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大きな家族として……※微
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<side卓>
「絢斗、明日うちの実家で保くんの就職祝いのパーティーをするそうだよ」
自宅に戻り、絢斗の出迎えを受けてすぐに先ほどの父からの電話の内容を伝えた。
「わぁー! 採用されたんだね! よかった」
不採用になるとは私も絢斗も全く思っていなかったが、それでも採用の言葉を聞くと嬉しくなる。
「あ、じゃあ保くん……元気になった直くんと初めて会うのかな?」
「そういうことになるな」
保くんが直くんの存在を知り会いに行った時には、まだPICUのベッドの上でたくさんの管に繋がれた姿だったから、見違えるほど元気になった姿を見たら記憶のあるなしに関わらず喜んでくれるだろう。
「じゃあ、直くんにとってもお祝いだね。元気な姿でパパと再会できるパーティーも一緒にしちゃおう」
「ははっ。そのネーミングは絢斗らしいな」
どんな時でもこうして明るく私を支えてくれる絢斗の存在がどれほど大きいか。
私は絢斗がいてくれて本当に幸せだ。
「ねぇ、卓さん。明日は直くんにも早く会いたいし、パーティーの準備も兼ねて早めにお義父さんたちの家に行くでしょう?」
「そうだな。絢斗はどこかに寄りたい場所でもあるか?」
「ううん。そうじゃなくて朝のんびり二人の時間を過ごせないから、今から卓さんとイチャイチャしたいなって……ダメかな?」
「――っ!!」
ほんのりと頬を染めた可愛らしい顔で見上げられて拒むわけがない。
そもそも絢斗からの誘いを私が拒んだことはただの一度もない。
「ダメなわけがないだろう。すぐに寝室に行こう」
絢斗を抱き上げてそのまま二人の寝室に連れ込んだ。
風呂も入っていない。夕食も食べていない。けれどそんなことは私も絢斗に気にならなかった。
「ああっ! すぐる、さんっ!!」
「くっ、絢斗っ!!」
絢斗が甘い蜜を弾けさせながら気持ちよさそうな声をあげる。
私はその声を聞きながら絢斗の最奥に欲望の蜜を放った。
「しあわせ……」
「私もだよ」
絢斗の中にとどまったまま、絢斗の柔らかな唇を味わう。
しばらくそのままの姿で甘やかな時間を過ごし続けた。
パーティー当日。
私は絢斗と朝の早い時間から実家に向かった。
チャイムを鳴らして扉を開けると、部屋の奥からトタトタと廊下を走ってくる音がする。
「あーちゃっ! ちゅぐぅちゃ! おかーりー!!」
可愛い息子の出迎えに私も絢斗も自然と頬が緩む。
絢斗が玄関の式台に膝をついて両手を広げて迎えると、直くんは嬉しそうに飛び込んできた。
「直くん、お利口さんにしてた?」
絢斗が直くんをギュッと抱きしめながら尋ねると、
「なお、おりこーちゃん」
と可愛い答えが返ってくる。
本当におしゃべりも上手になってきた。
直くんは少し寂しかったのか、絢斗の身体に顔を擦り寄せる。
すると突然不思議そうな表情をしながら顔を上げた。
「あーちゃ、ちゅぐぅちゃの、においちゅるー」
「えっ?」
「どうちてー?」
「――っ!!」
絢斗に私の匂いがついている。
それは二人の時間を楽しもうと昨夜から出かけるギリギリまでずっと絢斗と戯れあっていたからだ。
まさかそれを直くんに指摘されるとは思わず、絢斗は顔を赤くしている。
私もなんて言おうかと悩んでいると、部屋の奥から父さんが出てきた。
「なかなか中に入ってこないと思ったら玄関で何しているんだ?」
私と絢斗に視線を向けた後で、直くんを見ると直くんは嬉しそうに父に声をかけた。
「じぃじ、あーちゃねー、ちゅぐぅちゃのにおいちゅるの!」
その言葉に直くんを抱きしめている絢斗がさらに顔を赤らめる。
絢斗のその反応に父さんは全てを理解したようだ。
「えっ? ああ、なるほどな。直くん、二人は仲良しだから匂いがするんだよ」
「なかよち?」
「そう。二人が仲良しだと直くんも嬉しいだろう?」
「なかよち、うれちー!! ちゅぐぅちゃ、なおも、なかよち?」
可愛い目で見つめられながらそんなことを尋ねられると、もう可愛くて仕方がない。
「ああ、直くんも仲良しだよ。ほら、ちゅぐぅちゃのところにもおいで」
手を広げると、直くんは嬉しそうに私に手を伸ばす。
絢斗から直くんを受け取り、絢斗と一緒に家の中に入った。
「昨日は夜泣きはしなかった?」
