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214話 道内拠点の割り振り③
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稚内でフジのリング捜索の目処がついた。
「サンバさん達に集まってもらったついでに、拠点の話をさせていただきます」
「え、俺たちも聞いていいのか?」
「はい。全くの無関係ではありませんので、後日ご連絡する予定でしたが、今ここで聞いていただいた方が早い」
そうだ、拠点の話をしていたのだった。稚内から話がずれてしまった。
「北海道に造った拠点の運営についてです。現在、道内には9拠点あります。ここ茨城に比べるとかなり小さめの拠点になります。場所は、大雪山、旭川、富良野、千歳、札幌、函館、苫小牧、小樽、稚内です。函館以下が港型になっています」
キヨカがホワイトボードに大きな地図をぶら下げた。北海道の地図だ。9ヶ所に印が付いている。
「まず、大雪山、1番最初に建設した拠点で、道内でも1番の大きさになっています。ここを私たちの本部にしたいと思ってます」
「おお、いいな。後は山に守られているし、周りは広い。農業も酪農もし放題だな」
「今後の災害の状態にもよりますがね、とりあえずはどこかに腰をおろしたいです」
「ええ、大雪山拠点本部を設置、勿論皆さんの個室も確保してください」
「ええと、家族や知人もよんでいいのかな」
「それなのですが、本部には皆さんの個室のみで。残りの拠点をそれぞれのベース拠点にしていただくのはどうかと考えております」
「ベース拠点?」
「はい。つまり……例えば、ゆうご君のベースは函館拠点とします。そこには家族や友人知人ご一緒に。盟主が集まる時は大雪山の本部に、という感じでしょうか」
「なるほど……」
「って事は、いち砂漠、いち拠点みたいな感じか?」
「無理に別々でなくとも結構です。が、出来ればせっかく造った拠点を皆で運用していきたい」
「でも、そしたら多すぎないか? 9個だろ?一個が本部でも残りが8個。俺ら6人だから2拠点余るな」
「あ、だからサンバさん達か」
ゆうごがいち早く合点がいった感じだった。周りもおおと頷いた。
「稚内は、例の魚雷事件があります。かなり頑丈に造ってありますが、稚内の運営は自衛隊にお願いしたい。現在も自衛隊の方々に在駐していただいていますが、本格的にそこを運営していただきたいと考えております」
「なるほど、納得だ」
「残りはどうやって分ける?」
「まずはご自身の血盟で運営したい拠点を選んでいただきましょう。重なった時は話し合いで」
みんながボードに下げた地図を見ながら色々と考えているようだった。うちはどうしよう。マルクとキヨカを見た。ふたりともワクワク顔で地図を見ていた。
俺は難しい事はわからないから、ふたりの意見にまかせよう。
少ししてゆうごがおずおずと手を挙げた。
「あの……僕は、函館拠点を希望します。大地とか友人が慣れてる地がいいかなって。今、念話したら婆ちゃんはどこでも良いって言ってたけど。大地の兄さんとかもしかしたら函館に戻ってくるかも知れないので……」
ああ、確か、大地の一家は、あの災害時に兄さん以外は一緒に居たと言ってたな。兄さんだけ別のとこに居たんだな。
そうか、家族の元に帰ってくるのを信じているよな。
「うちは札幌にしようかな。理由はないけど旅行で行った事あったし今は変わっちゃてるけど全く知らない土地じゃないし、札幌にするわ」
アネは札幌拠点を選んだ。
カンさんは旭川を選び、ミレさんは富良野を選んだ。
俺はマルクとキヨカにどこが良いか聞いたが、どこでもいいと言われた。困ったー。
残りは、千歳と、苫小牧と小樽か。
「カオるん、どうしますか?」
「うーん、千歳と小樽は漢字が難しいから苫小牧にするか。苫小牧なら港型だからスワンボートも浮かべておけるな。マルク、キヨカ、苫小牧でいいか?」
「うん!」
「はい」
2人から元気の良い返事をもらった。ハケンの砂漠の拠点は苫小牧だ。俺は最近漢字を覚えたぜ! 『くさうらない こまき』だ!
