冷淡騎士に寵愛されてる悪役令嬢の兄の話2nd

雪平@冷淡騎士2nd連載中

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愛を与え合う

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ズボンを自分で脱ごうと身動ぎすると、カイウスの体に触れて擦れた。
さっきよりも大きく体が跳ねて、顔が真っ赤になるのが分かった。

カイウスは顔を上げて、俺の顔をジッと見つめている。
顔を直視出来ずに両手で自分の顔を覆って隠した。

「ライム、もしかして…」

「うぅ…ごめん、久々だったから…」

「最近触れていなかったからな、俺もライム不足だ」

普段一人で自慰はしない、何だか寂しい気分になるからだ。
気持ちよくなる時は好きな人に触れられたいから、本当に久々だ。

俺の体はカイウスの体温も何もかもを覚えている。
胸と下半身をちょっと触れられただけでイってしまった。
顔を隠していた手を掴まれて、カイウスの顔を見た。

優しく見つめられて、愛されている気持ちが流れてくる。
俺も愛している、ちゃんとカイウスに伝わるかな。

額をくっつけて、至近距離で目と目を合わせて微笑み合う。

お互い何も身に付けていない裸のまま、肌を触れ合わせる。
同じ温度になるようにお互いの熱を分け与えているようだ。

カイウスの指が俺の中に入って、ゆっくり指を動かす。
俺もカイウスを気持ち良くしたくて、快感に流されまいとカイウスのに触れた。
熱い欲望にお互いの指が触れて、興奮も高まる。

小さく声が漏れて、俺が触れただけでこんなに反応してくれた事が嬉しい。

もっと一緒に気持ち良くなりたい、今度こそカイウスの熱でイきたい。

軽く擦るだけで、カイウスのクールな顔が歪み息が荒くなってきた。
いつもカッコいいカイウスが可愛く見えて、もっと見たくなる。

余裕そうに見えて、俺も限界が近くなっていくのを必死に我慢している。
俺の中がカイウスを受け入れるための準備を進めていく。

「んんっ…カイウス、気持ちいい?」

「あぁ、ライムに触れられるところは何処も気持ちいいよ…もっとしたい」

指を引き抜かれると、埋まっていたものがなくなり寂しくなる。

カイウスの気持ちに俺の気持ちを重ねて、繋がった。

ゆっくりと入れて、指では届かなかった奥に触れた。
腰を掴んで軽く揺すられて、カイウスの手に触れる。

腰を掴んでいた手が離れて、俺の手を握りしめる。

お互いの息が重なる、奥がだんだん熱くなっていく。
疼いていて、カイウスの愛を俺にぶつけてほしい。

日に日にカイウスへの愛が大きくなり、欲張りになる。
言葉では伝わらない、心と体の繋がりがもっとほしい。
打ち付ける腰の動きが早くなり、中がカイウスのを締め付ける。

「あっ、あ、あっ」

「はぁ…ライム、俺を受け入れてくれっ」

「うんっ、んっ、カイウスの全部、俺に注いで…」

唇を合わせて、腰を強く打ち付けられて腹の奥が熱くなる。
重ねる手に力が入り、カイウスの熱を全身で受け止めた。

中がびくびくと痙攣して、またイったのに物足りなさそうにカイウスを誘っている。
口では言っていないのに、カイウスには全て分かる。

俺の体はカイウスへの欲望に素直すぎて、求めてしまう。
でもこんなのダメだ、カイウスは明日も仕事があるのに求めるのは…

俺はカイウスを疲れさせたいのではなく、リラックスしてほしいんだ。

カイウスの肩を押して「ありがとう、もう大丈夫だよ」と笑った。
俺が気持ち良くなりたくて、カイウスを誘ったようなものだ。
お互いすっきりしたし、これ以上付き合わせるわけにはいかない。

カイウスは俺をジッと見つめていて、ちょっと怖い顔になった。
絶頂を迎えた後でも、なんでそんな怖い顔してるんだろう。
怒っているというより、無表情の姿にビックリした。

「お礼を言われる意味が分からない」

「いや、だって誘ったのは俺だから」

「じゃあ、今度は俺の誘いに付き合ってくれ」

カイウスの意味が分からないまま首を傾げると、唇が重なる。
小さく開いた口の中にカイウスの舌が入ってきた。

さっきまでの優しいキスとは違い、激しく絡み合い舌を吸われた。
鼻で息をする余裕がなくて、唇が離れると思いっきり息を吸った。

頭を撫でられて、だんだん乱れた息が落ち着いていく。
首筋を舐められて軽く吸われて、内腿を撫でられた。

カイウスの頭を撫でようとしたら、髪の色が変わっていった。
青かった髪が、今は綺麗な黒髪に染まっていった。

いくら魔法が使えても、髪色だけを変えているところは見た事がない。

これは心が変わったカイウスだ、力が強い裏の性格。

「ご、ごめんカイウス…俺…カイウスを怒らせて」

「ライムは分かってない、自分の価値を」

顔を上げて、カイウスは笑みを浮かべて目が笑っていなかった。

「分からせてあげる、いっぱい」と色気全開のカイウスは俺に覆い被さってきた。
内腿を撫でていた手は、足を広げて持ち上げられた。
俺の下半身に触れて尻の奥を広げられて見られた。

恥ずかしいから隠そうとしたが、その前に舐められた。
ビックリしてカイウスから離れようとしたが、腰を掴まれて逃げられない。

俺のも掴まれて、優しく擦られると言葉が出なくなる。

どのくらい舐められていたのか、解放された時にはぐったりしていた。

「俺とライムの間で遠慮なんてあるのか?」

「でも、明日仕事だから…」

「ライムと触れ合った時が一番仕事が捗るんだけど、毎日したいくらい」

「ま、毎日…」

「したい、ぐずぐずにしてイかせたい…表の俺がしない事…」

「俺なしじゃ物足りないようにする」と意地悪な顔になった。
どっちもカイウスだから、とっくにカイウスなしじゃいられなくなっているのにな。

遠慮なんて、確かに俺達の間では必要なかったのかもしれない。
お互い気遣いで嘘は付かない、これが本音の言葉だ。

カイウスのが中に入ってきて、俺の中が満たされる。
さっきの優しい愛ではなく、激しくぶつかる溺れる愛をぶつけられる。

最初から強い刺激にカイウスの手を掴もうとした。
その手をカイウスの背中に回されて、体が密着する。

「俺の背中に刻んでほしい、ライムの爪痕」

そう言ったカイウスは、何度もイかされて意識が遠ざかった頃に終わった。
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