「ええ。この家も気に入ってくれたみたいよ。昇が昼間いっぱい遊んでくれたのもあってお昼寝も夜もぐっすりだったわ」
リビングで待っていた母に尋ねると笑顔で昨日の様子を教えてくれた。
やはり子ども同士で遊ぶのも直くんにとっていい経験になりそうだ。
それからすぐに毅たち家族もやってきて、昇は手を洗うと一目散に直くんの元にやってきた。
「ちゃんと手を洗ってきたから直くん抱っこしていい?」
ピカピカになった手を見せて堂々と頼んでくるから断ることもできない。
「座って抱っこするならいいぞ。ただし、気をつけるんだぞ」
「はーい」
たった数年しか変わらない二人だが、同級生の中でもすでに体格のいい昇と小さな直くんだと同じこどもだと括るのも不思議に思えてくる。
昇はソファーに座り、膝の上に直くんを乗せて嬉しそうに抱きしめている。
嫉妬しないわけではないが、微笑ましい気持ちももちろんある。
「卓さん、お父さんから連絡きたよ。もうすぐ着くって」
「そうか」
直くんは彼を見てなんというだろうな。
それからすぐに玄関チャイムが鳴った。
出迎えは父と母に任せて私たちは、昇と直くんが座っているソファーに座り、中に入ってくるのを待った。
奥から両親と保くんが話している声がうっすらと聞こえる。
直くんはその声に反応するようにリビングの入り口を見つめていた。
「じいちゃ! あいちゃ!」
直くんに笑顔で出迎えられた賢将さんは嬉しそうに直くんに声をかけた。
「直くん、今日は大事な人を連れてきたよ」
「さぁ、いらっしゃい」
不思議そうな顔をしている直くんの前に、秋穂さんから優しく背中を押されて保くんが入ってきた。
緊張しているのか直くんを見て、その場に立ち尽くしたままだ。
「昇、直くんを下ろしてあげなさい」
昇も普段とは違うこの空気を感じたのか、嫌がることなく直くんを優しく膝から下ろした。
両足でしっかりと立っている直くんのその姿を見て、保くんは感極まった様子で涙を潤ませながら
「なお、ずみ……っ」
と小さく名前を呼んだ。
その言葉に直くんはピクッと身体を震わせ、じっと保くんを見つめるとトタトタと近づいていった。
その動きに反応するように保くんがしゃがむと直くんは吸い寄せられるようにその腕の中に抱きつきにいった。
「ぱぱ……」
「――っ!!」
「ぱぱーっ!」
「なおずみ……っ」
大粒の涙を流しながらその小さな身体を抱きしめる二人の姿に、私も堪えきれない涙が溢れていた。
しばらく抱きしめていた保くんがゆっくりと立ち上がると、私に視線を向けた。
記憶が戻ったとでも言ってくるだろうか?
その覚悟はできている。
けれど、保くんの反応は違った。
「直くん、あの人は誰?」
「ちゅぐぅちゃ!」
保くんの質問に直くんは嬉しそうに笑顔で私の名前を呼び、私に腕を伸ばしてくる。
一瞬悩んだが、直くんが私を呼んでくれているのに無反応は絶対にできない。
私はそっと二人の元に近づくと、直くんはこの上ない笑顔で私に抱きついてきた。
その小さな身体を受け取り抱きしめる。
「ちゅぐぅちゃ、ちゅき!」
「私も直くんが好きだよ」
心からの想いを伝えると目の前にいる保くんがまだ涙に濡れたまま私を見た。
「我が家ではこんなにも感情豊かで元気な直純の姿を見たことはありませんでした」
その言葉に保くんが記憶を取り戻したとわかった。
「君が直くんの父として育てたいなら……」
「いいえ。直純はこのまま先生とご家族のもとで育てていただきたいです。私の元ではこんな笑顔にしてあげられません。だから……」
「それが保くんの希望なのかな?」
「はい。そして、直純の希望でもあります」
そうキッパリと言い切ってくれたのを見て、父がこちらにやってきた。
「保くんの記憶が戻ったならめでたいことだ。これからは直くんの父として、そして、私たちや賢将さんたちの息子としてみんなで一緒に生きていこう。家族の形態に正しいものはない。私たちはここにいる全員が家族だ」
父は私と保くんの肩をポンポンと叩くと、腕の中にいた直くんも真似して私と保くんをポンポンと小さな手で叩いてくる。
その優しい手に私も保くんも顔を見合わせて笑った。
これからはみんなで一緒に幸せになろう。
大きな家族として……。
* * *
最後なのでちょこっと※な部分を増やして書いてみました(笑)
これで本編完結となります。
これからまた番外編でお話を書いていきたいと思っていますので何かリクエストがあったら教えてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
