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霊和座談怪異八月蜂夕祭り
エピソード4「野花怪異談・座談会2」
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—選ばれし語り部たち、開幕の時
星田星夏(ほしだ・せいか)は、マイクの前に立つと、緩やかに視線を一巡させた。淡い月光を模したライトが、ひとりひとりの顔を浮かび上がらせる。
星夏「それでは、みなさん。いよいよ《持ち怪異談ネタ》の披露タイムです。順に紹介していきましょう。まずは……野花手鞠さんからどうぞ」
手鞠「う、うん。僕が選んだのは、これです」
緊張した面持ちで手鞠が提示した資料には、印象的な二編の怪異タイトルが並んでいた。
⸻
▸ 野花 手鞠(のばな・てまり)
・肉商店街《前編》~マジカルパン~
・死力観察
▸ 野薔薇 真理亜(のばら・まりあ)
・ガーン田♪
・ブギオロス【断罪編】
▸ 賢木 咲夜(さかき・さくや)
・米グロス
・怪覧番
▸ 亜季田 礼奈(あきた・れいな)
・火の用心棒
・パクルナ!
▸ 北臓(きたぞう)さん
・シノビ笛
・カラス掲示板
▸ 黒田 ジョージ(くろだ・ジョージ)
・デュラハンストーカー
・おまえのつぶ像に○○したら、地の果てまでぶつよ
▸ 夢道 亜矢(むどう・あや)
・かいだんのかいだん
・夢想家の君はとべる
▸ 星田 星夏(ほしだ・せいか)
・木のせい
・じぃーと地蔵様
⸻
一同が見入る中、テーブルの上に置かれたリストが映し出される。そこには、恐怖とユーモア、不可解と哀愁が絶妙に交錯したタイトルが並んでいた。
手鞠「ばらつきはあるけど、どれも記憶に残るやつだね……意外と、初期に出た怪異が印象的かも」
北臓「どれも癖が強いのう。口に入れたら腹ん中でひと悶着起こすような……怪異とは、そういうもんじゃ」
星夏「では、準備も整ったところで——始めましょうか」
少女が笑みを浮かべ、静かに宣言する。
星夏「——《野花座談会》、ただいまより開幕です」
幽かな拍手とともに、語り部たちの座談怪異が幕を上げる。
星夏(せいか):
「それでは皆さん、お待たせしました。まずは――手鞠さんからお願いしますわ」
手鞠(てまり):
「う、うん。今回は『肉商店街《前編》マジカルパン』と『死力観察』の二作を選ばせてもらったんだ。どっちも、読後に残る余韻が強くて……クセがあるけど、引き込まれた作品だったよ」
北臓(きたぞう):
「ほほう。どちらもなかなか通好みじゃのう。ワシもあの二つは忘れられん。特に『死力観察』は異色作じゃった」
咲夜(さくや):
「私は、『死力観察』のオチに正直、鳥肌が立ちましたわ。ずっと“死の寿命”だと読者を思わせておいて――あの結末……」
礼奈(れいな):
「あー、あれね。“寿命が視える”能力の正体が、“結婚の寿命”だったってやつ。ちょっとゾクッときた」
手鞠:
「そうそう。“そっちか~!”って心の中で突っ込んじゃった」
ジョージ:
「作者があとがきで触れてたが、『死力観察』のモチーフは某マンガから着想を得たらしい。寿命=死じゃないって逆転の発想は面白かったな」
亜矢(あや):
「もし本当に人の寿命が見えたとして……結婚の方がマシだよね。私は耐えきれないと思う。死ぬ日が見えてしまうなんて、まともでいられない」
星夏:
「確かに……。想像するだけで心が沈みますわね。でも“結婚の寿命”という解釈は、ある意味もっと怖くもあり、切なくもありました」
手鞠:
「そうなんだよ。だからあのラスト、“結婚寿命活かしながら人のために死力観察する”っていう描写が、かっこよくて美しかった」
星夏:
「では続いて――『マジカルパン』についても語りましょうか」
ジョージ:
「あれは切ない話だったな。日常の中に入り込んだ異界。少女が出会った“魔法のパン屋”は、ただ不思議な場所じゃなく、喪失と再会の象徴だった」
手鞠:
「僕も読んでて驚いた。視点の少女が“娘”じゃなくて、実は“母親”だったって。構造トリックにやられたよ」
真理亜(まりあ):
「最後、どうなったんだっけ……? なんだか記憶がふわっとしていて」
咲夜:
「語り手である彼は、パンの香りとともに“あの世の国”へ旅立ちましたわ。そして、あの母親は、これからもきっと娘のそばで見守ってくれる……そう締めくくられていました」
亜矢:
「やっぱり、“マジカルパン”っていう一見ゆるいタイトルに反して、内容はしっかりと心にくるよな。失った者と残された者、両方の立場から描かれてて……余韻が残る」
星夏:
「では、このあたりで締めましょうか。手鞠さん、素晴らしいセレクトと感想をありがとうございました」
手鞠:
「うん、ありがとう」
星夏:
「それでは――続いて、真理亜さん。ご準備はよろしいかしら?」
真理亜「おう、いつでも風呂桶(=準備万端)だぜ」
亜矢「……言い方はさておき。じゃあ、今回のピックアップ、紹介頼むよ」
