息子がいいました。
「お姉ちゃんたち、魔王軍と戦っているの?だったら、レジスタンスのアジトに来てよ!」
「・・・なんだよこれ!?」
「ひどい・・・!」町の家々の壁は壊れ、黒焦げに焼け落ちた家もあったのです。
「誰がこんなことを・・・!?」
「あいつらだよ!」エルニスが指さした方を見ると、そこにはローブを着た魔法使いたちが、手から炎の魔法を放って、建物を焼き払っていたのです。
「おい!何をやっているんだ!?」エルニスの叫び声に、魔法使いたちが振り向きました。
「なんだ?あいつは!?」
「ジャマをするのか!?」
魔法使いたちが魔法を使ってくるよりも早く、エルニスが短剣を抜き、電撃を放つと、魔法使いたちを気絶させました。
「ちょっと!?エルニスさん!」キャンベルも追いつくと、二人の目の前に、ピンクのドレスを着て、ウェーブのかかった金髪のロングヘアーを上の方で二つにくくっている青い瞳の少女が現れました。その姿にキャンベルはハッとします。
「あなたは!マジカの名家マーシャル家のリンさん!何でここにいるんですか!?」
「まぁ!あなたはキャンベル?!いつ見てもいまいましい顔ですわ!」リンは汚い物でも見るような視線をキャンベルに送ります。
「なぜですって?そんなのあなたを見返すために他なりませんわ!あなたは、マーシャル家の息女であるわたくしよりも町の人たちにちやほやされて、いい気になっているようですからね!
そのために、世界を変えようとされているフレイヤ様に賛同したまでですわ!さてと、しゃべりすぎてしまいましたわね、ここで決着をつけましょう!」リンは、杖を向けて炎の弾を飛ばしてきましたが、キャンベルは、バリアの魔法で防ぎます。
「ちょっと待ってください!わたしはあなたと戦う気はないですよ!」
「あなたにはなくても、わたくしにはあってよ!」リンはさらに攻撃を続けます。
「仕方ない・・・!」キャンベルは光の魔法を放ち、それが地面に当たると、光の弾は激しくはじけて、辺りは光に包まれ、リンはそのまま吹っ飛んで気を失いました。
「あら?魔法使いの名家と言う割には、あっけないわね・・・!」目の前に、黒いローブととんがり帽子を着用した赤髪のロングヘアーの少女が現れたのです。
「あなたは・・・!?」
「私はフレイヤ、魔王軍の幹部『ダークトライアド』の一人よ!」
「魔王軍だって!?あのレイドの仲間か!?」エルニスが叫びました。
「あら、あなたたち、レイドに会ったの?でも、私はレイドみたいなバカじゃないからね!」
「あなたたちは、何でこんなことをするんですか!?」キャンベルも叫びます。
「魔王アガレス様の世界征服を進めるため・・・と言うのは建前よ!私はね、人間が、この町が憎いのよ!私の目的は、人間への復讐よ!自分に酔っているバカ戦士や、成り上がりの事しか頭にないお嬢様とは違う!」
「そんな・・・!」皆の横を、燃え盛る町から逃げているぼろの服を着た親子連れが通り過ぎようとしましたが、幼い息子が転んで母親がかけよろうとしたところに、フレイヤは気が付くと、二人に向かって手を向けます。
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「力ない者になんてことを・・・!」その姿を見たフレイヤはフンと鼻を鳴らします。
「そんな力なき者のために命を張るなんて、あなたの行く末が見えたわ!私が相手をするまでもない、今回は身を引きましょう!」フレイヤは仲間を連れてその場を去りました。
「大丈夫ですか!?」キャンベルは親子の元にかけよります。
「はい、大丈夫です、危ないところを助けていただき、ありがとうございました」これに、息子がいいました。
「お姉ちゃんたち、魔王軍と戦っているの?だったら、レジスタンスのアジトに来てよ!」
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