「絢斗、明日うちの実家で保くんの就職祝いのパーティーをするそうだよ」
自宅に戻り、絢斗の出迎えを受けてすぐに先ほどの父からの電話の内容を伝えた。
「わぁー! 採用されたんだね! よかった」
不採用になるとは私も絢斗も全く思っていなかったが、それでも採用の言葉を聞くと嬉しくなる。
「あ、じゃあ保くん……元気になった直くんと初めて会うのかな?」
「そういうことになるな」
保くんが直くんの存在を知り会いに行った時には、まだPICUのベッドの上でたくさんの管に繋がれた姿だったから、見違えるほど元気になった姿を見たら記憶のあるなしに関わらず喜んでくれるだろう。
「じゃあ、直くんにとってもお祝いだね。元気な姿でパパと再会できるパーティーも一緒にしちゃおう」
「ははっ。そのネーミングは絢斗らしいな」
どんな時でもこうして明るく私を支えてくれる絢斗の存在がどれほど大きいか。
私は絢斗がいてくれて本当に幸せだ。
「ねぇ、卓さん。明日は直くんにも早く会いたいし、パーティーの準備も兼ねて早めにお義父さんたちの家に行くでしょう?」
「そうだな。絢斗はどこかに寄りたい場所でもあるか?」
「ううん。そうじゃなくて朝のんびり二人の時間を過ごせないから、今から卓さんとイチャイチャしたいなって……ダメかな?」
「――っ!!」
ほんのりと頬を染めた可愛らしい顔で見上げられて拒むわけがない。
そもそも絢斗からの誘いを私が拒んだことはただの一度もない。
「ダメなわけがないだろう。すぐに寝室に行こう」
絢斗を抱き上げてそのまま二人の寝室に連れ込んだ。
風呂も入っていない。夕食も食べていない。けれどそんなことは私も絢斗に気にならなかった。
「ああっ! すぐる、さんっ!!」
「くっ、絢斗っ!!」
絢斗が甘い蜜を弾けさせながら気持ちよさそうな声をあげる。
私はその声を聞きながら絢斗の最奥に欲望の蜜を放った。
「しあわせ……」
「私もだよ」
絢斗の中にとどまったまま、絢斗の柔らかな唇を味わう。
しばらくそのままの姿で甘やかな時間を過ごし続けた。
パーティー当日。
私は絢斗と朝の早い時間から実家に向かった。
チャイムを鳴らして扉を開けると、部屋の奥からトタトタと廊下を走ってくる音がする。
「あーちゃっ! ちゅぐぅちゃ! おかーりー!!」
可愛い息子の出迎えに私も絢斗も自然と頬が緩む。
絢斗が玄関の式台に膝をついて両手を広げて迎えると、直くんは嬉しそうに飛び込んできた。
「直くん、お利口さんにしてた?」
絢斗が直くんをギュッと抱きしめながら尋ねると、
「なお、おりこーちゃん」
と可愛い答えが返ってくる。
本当におしゃべりも上手になってきた。
直くんは少し寂しかったのか、絢斗の身体に顔を擦り寄せる。
すると突然不思議そうな表情をしながら顔を上げた。
「あーちゃ、ちゅぐぅちゃの、においちゅるー」
「えっ?」
「どうちてー?」
「――っ!!」
絢斗に私の匂いがついている。
それは二人の時間を楽しもうと昨夜から出かけるギリギリまでずっと絢斗と戯れあっていたからだ。
まさかそれを直くんに指摘されるとは思わず、絢斗は顔を赤くしている。
私もなんて言おうかと悩んでいると、部屋の奥から父さんが出てきた。
「なかなか中に入ってこないと思ったら玄関で何しているんだ?」
私と絢斗に視線を向けた後で、直くんを見ると直くんは嬉しそうに父に声をかけた。
「じぃじ、あーちゃねー、ちゅぐぅちゃのにおいちゅるの!」
その言葉に直くんを抱きしめている絢斗がさらに顔を赤らめる。
絢斗のその反応に父さんは全てを理解したようだ。
「えっ? ああ、なるほどな。直くん、二人は仲良しだから匂いがするんだよ」
「なかよち?」
「そう。二人が仲良しだと直くんも嬉しいだろう?」
「なかよち、うれちー!! ちゅぐぅちゃ、なおも、なかよち?」
可愛い目で見つめられながらそんなことを尋ねられると、もう可愛くて仕方がない。
「ああ、直くんも仲良しだよ。ほら、ちゅぐぅちゃのところにもおいで」
手を広げると、直くんは嬉しそうに私に手を伸ばす。
絢斗から直くんを受け取り、絢斗と一緒に家の中に入った。
「昨日は夜泣きはしなかった?」
「ええ。この家も気に入ってくれたみたいよ。昇が昼間いっぱい遊んでくれたのもあってお昼寝も夜もぐっすりだったわ」
リビングで待っていた母に尋ねると笑顔で昨日の様子を教えてくれた。