「では、カオるんは苫小牧で。私は小樽にします」
「タウさん、残った千歳はどうするんだ?」
「はい、千歳も自衛隊にお任せしましょうか。棚橋ドクター達の砂漠も考えたのですが、彼らは茨城の病院拠点を離れないそうです」
そうだなぁ、茨城の病院拠点は地下に伸びた頑丈な病院施設だからな。設備も整っているし、今更北海道のこじんまりした拠点へ移ろうとは思わないだろうな。
確か千歳には自衛隊の駐屯地もあったし、良い具合に運営してくれそうだ。
キヨカがボードに下げた地図の印の横に、血盟名と盟主の名を書き加えていた。
大雪山拠点:本部
旭川拠点:つくばの砂漠 カンタ
富良野拠点:埼玉の砂漠 ミレイユ
千歳拠点:自衛隊(千歳駐屯地)
札幌拠点:王家の砂漠 アネッサ
函館拠点:北の砂漠 ゆうご
苫小牧拠点:ハケンの砂漠 カオ
小樽拠点:地球の砂漠 タウロ
稚内拠点:自衛隊 サンバ、フジ、ハマヤ
「勿論、これで未来永劫の決定ではありません。この先の災害や何かにより、拠点放棄もありますし、別拠点への移動も可能です」
「タウさん、身内や知り合いの引っ越しはいつから?」
「随時初めてください。拠点内の増築や室内の造り込みも、私に申し出ていただければ時間が取れる限りは可能です」
「設備や電気関係は僕の方へご連絡ください」
「ネット関係は俺、だな」
「あ、引っ越しは俺に連絡くれ。日程が被ったら……いや、テレポートで瞬間だから被らないな」
「あの、私がスケジュール調整をいたしますので、ご連絡は私にお願いします」
キヨカ、いつもありがとう。
「お父さん……大仏様のツアーは無くなるの?」
マルクがしょんぼり顔になっていた。
「いや、あるぞ? 時間を決めてトマコから送迎するぞ?」
「良かったー」
そうだ、大雪山拠点の地下庭に植えたエントも、少しトマコに引っ越して貰おう。
サンバ達を北海道の駐屯地へ送って行った。『深海リング狩り』はタウさんらと詳細をつめると言っていた。
……冬の海、寒そうだなぁ。稚内とかメチャクチャ寒そうだなー。そんな中で寒中水泳かぁ。
俺たちは各血盟の引っ越し作業を始めた。
それが終わったら、また西へ行くそうだ。
カンさんは手が空くとあの『小型基地』を作っているそうだ。前回は愛知に置いてきた。
もっと西へ、岡山のゴンちゃんと連絡が取れたらいい。俺らは異世界から地球に戻りステータスがあったが、目の前に居る者としかフレンド登録が出来ない。
あちら(異世界)へ、転移した時にフレンド一覧がクリアされていたように、こちらに戻った時も一覧はまっさらだった。
だからゴンちゃんとの連絡は普通にスマホかパソコンになる。
しかし火山噴火から、一般の通信が通じなくなっているのだ。
なので、カンさん作の小型基地を岡山近くに置けば、スマホが通じるはず。
広島に居るハマヤんとは念話が通じる。まだ生きているが、物資の不足で酷い事になっているらしい。
次に西方面へ行く時は、サンバ達も同行したいと言っていた。物資を持ってハマヤんのとこを訪ねたいそうだ。
ハマヤんとこに船は無いのかと尋ねたら、瀬戸内海は酷い状態で海を渡れないと。
潜水艦があったそうだが、それはリング持った上官達が乗って行ったそうだ。
サンバの話だと上官は陸上から来たと言っていたそうで、何処かで上陸をしたのだろうか。どこで潜水艦を降りたのか、上官が行方不明の今はそれも不明のままだ。
自衛隊も大変だ。
俺たちは引っ越しを開始した。
うち、ハケンの砂漠は苫小牧拠点だ。港型なので岸(と言うか崖)に面している。普通の港ではない。
ぱっと見、ただのそそり立つ崖にしか見えない。
元からあった苫小牧港から西へ行ったあたりに作られた。背後にはしこつ湖があるらしい。そんなに近くはない。そして『しこつこ』の字は難しい。キヨカが書いたのを見ながら書くが、何故か崩れていくのだ。謎の文字よ、しこつ湖。
崖っぽい壁に守られた中に湾がある。勿論地下だ。地下と言っても完全な地下では無い。
網焼きのホタテが開き始めたようなイメージの造りだ。言葉での説明は難しいな。ホタテの形ではないぞ?