真理亜「俺が選んだのは《ガーン伝》と《ブギおろし[なんちゃら]》だな」
咲夜「正確には、《ガーン田♪》と《ブギオロス【断罪編】》、よね」
真理亜「そうとも言えるな。細かいとこは任せた」
亜矢「ふむ。……相変わらず、選ぶ作品がひと癖もふた癖もあるな。その2本を選んだ理由は?」
真理亜「まず《ガーン田》は、ヤバいやつらにガンつけられても、主人公が“ガーン”と一発で返してくる。その衝撃がマジでクセになるんだ。で、《ブギオロス》は実際に教室で儀式やって、“弾倍”するんだよ。リアルと異界が混ざる感覚、たまんねぇぞ」
星夏「……もう少し、わかるように説明してくれると助かりますけどね。でもまぁ、実際に読めば伝わってきますわ」
真理亜「説明っても、読むのがいちばん手っ取り早いしな。とにかく、俺からは以上だ」
手鞠「え? もう終わり? あっさりしてるね」
真理亜「それ以上、何を語るってんだ? 読めば全部わかる。だろ?」
礼奈「あたしはもうお腹いっぱい。じゃ、次行きましょうか」
亜矢「……はいはい。じゃあ、次は咲夜、お願い」
咲夜が、ずっと控えていた番をようやく得たかのように、艶やかに口を開いた。
咲夜「ようやく私ね。私が選んだのは――米グロスと怪覧番」
真理亜が勢いよく前のめりになる。
真理亜「おおっ、俺も米グロスは狙ってたんだぞ! だから代わりにブギギレするにしたからな!」
手鞠「……それを言うならブギオロスだよ、真理亜くん」
と手鞠が優しくツッコミを入れる。
真理亜「そうとも言う!」
手鞠「いや、言わないから」
咲夜は咳払いして、みんなの視線を集咲夜める。
「語っていいかしら?」
その言葉に、場が少し緊張を取り戻す。
咲夜「米グロスは、私が初めて登場した怪異なの。舞台は夜の学校。誰もいないはずの教室に、その米は、神聖な儀式用のお米。決して食べてはいけない、触れてもいけない。……けれど、もしそれを侮辱する者がいたなら」
亜矢「米グロスの裁きがくだる、ってわけか」
北臓が静かに頷いた。
北臓「うむ。儀式系の怪異は“順番”と“敬意”が崩れると、途端に祟りになる。あれもシリーズ化した作品のひとつじゃな」
星夏「わたくしも、参加してみたかったですわ。神米の儀式……なんて神秘的!」
と星夏がうっとり目を細める。
真理亜「俺もだぜ。ってか、今からでも間に合うか?」
咲夜「ふふふ。よかったら、先生に頼んでおきましょうか? 神聖な“神豆腐グループ”に――」
「「「遠慮しますっ!!」」」
一斉に声が重なった。
咲夜はちょっとだけ肩をすくめて、小さく笑った。
咲夜「……あら、残念」
すると、亜矢が話題を切り替えるように声をあげる。
亜矢「さて。最後は“怪覧番”について頼むかな」
咲夜は少しだけ目を伏せ、それからゆっくりと頷いた。
咲夜「ええ。“怪覧番”は、町内回覧板をベースにした怪異談。……いわば、アナログローカル文化を怪談として昇華させた、“先取り系”の怪異よ」
ジョージ「回覧板の怪異といえば、野薔薇怪異談の“回乱BAN”もそうだな」
とジョージ。
真理亜「俺はどっちかっていうと、野薔薇のほうの回覧板かな」
と真理亜が言えば、
手鞠「僕も、あっちかな」
と手鞠が同意する。
礼奈「私は“野花”派かな。もっと無言で不気味な方が……こう、いい感じにザワッとくるからさ」
と礼奈。
星夏はゆっくり頷きながら言った。
星夏「……意見が分かれるほど、印象深い怪異談ですわね」
咲夜は微笑を浮かべながらも、その瞳はどこか遠くを見ていた。
咲夜「“怪覧番”も、逃れられない怪異なのよ。届いたら最後。“あなた”が選ばれたことになる。……そのとき、あなたならどうする?」
その一言に、部室の空気が一変した。
誰も笑わなかった。
誰も動かなかった。
音すら消えたような静寂の中に、まるで“もう一人”誰かが、この場に加わったかのような気配が生まれた。
そして咲夜が、わざとらしく――だが美しく微笑んで、囁くように告げた。
咲夜「“怪覧番”が、次に届くのは……誰かしらね」
⸻
▶︎ エピソード5へ続く
星田星夏(ほしだ・せいか)は、マイクの前に立つと、緩やかに視線を一巡させた。淡い月光を模したライトが、ひとりひとりの顔を浮かび上がらせる。
星夏「それでは、みなさん。いよいよ《持ち怪異談ネタ》の披露タイムです。順に紹介していきましょう。まずは……野花手鞠さんからどうぞ」
手鞠「う、うん。僕が選んだのは、これです」
緊張した面持ちで手鞠が提示した資料には、印象的な二編の怪異タイトルが並んでいた。
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▸ 野花 手鞠(のばな・てまり)
・肉商店街《前編》~マジカルパン~
・死力観察
▸ 野薔薇 真理亜(のばら・まりあ)
・ガーン田♪
・ブギオロス【断罪編】
▸ 賢木 咲夜(さかき・さくや)
・米グロス
・怪覧番
▸ 亜季田 礼奈(あきた・れいな)
・火の用心棒
・パクルナ!