やはり子ども同士で遊ぶのも直くんにとっていい経験になりそうだ。
それからすぐに毅たち家族もやってきて、昇は手を洗うと一目散に直くんの元にやってきた。
「ちゃんと手を洗ってきたから直くん抱っこしていい?」
ピカピカになった手を見せて堂々と頼んでくるから断ることもできない。
「座って抱っこするならいいぞ。ただし、気をつけるんだぞ」
「はーい」
たった数年しか変わらない二人だが、同級生の中でもすでに体格のいい昇と小さな直くんだと同じこどもだと括るのも不思議に思えてくる。
昇はソファーに座り、膝の上に直くんを乗せて嬉しそうに抱きしめている。
嫉妬しないわけではないが、微笑ましい気持ちももちろんある。
「卓さん、お父さんから連絡きたよ。もうすぐ着くって」
「そうか」
直くんは彼を見てなんというだろうな。
それからすぐに玄関チャイムが鳴った。
出迎えは父と母に任せて私たちは、昇と直くんが座っているソファーに座り、中に入ってくるのを待った。
奥から両親と保くんが話している声がうっすらと聞こえる。
直くんはその声に反応するようにリビングの入り口を見つめていた。
「じいちゃ! あいちゃ!」
直くんに笑顔で出迎えられた賢将さんは嬉しそうに直くんに声をかけた。
「直くん、今日は大事な人を連れてきたよ」
「さぁ、いらっしゃい」
不思議そうな顔をしている直くんの前に、秋穂さんから優しく背中を押されて保くんが入ってきた。
緊張しているのか直くんを見て、その場に立ち尽くしたままだ。
「昇、直くんを下ろしてあげなさい」
昇も普段とは違うこの空気を感じたのか、嫌がることなく直くんを優しく膝から下ろした。
両足でしっかりと立っている直くんのその姿を見て、保くんは感極まった様子で涙を潤ませながら
「なお、ずみ……っ」
と小さく名前を呼んだ。
その言葉に直くんはピクッと身体を震わせ、じっと保くんを見つめるとトタトタと近づいていった。
その動きに反応するように保くんがしゃがむと直くんは吸い寄せられるようにその腕の中に抱きつきにいった。
「ぱぱ……」
「――っ!!」
「ぱぱーっ!」
「なおずみ……っ」
大粒の涙を流しながらその小さな身体を抱きしめる二人の姿に、私も堪えきれない涙が溢れていた。
しばらく抱きしめていた保くんがゆっくりと立ち上がると、私に視線を向けた。
記憶が戻ったとでも言ってくるだろうか?
その覚悟はできている。
けれど、保くんの反応は違った。
「直くん、あの人は誰?」
「ちゅぐぅちゃ!」
保くんの質問に直くんは嬉しそうに笑顔で私の名前を呼び、私に腕を伸ばしてくる。
一瞬悩んだが、直くんが私を呼んでくれているのに無反応は絶対にできない。
私はそっと二人の元に近づくと、直くんはこの上ない笑顔で私に抱きついてきた。
その小さな身体を受け取り抱きしめる。
「ちゅぐぅちゃ、ちゅき!」
「私も直くんが好きだよ」
心からの想いを伝えると目の前にいる保くんがまだ涙に濡れたまま私を見た。
「我が家ではこんなにも感情豊かで元気な直純の姿を見たことはありませんでした」
その言葉に保くんが記憶を取り戻したとわかった。
「君が直くんの父として育てたいなら……」
「いいえ。直純はこのまま先生とご家族のもとで育てていただきたいです。私の元ではこんな笑顔にしてあげられません。だから……」
「それが保くんの希望なのかな?」
「はい。そして、直純の希望でもあります」
そうキッパリと言い切ってくれたのを見て、父がこちらにやってきた。
「保くんの記憶が戻ったならめでたいことだ。これからは直くんの父として、そして、私たちや賢将さんたちの息子としてみんなで一緒に生きていこう。家族の形態に正しいものはない。私たちはここにいる全員が家族だ」
父は私と保くんの肩をポンポンと叩くと、腕の中にいた直くんも真似して私と保くんをポンポンと小さな手で叩いてくる。
その優しい手に私も保くんも顔を見合わせて笑った。
これからはみんなで一緒に幸せになろう。
大きな家族として……。
* * *
最後なのでちょこっと※な部分を増やして書いてみました(笑)
これで本編完結となります。
これからまた番外編でお話を書いていきたいと思っていますので何かリクエストがあったら教えてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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