ホタテの中が『湾』として、そこに船を停めている。海に背を向けたホタテなのでちょっとした津波は防げる。
カンさんの土魔法で作ったものなので、ホタテのように閉じたりは出来ない。
拠点は完全に地下に造られている。湾の壁にトンネルがあり、そこから拠点内へ出入りする。
勿論、外の地上からも出入りする口はある。苫小牧拠点は地下4階、地上に狭い1階部がある。
地上1階は外からの明かり取り、外で使う乗り物の駐車場、それとちょっとした公園だ。エントが居る。
地上1階の建物の周りは畑にしてあり、エントも居る。
地下1~4は、居室や共同の施設などがある。
ここに越して来たのは、春ちゃん、雪姉さん一家、政治叔父さん一家だ。だが政治おじさんだけは養老の皆と一緒に大雪山拠点に居る。北海道はスマホもパソコンも通じるので、良治達も叔父さんと連絡可能だ。
ハケンの砂漠の血盟員である洸太はこっちに来たがったが、両親は大地達と一緒に函館拠点だ。
なので洸太だけがこちらに来る事は出来なかった。15歳になったら下宿可と言われていた。
キヨカの後輩の彩さんは、茨城の洞窟に残った。茨城の方がアクティブに活動出来るので動きたくないといわれた。
それにハケンからも抜けて、ドクターの砂漠に入ったそうだ。現在ゾンビの解明にむちゅ…力を注いでいるそうだ。
実はカンさんちでも一悶着あった。
カンさんちの翔太が最近うちのハケンに入った。それで翔太も苫小牧に来たがった。
カンさんの拠点は旭川なのだが、勿論、旭川から苫小牧、歩いて来れる距離ではない。走ってもこれない。馬でも車でも遠い。
翔太はもう15歳だから苫小牧に下宿したいと言い張った。
しかし異世界で10年離れていたカンさんには、また離れる、と言う事に首を縦に触れなかった。
そこで、カンさんは翔太と共にうち(苫小牧)に下宿する事になった。旭川は自衛隊に留守を任せるそうだ。時々戻ると言っていた。
どの道しばらくは『小型基地』作成に拠点こもりになるのだ。どこでこもっても一緒であるそうだ。
それから、カセ、クマ、ナラと、河島、ウカワも苫小牧に来た。
カセの実家、群馬の連中はそのまま群馬に居るそうだ。何かあったら直ぐにピックアップする。
ナラの実家は北海道の……そう、十勝だったな。こっちに連れてくるかと聞いたが、あそこで頑張るそうだ。
クマは八王子の妻子も新潟の実家も全員、茨城へ連れて来ていたので、苫小牧へ引っ越してもらった。
カセは群馬の実家から少人数のみ茨城でゲームをやってもらっていたが、今後は苫小牧のゲーム部屋へ来てもらう事にする。
そう、うちの苫小牧にもゲーム部屋は設置してある。皆からの熱い要望があり真っ先に設置した。(ミレさんにお願いした)
河島とウカワは、海上保安庁の数名の仲間も呼びたいと言ってきた。部屋も空いているので了承した。
カイホから新たに5人がハケンの砂漠に加わり、苫小牧拠点へやってきた。
カセ達に、仲間を呼ぶか?と聞いたが、これ以上ライバルを増やしたくないと言われた。
? 意味が分からん。
「サンバさん達に集まってもらったついでに、拠点の話をさせていただきます」
「え、俺たちも聞いていいのか?」
「はい。全くの無関係ではありませんので、後日ご連絡する予定でしたが、今ここで聞いていただいた方が早い」
そうだ、拠点の話をしていたのだった。稚内から話がずれてしまった。