▸ 北臓(きたぞう)さん
・シノビ笛
・カラス掲示板
▸ 黒田 ジョージ(くろだ・ジョージ)
・デュラハンストーカー
・おまえのつぶ像に○○したら、地の果てまでぶつよ
▸ 夢道 亜矢(むどう・あや)
・かいだんのかいだん
・夢想家の君はとべる
▸ 星田 星夏(ほしだ・せいか)
・木のせい
・じぃーと地蔵様
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一同が見入る中、テーブルの上に置かれたリストが映し出される。そこには、恐怖とユーモア、不可解と哀愁が絶妙に交錯したタイトルが並んでいた。
手鞠「ばらつきはあるけど、どれも記憶に残るやつだね……意外と、初期に出た怪異が印象的かも」
北臓「どれも癖が強いのう。口に入れたら腹ん中でひと悶着起こすような……怪異とは、そういうもんじゃ」
星夏「では、準備も整ったところで——始めましょうか」
少女が笑みを浮かべ、静かに宣言する。
星夏「——《野花座談会》、ただいまより開幕です」
幽かな拍手とともに、語り部たちの座談怪異が幕を上げる。
星夏(せいか):
「それでは皆さん、お待たせしました。まずは――手鞠さんからお願いしますわ」
手鞠(てまり):
「う、うん。今回は『肉商店街《前編》マジカルパン』と『死力観察』の二作を選ばせてもらったんだ。どっちも、読後に残る余韻が強くて……クセがあるけど、引き込まれた作品だったよ」
北臓(きたぞう):
「ほほう。どちらもなかなか通好みじゃのう。ワシもあの二つは忘れられん。特に『死力観察』は異色作じゃった」
咲夜(さくや):
「私は、『死力観察』のオチに正直、鳥肌が立ちましたわ。ずっと“死の寿命”だと読者を思わせておいて――あの結末……」
礼奈(れいな):
「あー、あれね。“寿命が視える”能力の正体が、“結婚の寿命”だったってやつ。ちょっとゾクッときた」
手鞠:
「そうそう。“そっちか~!”って心の中で突っ込んじゃった」
ジョージ:
「作者があとがきで触れてたが、『死力観察』のモチーフは某マンガから着想を得たらしい。寿命=死じゃないって逆転の発想は面白かったな」
亜矢(あや):
「もし本当に人の寿命が見えたとして……結婚の方がマシだよね。私は耐えきれないと思う。死ぬ日が見えてしまうなんて、まともでいられない」
星夏:
「確かに……。想像するだけで心が沈みますわね。でも“結婚の寿命”という解釈は、ある意味もっと怖くもあり、切なくもありました」
手鞠:
「そうなんだよ。だからあのラスト、“結婚寿命活かしながら人のために死力観察する”っていう描写が、かっこよくて美しかった」
星夏:
「では続いて――『マジカルパン』についても語りましょうか」
ジョージ:
「あれは切ない話だったな。日常の中に入り込んだ異界。少女が出会った“魔法のパン屋”は、ただ不思議な場所じゃなく、喪失と再会の象徴だった」
手鞠:
「僕も読んでて驚いた。視点の少女が“娘”じゃなくて、実は“母親”だったって。構造トリックにやられたよ」
真理亜(まりあ):
「最後、どうなったんだっけ……? なんだか記憶がふわっとしていて」
咲夜:
「語り手である彼は、パンの香りとともに“あの世の国”へ旅立ちましたわ。そして、あの母親は、これからもきっと娘のそばで見守ってくれる……そう締めくくられていました」
亜矢:
「やっぱり、“マジカルパン”っていう一見ゆるいタイトルに反して、内容はしっかりと心にくるよな。失った者と残された者、両方の立場から描かれてて……余韻が残る」
星夏:
「では、このあたりで締めましょうか。手鞠さん、素晴らしいセレクトと感想をありがとうございました」
手鞠:
「うん、ありがとう」
星夏:
「それでは――続いて、真理亜さん。ご準備はよろしいかしら?」
真理亜「おう、いつでも風呂桶(=準備万端)だぜ」
亜矢「……言い方はさておき。じゃあ、今回のピックアップ、紹介頼むよ」
