霊和怪異譚 野花と野薔薇

野薔薇怪異談集全100話

96話「夢幻都市」

「1」
　ーー「夢幻世界都市」ーー

　歓声が沸く人だかりができる娯楽施設。
　この場所は夢の中で見た都市をイメージしたものである。
　空を優雅に飛ぶ人。
　見たことない爬虫類のドラゴンの生き物。
　手から炎出す魔法使いなど様々である。
　これらは全てCGによるものか幽霊劇団員、キ族劇団員スタッフによるものである。
　これもデートオブファンタジアを便乗して作られた施設だがそれなりに人は入ってる。
　そこに友紀達も遊びに訪れていている。
　友紀達もこの幻夢世界都市に夢中になっていた時に煮部流が即興で怪異談を思いつきその場で披露することになった。

　ーーーーーーー

　私の名前は生畑咲、16歳。
　私は毎晩夢を見る。
　その夢はどこかの都市である。
　私はそこで空で泳いだり、手から物を取り出したり魔法みたく火の玉を出すことができる。
　この場所で人はあまりいなかったけど試そうとは思わなかったけどね。
　その時、私は運命的な出会いを果たすのである。
　それは私好みの優しそうな顔立ちがいい彼である。
　彼もまた私のことを気に入り付き合うようになる。
　夢の中しか会えないけど私にとっては大事な場所だったから。

「2」

　しばらく毎晩、私は夢の中で彼と一緒に過ごしていた。
　そんな時に私の前に強く睨むおばあさんがいた。
　その手にはナイフが持っていた。そのおばあさんはナイフをかざして私に向かってこようとしたので私は身を守るため手から火の玉を出しておばあさんに放つとおばあさんは悲鳴を浴びながら真っ黒焦げになった。
　おばあさんを殺すつもりはなかったけど、どうせ夢の中だから大丈夫だと思っていた。

　ーーーーーーー

　私は彼と毎晩夢の中で彼と会っていたが、その時ふと噂でこの現実世界に似た場所があると知った私はその場所を特定する。するとそこには確かに夢の中でみた都市に似ていたので彼もその場所に向かうので落ち合うことにした。
　そして私はその場所で待ち続けていた。しかし、彼は現れなかった。しばらくするとあの夢が見られなくなってしまった。でも私はあきらめずに彼が来るまでその場所で長い年月をかけて待ち続けると彼が現れた。彼は今でも変わらず夢のままの生前の彼だったがその親しそうにしてる若い女がいたのだ。私はそれを見て憤慨してその道端に落ちてるナイフを拾いその若い女にかざして向かって襲ったが、その若い女が手から火の玉を放ち私は火の手に巻き込まれる同時に思い出したのだ。その若い女は私自身だったから。私は悲痛な叫びと共に燃えつき意識を失った。

「3」

　友紀達は充分堪能した後、そこに友紀達と似た集団がいた。そして友紀達を見かけるとそのまま立ち去っていた。
　そのまま友紀達は帰宅して友紀は夢を見ていた。それは今日訪れた夢幻世界都市に似ていたから。そこに友紀達と似た集団がいて、友紀達はあっとその場で気づき声をかけずにそのまま立ち去ることにした。
　夢を見た後、友紀以外にも先日訪れていた夢幻世界都市の夢を見ていたことがわかった。再度、夢幻世界都市の夢を見ることはなかったが夢を見る事が楽しく感じた友紀達だった。

　夢幻都市   完