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【付録】サクッとネタバレ&登場人物たちについて
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★★★サクッとネタバレ★★★
主人公・美久子を「地獄の入り口まで連れてきて、自分は気ままに空へと飛び立つかもしれない人物」は、クラスメイトの響芽美であった。
響芽美は、生への希望ならび渇望や執着が極めて希薄であり、また自分しか愛せない者であった。若く美しいうちに人生の幕を降ろしてしまおうとした彼女の選択に、美久子は巻き込まれてしまうことに。
そして、美久子は事故とはいえ「クラスメイトを死へと追いやってしまい一生の十字架を背負う」結末を迎えた。
★★★登場人物たちについて★★★
【1】安原 美久子(やすはら みくこ)
正直、性格がいいとはいえない気分屋の主人公。
自分は何の努力もしないのに、妬みの感情を主に大國克子に向けていたことも褒められたことではない。
そんな彼女といえども、ちょっと偏った考えの両親の元に生まれたことは、少しだけ同情できるかもしれない。しかし、彼女がこれから一生背負っていく十字架は、あまりにも重すぎる……
【2】大國 克子(おおぐに かつこ)
主要登場人物たちの中では、唯一普通の子というか、”普通にいい子”であった。
美久子が南城直人に殺されんばかりの勢いで掴みかかられた時も、かばったクラスメイトは彼女だけであった。美久子も最後になってやっと、(邪険に扱ってしまったにもかかわらず)克子がどれだけ自分のことを思っていてくれたのかを知った。
ちなみに美久子の憧れの男性であり、克子の元カレの読者モデル・KEN君は名前だけの登場で終了。
【3】二階堂 凜々花(にかいどう りりか)
ギャグ要素を含んだ痛々しすぎる人物。自分の立ち位置を理解できず、空気も読めない。おまけにむっつり風味の「少女漫画脳」でもある。
作中において、いらんことはいろいろしているのに、いざという時はリーダーシップを発揮することもなく、一目散に逃げたチキン女でもあった。
でも、ギャグチックな場面では書いてて面白かった人物。
【4】響 芽美(ひびき めいみ)
どこか母性的な柔らかさを感じさせる、おっとりとした彼女。一見、ごく普通に見えていた彼女は死にとらわれていた。
自分の人生が生きるに値するとは思えず、また誰も愛せなかった彼女。望んでいた”人生の完結”を不慮の事故死に見える自殺という形で迎えることに成功した。
自分の死が、両親やクラスメイトたちの心に深い傷を残すことも、彼女は分かっていたはずだ。
けれども、彼女が愛していたのは自分だけだった。
自分の”悲劇的な突然の死”に向けての演技力ならびにプロデュース力はなかなかのもので、フィナーレを彩る”大道具”として南城直人の思いを受け入れ、編みかけとなってしまう彼へのマフラーという悲劇性を増すための”小道具”まで用意していたのだから。
【5】南城 直人(なんじょう なおと)
体もデカいが、声もデカく、あらゆる場面において、血の気が多く直情的。アドレナリンの分泌量も多く、激昂しやすい性質。
初恋の相手であり初彼女を”悲劇的な事故で”亡くした彼の心に、響芽美は永遠に刻まれるであろう。
彼自身は”自分は確かに響芽美に愛されていた”ということを、ひとかけらも疑いもせずに生きていくはずだ。愛されてなどいなかったのに。
そして、彼女を死に追いやる要因を作った美久子への憎しみも生涯、消えることはないと思われる。
【6】アドバイザー・FUKI
最後まで正体不明であったアドバイザーであり、その彼女の後ろにいる団体「あなたの運命も知らせ隊」も正体不明。
もちろん、FUKI自身の本名も実年齢も不明のままである。そもそも、彼女たちが人間かどうかすら定かでない。というか、絶対に人間ではないだろう。
お気づきかと思うが、彼女の名であるFUKIは、”不帰”をかけたものである。
主人公・美久子を「地獄の入り口まで連れてきて、自分は気ままに空へと飛び立つかもしれない人物」は、クラスメイトの響芽美であった。
響芽美は、生への希望ならび渇望や執着が極めて希薄であり、また自分しか愛せない者であった。若く美しいうちに人生の幕を降ろしてしまおうとした彼女の選択に、美久子は巻き込まれてしまうことに。
そして、美久子は事故とはいえ「クラスメイトを死へと追いやってしまい一生の十字架を背負う」結末を迎えた。
★★★登場人物たちについて★★★
【1】安原 美久子(やすはら みくこ)
正直、性格がいいとはいえない気分屋の主人公。
自分は何の努力もしないのに、妬みの感情を主に大國克子に向けていたことも褒められたことではない。
そんな彼女といえども、ちょっと偏った考えの両親の元に生まれたことは、少しだけ同情できるかもしれない。しかし、彼女がこれから一生背負っていく十字架は、あまりにも重すぎる……
【2】大國 克子(おおぐに かつこ)
主要登場人物たちの中では、唯一普通の子というか、”普通にいい子”であった。
美久子が南城直人に殺されんばかりの勢いで掴みかかられた時も、かばったクラスメイトは彼女だけであった。美久子も最後になってやっと、(邪険に扱ってしまったにもかかわらず)克子がどれだけ自分のことを思っていてくれたのかを知った。
ちなみに美久子の憧れの男性であり、克子の元カレの読者モデル・KEN君は名前だけの登場で終了。
【3】二階堂 凜々花(にかいどう りりか)
ギャグ要素を含んだ痛々しすぎる人物。自分の立ち位置を理解できず、空気も読めない。おまけにむっつり風味の「少女漫画脳」でもある。
作中において、いらんことはいろいろしているのに、いざという時はリーダーシップを発揮することもなく、一目散に逃げたチキン女でもあった。
でも、ギャグチックな場面では書いてて面白かった人物。
【4】響 芽美(ひびき めいみ)
どこか母性的な柔らかさを感じさせる、おっとりとした彼女。一見、ごく普通に見えていた彼女は死にとらわれていた。
自分の人生が生きるに値するとは思えず、また誰も愛せなかった彼女。望んでいた”人生の完結”を不慮の事故死に見える自殺という形で迎えることに成功した。
自分の死が、両親やクラスメイトたちの心に深い傷を残すことも、彼女は分かっていたはずだ。
けれども、彼女が愛していたのは自分だけだった。
自分の”悲劇的な突然の死”に向けての演技力ならびにプロデュース力はなかなかのもので、フィナーレを彩る”大道具”として南城直人の思いを受け入れ、編みかけとなってしまう彼へのマフラーという悲劇性を増すための”小道具”まで用意していたのだから。
【5】南城 直人(なんじょう なおと)
体もデカいが、声もデカく、あらゆる場面において、血の気が多く直情的。アドレナリンの分泌量も多く、激昂しやすい性質。
初恋の相手であり初彼女を”悲劇的な事故で”亡くした彼の心に、響芽美は永遠に刻まれるであろう。
彼自身は”自分は確かに響芽美に愛されていた”ということを、ひとかけらも疑いもせずに生きていくはずだ。愛されてなどいなかったのに。
そして、彼女を死に追いやる要因を作った美久子への憎しみも生涯、消えることはないと思われる。
【6】アドバイザー・FUKI
最後まで正体不明であったアドバイザーであり、その彼女の後ろにいる団体「あなたの運命も知らせ隊」も正体不明。
もちろん、FUKI自身の本名も実年齢も不明のままである。そもそも、彼女たちが人間かどうかすら定かでない。というか、絶対に人間ではないだろう。
お気づきかと思うが、彼女の名であるFUKIは、”不帰”をかけたものである。
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