Dom/Subユニバース読み切り【嘉島天馬×雨ケ谷颯太】

朝比奈*文字書き

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風邪ひきSubは命令で甘える

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【注意事項】
※本作には以下の要素を含みます。
・Dom/Subユニバース設定
・体調不良中の性描写(風邪による高熱・感度上昇)
・命令・コマンドプレイ描写あり
・精神的に不安定なSub描写あり
・双方合意に基づいた関係性です
苦手な方は閲覧をお控えください。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
【あらすじ】
風邪で寝込んだSubの颯太。
高熱で甘えん坊度が急上昇し、Domである天馬のそばを離れようとしない。

「もう、どこにも行かないで」
「分かった……ずっとそばにいる」

でも、それはただの甘えじゃなくて——
Switchが揺らぐほどの不安定な心と、愛されたい欲求が暴れている証だった。

Domの声、命令、キス、全部が体に響いて、溶けていく。
命令で、優しさで、ふたりの”絆”を確かめる、甘くて熱い夜。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



今日は体調が悪く颯太は寝込んでいる。
「初めて会った以来だな、颯太が体調崩すの、体温高いしやたら甘えてくるし」
「…バレたくなかったのに…」
颯太は背を向け布団に包まっている。
「また、コマンド不足とかじゃなくて良かったよ、普通の風邪で…何か要るか?」
「何も要らない、天馬が居て」
「分かった」
嬉しそうな顔で振り向き、ベッドに腰掛けている天馬の手を握る。
「天馬の手大きくて暖かい」
落ち着いたのかすやすや眠ってしまった。
タバコを吸いに動こうとしたら、眠ったまま颯太がタイミングよく握り締めてきた。
(…当分は無理そうだな)
頭を撫でる天馬。

「颯太、ちょっと冷えピタ変えるよ」
「ん…」
手をゆっくり離し、冷えピタを変える。そのままベランダに行き煙草を吸う。
煙草を吸っていると、部屋から颯太の声がする。慌てて颯太を見に行くと泣いている。
「どうした?大丈夫か?」
「天馬…」
息が上がり、情緒不安定にも見えてくる。
「怖い…起きたら天馬居なくて…」
「悪い…Come」
天馬はベッドに腰掛け、颯太を抱き締める。
(少しSwitchが揺らいでるか?…この不安定さ)
「もう、どこにも行かないで」
「うん、行かない…悪かった」
颯太の頭を優しく撫でる。

「お腹空いてないか?」
「…空いた」
「何食べたい?」
「天馬が作ったご飯食べたい」
「良いよ…ちょっと待ってて」
天馬が立ち上がろうとした時天馬の手を握った。
「ん?」
「僕も行く」
「……じゃあ、これ着てソファーで待っててくれるか?」
天馬のモコモコの上着を被せソファーに連れて行く。ソファーからは天馬の姿見える。
「この上着…天馬匂いする」
颯太は天馬のモコモコの上着に包まり、ソファーにゴロンとする。
「天馬も見れるし、天馬の匂いもする」
ニコニコしながら天馬見る。
「安心するか?」
「うん」
「それは良かった!俺も安心した…颯太うどんで良いか?」
「うん、卵も乗っけて~」
「うん」

そしてうどんが運ばれてくる。
「天馬は食べないの?」
「俺はまだお腹空いてないんだよね」
「天馬と食べたかったな~」
ゆっくり食べながら天馬を見る。
「そんなに見られたら、お腹空いてくるな…俺も食べるか」
ニコニコしながら嬉しそうに天馬を見る。
そして、天馬もうどんを手に颯太の横に座る。
「一緒~」
「うん、一緒」
「…天馬、卵良いな…」
「卵入れてなかった?」
「お腹の中に無くなった」
「ふ、わかったよ、はい」
「良いの?!」
「食欲あるなら体調も早く良くなるだろうし」
「ありがと~」
そして颯太は一口で卵を食べる。
「天馬ぁ、卵無い」
笑いながら喋る颯太。
「颯太、口パンパンになってる」
喉がゴクリとなる。
「無い…」
「元気になったな」
「うん、天馬のおかげ!」
「でも、ぶり返すからご飯食べたらすぐ寝ろよ?」
「…天馬が運んでくれるなら寝る!」
「仕方ないな」
うどんを食べ終えソファーでゆっくりしていると、天馬が片付け、颯太をお姫様抱っこする。
「お姫様、ベッド行きましょうか?」
「へへ…恥ずかしい」
照れながら天馬に顔を付ける。
颯太をベッドに寝かせると颯太が口を開く。

「天馬、風邪治ったらコマンドいっぱいくれる?」
「うん、好きなだけやるよ」
「ふふーん、頑張って治す!」
天馬は颯太に額に唇を落とす。
「天馬も一緒に今日寝るでしょ?」
「んー」
「一緒に寝てくれないとやだ!」
「分かった…ちょっと片付けとかお風呂行ってくるから待てるか?」
「うん」
そう言うと天馬は片付けをしお風呂に入り、お風呂から上がるとタオルを持ってくる。

「颯太、体を拭こう、汗かいただろ?」
颯太を起こし服を脱がす。
お湯で温めたタオルで颯太の体を拭く。
「気持ちいい」
「熱だいぶ下がったな」
「うん、今凄い楽」
背中、前と拭いていく。が颯太は頑なに布団を離そうとしない。
「颯太、足とか拭けない」
「し、下はいい…」
「なんで?」
「……恥ずかしいから」
顔を真っ赤にする颯太。
「勃ったのか?」
俯きながら小さく頷く。
「抜くか?」
「いい、僕…風邪治ったらって言ったし……それに…」
「それに?」
「……絶対したくなるもん…」
「颯太無理したら、メンタル不安定になるぞ?」
「んー…だって…天馬に風邪移ったら」
「颯太なら風邪なら移ってもいい……するか?」
颯太は物凄く悩む。その悩む颯太を見ていると天馬は口を開いた。

