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正人の顎を掴んで上を向かせた。
「パーティが終わったら思いっきり犯してやる」
「……うん」
「中のかき出す時間ねぇから。バレねぇように締めとけよ」
動きが緩慢な正人を急かして身支度を整え、トイレから出た。顔を火照らせてふらふらと歩く姿は完全に「今までセックスしてました」と言っていた。中出しでバレるどころかその様子で全部バレそう。歩く猥褻物に取り締まりがかかったらどうしようと思ってたら、正人は会場内に入るなりピシャリと背を正した。一流ブランドのスーツを着たイイ男が完璧なマナーで披露宴に出席していた。
尻の中に俺の精液仕込んだままでさあ。
……ほんとたまんねぇな。
披露宴終了後、俺の仕事と正人の二次会後に待ち合わせて正人の家に行き、そのまま朝までベッドの上でイチャイチャラブラブガチハメセックスをキメてやった。ずっとハートを飛び散らして目までハートの形にして正人は俺と俺のちんぽを見つめていた。こいつ本当に俺のこと好きなのかな。好きなの俺じゃなくて俺のちんぽじゃねぇ?そんな言葉責めも交えながら犯してやったら一晩中にゃんにゃん鳴いてた。いや嘘、最後の方は鼻水と涎垂らしてうーうー呻いてた。
かわいい。
かわいい寝顔見てたら愛しさが爆発してなんかしてやりたくなって、朝飯作って正人を起こした。
「これしか作れなくてわりぃけど」
おにぎりとウインナー焼いたのと卵焼き。朝飯にも弁当にも入れられる汎用性高いメニュー。俺がレシピ見ずに作れる料理はこれだけだ。
だから何百回と正人には作ってやっていて「飽きる飽きないの問題じゃねぇ。もう食い過ぎて口が受け付けねぇ」と言われていた。そのメニューを寝起きのボサボサ頭のまま確認した正人は、食卓にもつかずにその場で放心した。
いーよ、食いたくなけりゃ。そもそも朝飯食うタイプじゃねぇもんな。放って俺は先に食い始めた。
「……明」
指で卵焼きをつまんで一口。
口に入れて飲み込んだ正人が俺を呼んで手で顔を覆った。
「好きだ。一緒に、暮らそう」
涙声で言うから、そんなに食いたくねぇかよと嫌味を返すことすら出来なかった。
正人はそもそも、嫌なら食べない。
こんな食い飽きたメニュー、今更食わなくても味なんか分かってる。それでも食ったのは、確かめたかったからだ。
これを作ったのが誰なのか。
「……いいよ。一緒に暮らそう。でも俺、毎朝これなんだけど」
「いい」
「ははは、いやいや。お前絶対飽きるわ」
「飽きない。食べる」
「ぜってぇ嘘だわ」
どうせすぐ「舌バカが、何食ったって全部一緒だと思ってんだろ」とか言い出すわ。
でもいいよ、それで。俺の好きになった正人ってそういうやつ。ぼろぼろ泣きながらおにぎりを頬張る顔に手を伸ばして、涙を拭ってやった。
「パーティが終わったら思いっきり犯してやる」
「……うん」
「中のかき出す時間ねぇから。バレねぇように締めとけよ」
動きが緩慢な正人を急かして身支度を整え、トイレから出た。顔を火照らせてふらふらと歩く姿は完全に「今までセックスしてました」と言っていた。中出しでバレるどころかその様子で全部バレそう。歩く猥褻物に取り締まりがかかったらどうしようと思ってたら、正人は会場内に入るなりピシャリと背を正した。一流ブランドのスーツを着たイイ男が完璧なマナーで披露宴に出席していた。
尻の中に俺の精液仕込んだままでさあ。
……ほんとたまんねぇな。
披露宴終了後、俺の仕事と正人の二次会後に待ち合わせて正人の家に行き、そのまま朝までベッドの上でイチャイチャラブラブガチハメセックスをキメてやった。ずっとハートを飛び散らして目までハートの形にして正人は俺と俺のちんぽを見つめていた。こいつ本当に俺のこと好きなのかな。好きなの俺じゃなくて俺のちんぽじゃねぇ?そんな言葉責めも交えながら犯してやったら一晩中にゃんにゃん鳴いてた。いや嘘、最後の方は鼻水と涎垂らしてうーうー呻いてた。
かわいい。
かわいい寝顔見てたら愛しさが爆発してなんかしてやりたくなって、朝飯作って正人を起こした。
「これしか作れなくてわりぃけど」
おにぎりとウインナー焼いたのと卵焼き。朝飯にも弁当にも入れられる汎用性高いメニュー。俺がレシピ見ずに作れる料理はこれだけだ。
だから何百回と正人には作ってやっていて「飽きる飽きないの問題じゃねぇ。もう食い過ぎて口が受け付けねぇ」と言われていた。そのメニューを寝起きのボサボサ頭のまま確認した正人は、食卓にもつかずにその場で放心した。
いーよ、食いたくなけりゃ。そもそも朝飯食うタイプじゃねぇもんな。放って俺は先に食い始めた。
「……明」
指で卵焼きをつまんで一口。
口に入れて飲み込んだ正人が俺を呼んで手で顔を覆った。
「好きだ。一緒に、暮らそう」
涙声で言うから、そんなに食いたくねぇかよと嫌味を返すことすら出来なかった。
正人はそもそも、嫌なら食べない。
こんな食い飽きたメニュー、今更食わなくても味なんか分かってる。それでも食ったのは、確かめたかったからだ。
これを作ったのが誰なのか。
「……いいよ。一緒に暮らそう。でも俺、毎朝これなんだけど」
「いい」
「ははは、いやいや。お前絶対飽きるわ」
「飽きない。食べる」
「ぜってぇ嘘だわ」
どうせすぐ「舌バカが、何食ったって全部一緒だと思ってんだろ」とか言い出すわ。
でもいいよ、それで。俺の好きになった正人ってそういうやつ。ぼろぼろ泣きながらおにぎりを頬張る顔に手を伸ばして、涙を拭ってやった。
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だてちん転載ありがとうございます!!!!
明と正人が大好きなので今までも他サイトに読みに行ってたのですが、読書の9割アルファポリス勢なので今まで以上に再読しやすくなり、個人的にとてもとても嬉しいです。
だてちんの明は客観的に見てとんでもないクズなのに…
即堕ち2コマのような顔して始まって、
短編なのに2人のこれまでが随所に感じられて、
あれ?これすごいビッグラブのお話だった?あれ?
となり、あっという間に終わるのに長編を読んだ後のような満足感。
…よし、もう一回読もう!!の無限ループです。
飴さん、ありがとうございます!!
わー、アルポリ転載して良かった…!😂
へへへ、ごりごりのケンカップルで……しかもラブラブな同棲ケンカップルが好きなので書いててとても楽しい2人です☺️
どこからどう見ても明がサイコなんですけど、最終的に「いい話だったなあ」に着地したかったので、そう受け取ってもらえて嬉しいです!
ありがとうございました〜!