「北海道に造った拠点の運営についてです。現在、道内には9拠点あります。ここ茨城に比べるとかなり小さめの拠点になります。場所は、大雪山、旭川、富良野、千歳、札幌、函館、苫小牧、小樽、稚内です。函館以下が港型になっています」
キヨカがホワイトボードに大きな地図をぶら下げた。北海道の地図だ。9ヶ所に印が付いている。
「まず、大雪山、1番最初に建設した拠点で、道内でも1番の大きさになっています。ここを私たちの本部にしたいと思ってます」
「おお、いいな。後は山に守られているし、周りは広い。農業も酪農もし放題だな」
「今後の災害の状態にもよりますがね、とりあえずはどこかに腰をおろしたいです」
「ええ、大雪山拠点本部を設置、勿論皆さんの個室も確保してください」
「ええと、家族や知人もよんでいいのかな」
「それなのですが、本部には皆さんの個室のみで。残りの拠点をそれぞれのベース拠点にしていただくのはどうかと考えております」
「ベース拠点?」
「はい。つまり……例えば、ゆうご君のベースは函館拠点とします。そこには家族や友人知人ご一緒に。盟主が集まる時は大雪山の本部に、という感じでしょうか」
「なるほど……」
「って事は、いち砂漠、いち拠点みたいな感じか?」
「無理に別々でなくとも結構です。が、出来ればせっかく造った拠点を皆で運用していきたい」
「でも、そしたら多すぎないか? 9個だろ?一個が本部でも残りが8個。俺ら6人だから2拠点余るな」
「あ、だからサンバさん達か」
ゆうごがいち早く合点がいった感じだった。周りもおおと頷いた。
「稚内は、例の魚雷事件があります。かなり頑丈に造ってありますが、稚内の運営は自衛隊にお願いしたい。現在も自衛隊の方々に在駐していただいていますが、本格的にそこを運営していただきたいと考えております」
「なるほど、納得だ」
「残りはどうやって分ける?」
「まずはご自身の血盟で運営したい拠点を選んでいただきましょう。重なった時は話し合いで」
みんながボードに下げた地図を見ながら色々と考えているようだった。うちはどうしよう。マルクとキヨカを見た。ふたりともワクワク顔で地図を見ていた。
俺は難しい事はわからないから、ふたりの意見にまかせよう。
少ししてゆうごがおずおずと手を挙げた。
「あの……僕は、函館拠点を希望します。大地とか友人が慣れてる地がいいかなって。今、念話したら婆ちゃんはどこでも良いって言ってたけど。大地の兄さんとかもしかしたら函館に戻ってくるかも知れないので……」
ああ、確か、大地の一家は、あの災害時に兄さん以外は一緒に居たと言ってたな。兄さんだけ別のとこに居たんだな。
そうか、家族の元に帰ってくるのを信じているよな。
「うちは札幌にしようかな。理由はないけど旅行で行った事あったし今は変わっちゃてるけど全く知らない土地じゃないし、札幌にするわ」
アネは札幌拠点を選んだ。
カンさんは旭川を選び、ミレさんは富良野を選んだ。
俺はマルクとキヨカにどこが良いか聞いたが、どこでもいいと言われた。困ったー。
残りは、千歳と、苫小牧と小樽か。
「カオるん、どうしますか?」
「うーん、千歳と小樽は漢字が難しいから苫小牧にするか。苫小牧なら港型だからスワンボートも浮かべておけるな。マルク、キヨカ、苫小牧でいいか?」
「うん!」
「はい」
2人から元気の良い返事をもらった。ハケンの砂漠の拠点は苫小牧だ。俺は最近漢字を覚えたぜ! 『くさうらない こまき』だ!