真理亜「俺が選んだのは《ガーン伝》と《ブギおろし[なんちゃら]》だな」
咲夜「正確には、《ガーン田♪》と《ブギオロス【断罪編】》、よね」
真理亜「そうとも言えるな。細かいとこは任せた」
亜矢「ふむ。……相変わらず、選ぶ作品がひと癖もふた癖もあるな。その2本を選んだ理由は?」
真理亜「まず《ガーン田》は、ヤバいやつらにガンつけられても、主人公が“ガーン”と一発で返してくる。その衝撃がマジでクセになるんだ。で、《ブギオロス》は実際に教室で儀式やって、“弾倍”するんだよ。リアルと異界が混ざる感覚、たまんねぇぞ」
星夏「……もう少し、わかるように説明してくれると助かりますけどね。でもまぁ、実際に読めば伝わってきますわ」
真理亜「説明っても、読むのがいちばん手っ取り早いしな。とにかく、俺からは以上だ」
手鞠「え? もう終わり? あっさりしてるね」
真理亜「それ以上、何を語るってんだ? 読めば全部わかる。だろ?」
礼奈「あたしはもうお腹いっぱい。じゃ、次行きましょうか」
亜矢「……はいはい。じゃあ、次は咲夜、お願い」
咲夜が、ずっと控えていた番をようやく得たかのように、艶やかに口を開いた。
咲夜「ようやく私ね。私が選んだのは――米グロスと怪覧番」
真理亜が勢いよく前のめりになる。
真理亜「おおっ、俺も米グロスは狙ってたんだぞ! だから代わりにブギギレするにしたからな!」
手鞠「……それを言うならブギオロスだよ、真理亜くん」
と手鞠が優しくツッコミを入れる。
真理亜「そうとも言う!」
手鞠「いや、言わないから」
咲夜は咳払いして、みんなの視線を集咲夜める。
「語っていいかしら?」
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北臓が静かに頷いた。
北臓「うむ。儀式系の怪異は“順番”と“敬意”が崩れると、途端に祟りになる。あれもシリーズ化した作品のひとつじゃな」
星夏「わたくしも、参加してみたかったですわ。神米の儀式……なんて神秘的!」
と星夏がうっとり目を細める。
真理亜「俺もだぜ。ってか、今からでも間に合うか?」
咲夜「ふふふ。よかったら、先生に頼んでおきましょうか? 神聖な“神豆腐グループ”に――」
「「「遠慮しますっ!!」」」
一斉に声が重なった。
咲夜はちょっとだけ肩をすくめて、小さく笑った。
咲夜「……あら、残念」
すると、亜矢が話題を切り替えるように声をあげる。
亜矢「さて。最後は“怪覧番”について頼むかな」
咲夜は少しだけ目を伏せ、それからゆっくりと頷いた。
咲夜「ええ。“怪覧番”は、町内回覧板をベースにした怪異談。……いわば、アナログローカル文化を怪談として昇華させた、“先取り系”の怪異よ」
ジョージ「回覧板の怪異といえば、野薔薇怪異談の“回乱BAN”もそうだな」
とジョージ。
真理亜「俺はどっちかっていうと、野薔薇のほうの回覧板かな」
と真理亜が言えば、
手鞠「僕も、あっちかな」
と手鞠が同意する。
礼奈「私は“野花”派かな。もっと無言で不気味な方が……こう、いい感じにザワッとくるからさ」
と礼奈。
星夏はゆっくり頷きながら言った。
星夏「……意見が分かれるほど、印象深い怪異談ですわね」
咲夜は微笑を浮かべながらも、その瞳はどこか遠くを見ていた。
咲夜「“怪覧番”も、逃れられない怪異なのよ。届いたら最後。“あなた”が選ばれたことになる。……そのとき、あなたならどうする?」
その一言に、部室の空気が一変した。
誰も笑わなかった。
誰も動かなかった。
音すら消えたような静寂の中に、まるで“もう一人”誰かが、この場に加わったかのような気配が生まれた。
そして咲夜が、わざとらしく――だが美しく微笑んで、囁くように告げた。
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▶︎ エピソード5へ続く
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