王家に嫁ぐ盗賊海賊

谷奈

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再会

久し振り①

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「その声、アントレーネか?」
「大正解‼️久し振りだね、エキドナ。」
「何しに来た?」
「さぁ?」
「さぁ? はっ、笑わせるね。 ま、いいか。こっちはがっぽり稼げるからね。ねぇ、皆。」
「そうですね、お頭。」
「今までの分もたーっぷりと可愛がってあげないとね‼️」
皆が近づいてくる。
「逃げた小鳥が戻って来るなんてついてるわ。」
「ははっ、ははは、ははっ。」
「何が可笑しい。」
「皆がバカでよかったなと思って。そう、バカで。」
エキドナの顔が険しくなる
「なんだと。」
「逃げた小鳥は一羽では戻らない。」
  ピー         ユリシロは笛を吹く。
「仲間をつれて戻ってくる。」
三人が一斉に飛び込んでくる。
「殺さないでくださいよ、皆さん。」
「分かってるよ。」
「当然だ。」
四人はどんどんとアラクランの者を倒していく。ユリシロはエキドナの前まで来た。
「さぁ、始めようよ。楽しい楽しいパーティーを。」
「アントレーネ‼️」
エキドナは鎖鎌をユリシロめがけて投げていく。
「どうした?アントレーネ。躱すだけじゃ倒せないよ。」
「・・・。」
それでもユリシロは逃げ回る。
「どうした?どうした?怖気付いたか。」
「どんなものにも弱点は存在する。」
そういうと、ユリシロは自分に向かってきた鎖鎌を投げ返した。
「わざわざ返してくれるのかい?」
エキドナは手を伸ばすが、鎖鎌は手をすり抜けエキドナの体に巻き付いた。
「あれ?」
「だから嫌いなのよ、鎖鎌は。」
「もとからこれが狙いか?」
「もちろん。楽しかったよ。ありがとう、エキドナ。」
ユリシロはウィロイスのもとに向かった。
「こんな感じでどうでしょうか?」
「完璧だ。後の事は任せてくれるかい?」
「もちろんです、殿下。」

ー翌日ー

「ユリシロ殿、昨日は本当に助かった。」
「こちらこそ、お役にたてて光栄です。」
「情報だけでなく、捕獲にも力を貸してもらった。相当な褒美を与えようと思っている。」
「ありがとうございます、殿下。」
「そこで、まずユリシロ殿の希望を聞きたい。与えられるかはまだ分からないが、とにかく欲しいものを言ってみよ。」
「私は・・・出来るのであればち」
その時扉が開いた。そこにいたのは
「あ、兄上。もう戻られたのですか!」
「あぁ。明後日からは他国との会談もあるからな。それより聞いたぞ、アラクランを捕獲したそうだな。」
「は、はい。」
「実は他国からも苦情がきていてね、手を焼いているところだったんだよ。本当に助かったよ。ありがとう。」
「そ、そんな。お役にたてて光栄です。」
「誰かに協力してもらったのかい?」
「はい、ユリシロ殿に。」
ウィロイスの兄は、ユリシロを見た。
「久し振りだね、ユリシロさん。」
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