「では、カオるんは苫小牧で。私は小樽にします」
「タウさん、残った千歳はどうするんだ?」
「はい、千歳も自衛隊にお任せしましょうか。棚橋ドクター達の砂漠も考えたのですが、彼らは茨城の病院拠点を離れないそうです」
そうだなぁ、茨城の病院拠点は地下に伸びた頑丈な病院施設だからな。設備も整っているし、今更北海道のこじんまりした拠点へ移ろうとは思わないだろうな。
確か千歳には自衛隊の駐屯地もあったし、良い具合に運営してくれそうだ。
キヨカがボードに下げた地図の印の横に、血盟名と盟主の名を書き加えていた。
大雪山拠点:本部
旭川拠点:つくばの砂漠 カンタ
富良野拠点:埼玉の砂漠 ミレイユ
千歳拠点:自衛隊(千歳駐屯地)
札幌拠点:王家の砂漠 アネッサ
函館拠点:北の砂漠 ゆうご
苫小牧拠点:ハケンの砂漠 カオ
小樽拠点:地球の砂漠 タウロ
稚内拠点:自衛隊 サンバ、フジ、ハマヤ
「勿論、これで未来永劫の決定ではありません。この先の災害や何かにより、拠点放棄もありますし、別拠点への移動も可能です」
「タウさん、身内や知り合いの引っ越しはいつから?」
「随時初めてください。拠点内の増築や室内の造り込みも、私に申し出ていただければ時間が取れる限りは可能です」
「設備や電気関係は僕の方へご連絡ください」
「ネット関係は俺、だな」
「あ、引っ越しは俺に連絡くれ。日程が被ったら……いや、テレポートで瞬間だから被らないな」
「あの、私がスケジュール調整をいたしますので、ご連絡は私にお願いします」
キヨカ、いつもありがとう。
「お父さん……大仏様のツアーは無くなるの?」
マルクがしょんぼり顔になっていた。
「いや、あるぞ? 時間を決めてトマコから送迎するぞ?」
「良かったー」
そうだ、大雪山拠点の地下庭に植えたエントも、少しトマコに引っ越して貰おう。
サンバ達を北海道の駐屯地へ送って行った。『深海リング狩り』はタウさんらと詳細をつめると言っていた。
……冬の海、寒そうだなぁ。稚内とかメチャクチャ寒そうだなー。そんな中で寒中水泳かぁ。
俺たちは各血盟の引っ越し作業を始めた。
それが終わったら、また西へ行くそうだ。
カンさんは手が空くとあの『小型基地』を作っているそうだ。前回は愛知に置いてきた。
もっと西へ、岡山のゴンちゃんと連絡が取れたらいい。俺らは異世界から地球に戻りステータスがあったが、目の前に居る者としかフレンド登録が出来ない。
あちら(異世界)へ、転移した時にフレンド一覧がクリアされていたように、こちらに戻った時も一覧はまっさらだった。
だからゴンちゃんとの連絡は普通にスマホかパソコンになる。
しかし火山噴火から、一般の通信が通じなくなっているのだ。
なので、カンさん作の小型基地を岡山近くに置けば、スマホが通じるはず。
広島に居るハマヤんとは念話が通じる。まだ生きているが、物資の不足で酷い事になっているらしい。
次に西方面へ行く時は、サンバ達も同行したいと言っていた。物資を持ってハマヤんのとこを訪ねたいそうだ。
ハマヤんとこに船は無いのかと尋ねたら、瀬戸内海は酷い状態で海を渡れないと。
潜水艦があったそうだが、それはリング持った上官達が乗って行ったそうだ。
サンバの話だと上官は陸上から来たと言っていたそうで、何処かで上陸をしたのだろうか。どこで潜水艦を降りたのか、上官が行方不明の今はそれも不明のままだ。
自衛隊も大変だ。
俺たちは引っ越しを開始した。
うち、ハケンの砂漠は苫小牧拠点だ。港型なので岸(と言うか崖)に面している。普通の港ではない。
ぱっと見、ただのそそり立つ崖にしか見えない。
元からあった苫小牧港から西へ行ったあたりに作られた。背後にはしこつ湖があるらしい。そんなに近くはない。そして『しこつこ』の字は難しい。キヨカが書いたのを見ながら書くが、何故か崩れていくのだ。謎の文字よ、しこつ湖。
崖っぽい壁に守られた中に湾がある。勿論地下だ。地下と言っても完全な地下では無い。
網焼きのホタテが開き始めたようなイメージの造りだ。言葉での説明は難しいな。ホタテの形ではないぞ?
