まさか転生? 

花菱

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 朝食も終わり時間を確認すると7時過ぎ、まだ外を見ていないが静かなので晴れているだろうと予想して今日の予定を考え書き出してみる。


①スキルについては昨日たくさん使った日常使いのインベントリ・生活魔法・鑑定以外の練習が必要。

・気になるのは剣術だが、果たしてこの身体でできるのか要検討。
・マップも使いはしたが、まだまだ研究次第で使いやすくなるはずなのでこれも検討する必要あり。

②魔法は、水と風しか使っていない。ただ使用したことはあっても魔物から身を守るために有効な手段である以上、咄嗟の時にも反応できるように訓練しなければならない。

 
 この世界で魔物は倒して終わりではない、体内に魔力の素を持っていて、それが魔道具に使われる魔石である。

 この魔石は元々適した属性を内包した物と付与により属性に対応する物と様々あり、例えばお風呂にあった赤と青の2色に分かれた魔石は付与によるもので、卓上コンロは火属性を内包していた魔石が使われていた。
 ただ付与にしても付与しやすい属性という物がそれぞれの魔石にある。

 肉もすべてではないが食用(日本で食べた肉より美味しい物も)になるし、毛皮や爪・牙なども武器や防具の素材になる。
 魔物はあらゆるものに需要があり冒険者ギルドなどで買い取ってもらうことが出来るのだが、商品になる以上傷みが少ないに越した事はないのだ。

 
 そもそも、相手が魔物だからと、などできるのか?という不安もある。

 だって今まで生きてきた世界は例え殺したとしても、蚊とか位だったんだから…………。

 もちろん自分を守り生きる為だとは解っているし、この世界に来た以上覚悟もした。だからこそしっかり練習しなければ、命を奪いお金を得たり、自分の命をつなぐのだから。



 ここまで考えてふと違和感を覚えた。

『あれ? 昨日はいろんなことが分からなかったのに、今は知識がある。なんで?
 もしかして、夢の神様のおかげ? でもこれで生活がしやすくなるから助かるわね、知識の有る無しで全然違うもんね。
 しばらくはここを拠点にするけど人が来ないとも限らない、もし見つかったらこんな幼女が一人で生活してるなんておかしいってなるのは目に見えてる。

 どうするかなぁ……だいたい、こんな幼女が街に入ったとしてもどうやって生きて行くかだよね。やっぱり冒険者だろうけど、さすがに3歳だし~』




 今後の課題を頭の片隅に留め、少しずつでも練習するためにテントを出る………

「おおぉ~、あめふっちぇるにょに、けっかいちぇきでふしぇがりぇちぇりゅ~。しゅっごいべんり~
   ……でみょ……ん~」

   コートはあるけど結界から出て、わざわざ濡れたくない、攻撃魔法の練習どうしよう。



「うふふふふ、にゃーんちゃって、いまにょわたちにふかにょうはにゃいにょだ!」

 結界内には、足元に草、そして石と土があり、今の私には強い見方、魔法がある!幸い全属性を持っているので、どうとでも遣り様があるのである。


『じゃあ昨日調理をした場所の雑草を狙って……いや、練習なんだからまず順番にこなしていこう……なんか怖いことになりそうだし、攻撃は最後がいいよね? うんうん、そうしよう。』

 魔法が簡単に発動できてしまうことをもあり、失敗しても被害が少ないだろうことから練習開始。


 地魔法で土を操り、山にしたり丸めたりと簡単に固めるだけから、徐々にダルマにウサギ……と形を複雑なものへと作り変え、時々鑑定も使い強度の確認もしながら最終的にボンキュッキュ女性を作り上げる。

『できた! これこそ幼女になる前の本当のわ≪違います!≫……たし? なんか聞こえた?
 まあいいわ、次の挑戦に行きましょう、指示通りに動かせるかやってみなきゃ』
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