中継ぎ案内人カフェ─あなたの居場所に案内します─

 意識は無いのに生きている人。
 その人たちの魂は彷徨っています。





 事故に巻き込まれた碧月は自分の生死も不明。
 ガードレールにもたれかかって、人の往来をぼんやりと眺めていた。
「死んじゃったのかなぁ」


 ぽつりと呟いくと、


「まだ死んでいませんよ」



 声をかけてきたのは、いかにも大正時代のコスプレのような金ボタンの黒い制服に外套を羽織り、紺色の学生帽を被った可愛らしい顔立ちの少年だった。


「あ、僕は『中継ぎ案内人』のケイゴと申します。よろしくお願いしますね」



 軽く自己紹介をした彼は、黄土色の帆布鞄から見慣れないタイプのパソコンを取り出し、聞き出した名前を入力して碧月の眠る病院へ案内してくれた。





 彼は「それでは」と朗らかに笑って病室の窓からすぅと抜け出て去っていった。


 そして碧月が目を覚ますと、青い空と白い壁が広がるばかりだった。


 それから数日後、オープンして間もないカフェの元へと帰ると、またもあの少年と出会った。
「あ」
 と思わず声を出してしまうと、少年は目を見開いて声も出ない様子だった。




 少年と出会った碧月は、少年とその上司に言いくるめられて『中継ぎ案内人の助手』という仕事を始めることとなる。

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