ホタテの中が『湾』として、そこに船を停めている。海に背を向けたホタテなのでちょっとした津波は防げる。
カンさんの土魔法で作ったものなので、ホタテのように閉じたりは出来ない。
拠点は完全に地下に造られている。湾の壁にトンネルがあり、そこから拠点内へ出入りする。
勿論、外の地上からも出入りする口はある。苫小牧拠点は地下4階、地上に狭い1階部がある。
地上1階は外からの明かり取り、外で使う乗り物の駐車場、それとちょっとした公園だ。エントが居る。
地上1階の建物の周りは畑にしてあり、エントも居る。
地下1~4は、居室や共同の施設などがある。
ここに越して来たのは、春ちゃん、雪姉さん一家、政治叔父さん一家だ。だが政治おじさんだけは養老の皆と一緒に大雪山拠点に居る。北海道はスマホもパソコンも通じるので、良治達も叔父さんと連絡可能だ。
ハケンの砂漠の血盟員である洸太はこっちに来たがったが、両親は大地達と一緒に函館拠点だ。
なので洸太だけがこちらに来る事は出来なかった。15歳になったら下宿可と言われていた。
キヨカの後輩の彩さんは、茨城の洞窟に残った。茨城の方がアクティブに活動出来るので動きたくないといわれた。
それにハケンからも抜けて、ドクターの砂漠に入ったそうだ。現在ゾンビの解明にむちゅ…力を注いでいるそうだ。
実はカンさんちでも一悶着あった。
カンさんちの翔太が最近うちのハケンに入った。それで翔太も苫小牧に来たがった。
カンさんの拠点は旭川なのだが、勿論、旭川から苫小牧、歩いて来れる距離ではない。走ってもこれない。馬でも車でも遠い。
翔太はもう15歳だから苫小牧に下宿したいと言い張った。
しかし異世界で10年離れていたカンさんには、また離れる、と言う事に首を縦に触れなかった。
そこで、カンさんは翔太と共にうち(苫小牧)に下宿する事になった。旭川は自衛隊に留守を任せるそうだ。時々戻ると言っていた。
どの道しばらくは『小型基地』作成に拠点こもりになるのだ。どこでこもっても一緒であるそうだ。
それから、カセ、クマ、ナラと、河島、ウカワも苫小牧に来た。
カセの実家、群馬の連中はそのまま群馬に居るそうだ。何かあったら直ぐにピックアップする。
ナラの実家は北海道の……そう、十勝だったな。こっちに連れてくるかと聞いたが、あそこで頑張るそうだ。
クマは八王子の妻子も新潟の実家も全員、茨城へ連れて来ていたので、苫小牧へ引っ越してもらった。
カセは群馬の実家から少人数のみ茨城でゲームをやってもらっていたが、今後は苫小牧のゲーム部屋へ来てもらう事にする。
そう、うちの苫小牧にもゲーム部屋は設置してある。皆からの熱い要望があり真っ先に設置した。(ミレさんにお願いした)
河島とウカワは、海上保安庁の数名の仲間も呼びたいと言ってきた。部屋も空いているので了承した。
カイホから新たに5人がハケンの砂漠に加わり、苫小牧拠点へやってきた。
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