「颯太、Kiss」
「へ…」
体がピクッと反応し、天馬にキスをする。
「天馬……」
Comeおいで
颯太が天馬にピタッと抱き着く。
「したかったんだろ?」
優しい口調で颯太が落ち着く様に喋り、頭を撫でる。
「んーでも、急にコマンド言うのはずるい!」
天馬に胸に顔を埋め喋る颯太。
「悩んでるんなら、したいのかと思ってな」
「したい……けど…」
「颯太、顔上げて」
颯太にキスをし舌を絡ませる。
「んっ…ふっ、ぁ……風邪移っちゃうよ」
目を潤ませ天馬を見る。
「いいよ、颯太の風邪くらい」
再びキスをして、舌を絡ませると颯太はゾクゾクする。
「ふっ、ぁ……待って…」
「ん?」
「天馬…今日…風邪のせいか……気持ち良すぎる……」
少し息が上がる颯太に再び意地悪そうにキスをした。
「ん゛ーーっ、溺れるっ!!」
颯太は天馬の肩を叩く。
「はは、風邪なのにしたいって言って、目を潤ませるのは可愛すぎだろ?」
「じゃあ、しないっ!」
頬を膨らませプイッと目線を逸らす。

Lookこっち見て
「ん゛ーっ」
コマンドに反応し、天馬と目が合う。
「おかえり」
「意地悪!天馬の意地悪!」
「俺も一緒」
颯太の手を優しく握り、自分のモノに颯太の手を当てると颯太は顔を真っ赤にする。
「ほら、颯太ゴロンとして?」
そう言いながら、颯太をゆっくり押し倒す。
すると颯太は天馬の服を握る。
「どうした?」
「僕、風邪ひきさんだから、優しくして?」
「いつも、優しいだろ?」
「…天馬たまに…激しくなる」
「それは、颯太が可愛過ぎるから」
「僕のせい?」
「うん、可愛すぎる颯太のせい」
頭を撫でながら、颯太の色んな所に唇を落としていく。
「んっ…」
「どこが気持ちいい?」
ウエストから下半身に手を滑らす。
「……全部っ…」
思わず天馬は口元が緩む。
「じゃあ、もっとトロトロにしないとな?」
ベッドの小さな箱からゴムとローションを取り、颯太のズボンと下着を脱がす。颯太の下にタオルを敷く。
指にゴムを嵌め、ローションを垂らす。ローションの滑りでヌルッと中に沈み込む。
「んっ、ぁ…あっ…天馬…やばい……」
颯太の良い箇所に当たるたび声が漏れる。

「颯太、もっと……Present見せて
「意地悪しないで……」
コマンドに逆らえず、颯太は足を持ち上げる。

「…可愛い」
指が一本増え2本になり圧迫感増し感度も増える。
「あっ、やだっ…それ、やばいっ……ぁ、ん゛っ!」
体に力が入り、体が震える。
颯太、気持ちよかった?と聞きながら空いてる手で、颯太の体を撫でていく。
「こっちも寂しそうだね」
颯太のモノに触れ、ゆるゆる触れるように撫でると、ピクピクと反応する。
「天馬…それっ……すぐ、イッちゃう…」
涙で訴え扱く天馬の手を抑える。
「嫌か?」
颯太は頭を左右にフルフル振り口を開く。
「嫌じゃないけどっ…すぐ出ちゃうから……」
「一回イクと感度もっと上がるかもよ?」
「やだっ!!天馬と一緒にイク!!」
歯を食いしばり、目をギュッと瞑って、手をグーにして、我慢してる颯太を見ると思わず天馬は、声が漏れた。

「……はぁ……可愛すぎか」
天馬もズボンと下着を脱ぎゴムを嵌め、ローションを付ける。
颯太のアレにあてがいゆっくり沈み込む。
「んっ……あっ…はぁっ」
さっきより圧迫感が増し少し颯太は息が苦しい。

「天馬…今日…いつもより……大きい?」
「気のせい」
天馬が腰を引くたびゾクッと鳥肌立ち、奥に当たるたび体が力が入る。
「あ、あぁっ……んっ…やばいっ…やだ…イッちゃう」
リズミカルに颯太の良い箇所に当て、何度も体を震わせる。
「あ、やだっ…そこばっかっ、無理っ」
颯太が手を伸ばすと、天馬は颯太の手首を掴み、更に奥に来る。

「やばい、颯太……今日、締まる」
「あ、やだ、やだやだっ…出ちゃうからっ!!」
「一緒にイクんだろ?……Cumイけ
「イクっ、イクからっ……あぁっ!!」

二人とも息が上がる。
天馬が颯太の体に触れる。
「……颯太、熱上がった?」
「…んーでも、今体調良い!」
ケラケラ笑いながら喋る。
天馬は颯太の額に額をくっつける。
「熱は無さそうだな……ちょっと待ってろ」
腰を引き、お湯で濡らしたタオルを持っていく。ティッシュで体を拭き、タオルで颯太の体を拭く。

「んー、タオル気持ちいい」
目がパシパシし始める。
「寝てていいよ、服を着せとくから」
「んー、天馬チューして?そしたら寝れる~」
リップ音を立てキスをする。
「おやすみ~天馬~」
「ん、おやすみ~」
颯太の体を奇麗に拭き、寝間着を着せ、布団をかける。
天馬ももう一度お風呂に入り、ベランダで煙草を吸う。

颯太の居るベッドに入り、背後に抱きしめる。

(おやすみ、颯太……離れられないのは俺かもしれないな)


終わり
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