婚約破棄された令嬢が懺悔に来ました。

「神父さま、懺悔をさせていただきたいのです」
「どうぞ」
 私は紗幕ごしに頭をさげ、話を促した。
 相手の姿はうっすらと見える程度で、顔はわからない。しかし穏やかな話し声は、育ちの良い、貴族のご令嬢を想像させた。
「わたくし、婚約を破棄されてしまいましたの」
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