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かわいいお兄さんは好きですか?⑨
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「鼓さん、もう無理」
「んっ……あ、あ」
指を抜き、鼓さんの頬にキスをしたら首に腕が回り、引き寄せられて深く唇が重なった。
「好きだよ、史崇……早くきて」
「うん」
そんな誘い方をされたら止まれない。止まるつもりなんてまったくないけれど。どきどきしながら鼓さんの脚にキスをして思い出す。ゴムがない。
「はい」
「えっ」
なぜか鼓さんが枕の下から未開封のコンドームの箱を取り出した。なんでそんなところにあるんだ、と箱と鼓さんを交互に見る。
「……そ、そのつもり、だったから……」
「っ……」
かわいいエロい。その言葉だけでもうイきそうだけど、それはまずい。パッケージを開けてゴムを一つ取り出しながら笑ってしまう。
「鼓さん、こんなに渡されたら全部使うくらいしたくなっちゃう」
さすがに持たないだろうか……いや、鼓さん相手になら何回でもいける。でもちょっと馬鹿なことを言ったな、なんて自分にもおかしくなってしまう。
「……いいよ、して?」
「えっ」
「なくなったら、また買うし」
「……」
頬が熱くなって、鼓さんを抱きしめる。
「そんなにしてもいいんだ?」
こくん、と頷くのがかわいくて、できるだけ優しくキスをしながら後孔に昂りをあてがう。ゆっくり腰を進めると鼓さんが息を詰まらせた。
「大丈夫?」
「ん……平気」
キスを繰り返しながらゆっくり奥へと進んでいく。拓かれていく姿が綺麗で、頭がぼうっとしてくる。中は温かく絡みつき、あまりの気持ちよさにくらくらしてしまう。
「入った」
「ほんと?」
「うん。少しこのままでいたほうがいいよね」
「早くして欲しいけど……」
「俺も早くしたいけど、今はゆっくり、ね」
鼓さんの頬や額にキスをしてその瞳を覗き込む。澄んだ綺麗な瞳には俺だけが映っていて、それだけでぞくりとする。鼓さんの肌に手を這わせると胸の尖りに触れた。
「史崇……」
「ここ、すごくかわいくておいしい」
「……おいしくないよ」
尖りにキスをしてちゅっと吸うと甘い声が漏れ聞こえてまたくらくらする。酒はまだ飲んだことがないけれど、酒に酔うのはこんな感じだろうかと考えてしまうくらい、鼓さんに酔わされていると思う。
「……史崇、動いて」
「大丈夫?」
「うん、早く」
「そんなに慌てないで」
「……だって早く欲しい」
鼓さんも俺の頬や顎、唇にキスをくれて、明らかに誘う瞳で俺を見る。そんな風に見つめられたらあっという間に暴走してしまうことを、この人はわかっているんだろうか。
「……動くね」
「ん、あっ……」
「かわいい、鼓さん」
俺の動きに合わせてびくんと震える肩にそっとキスをする。そのキスの感覚にさえ身を震わせ、熱い吐息を漏らす姿が綺麗すぎる。
「あ、あ……史崇……っ」
「っ……」
甘い声が次々漏れて、それも俺をおかしくさせる。鼓さんを抱いている、その実感に胸がいっぱいになった。ゆっくり、優しく、と思うのに、鼓さんが欲しい気持ちが先走ってぐっと一際深いところを突く。
「ああっ!」
背を仰け反らせる姿をうっとりと見つめる。零れる吐息も喘ぎも、濡れた唇も食べてしまいたい。欲望のままに口づけて、舌を絡ませ唾液を交わらせる。甘く熱い舌がねっとりと絡みついて、腰がずくんと重くなった。もっと鼓さんを味わいたいのに、もう限界が近づいてしまう。腰の動きを速めると鼓さんの表情が歪み、史崇、史崇……と繰り返し俺の名を呼ぶ。
「ごめん鼓さん、もうイきそう」
「んっ……うん、おれも……っ、あっ!」
鼓さんの手を握り、ぎゅっと指を絡めると、鼓さんが少し口角を上げる。
「好き、史崇……」
「俺も……鼓さんだけが好き」
「あ、あ、だめ……もうイッちゃ……あっ!」
最奥を穿つと同時に鼓さんが顎を上げて喉を反らせ、身体を震わせる。白濁液が腹に散り、熱く絡みつく内壁に包まれて俺も追いかけるように深いところで達した。
鼓さんを抱きしめ、二人の乱れた呼吸さえ一つにするように唇を重ねる。
「好き」
「ん……ふみたか」
蕩けた声にぞくりとしながら顔や耳、首元にキスを降らせると鼓さんが息を乱す。かわいい人をもう一回求めて細い腰を引き寄せた。
「んっ……あ、あ」
指を抜き、鼓さんの頬にキスをしたら首に腕が回り、引き寄せられて深く唇が重なった。
「好きだよ、史崇……早くきて」
「うん」
そんな誘い方をされたら止まれない。止まるつもりなんてまったくないけれど。どきどきしながら鼓さんの脚にキスをして思い出す。ゴムがない。
「はい」
「えっ」
なぜか鼓さんが枕の下から未開封のコンドームの箱を取り出した。なんでそんなところにあるんだ、と箱と鼓さんを交互に見る。
「……そ、そのつもり、だったから……」
「っ……」
かわいいエロい。その言葉だけでもうイきそうだけど、それはまずい。パッケージを開けてゴムを一つ取り出しながら笑ってしまう。
「鼓さん、こんなに渡されたら全部使うくらいしたくなっちゃう」
さすがに持たないだろうか……いや、鼓さん相手になら何回でもいける。でもちょっと馬鹿なことを言ったな、なんて自分にもおかしくなってしまう。
「……いいよ、して?」
「えっ」
「なくなったら、また買うし」
「……」
頬が熱くなって、鼓さんを抱きしめる。
「そんなにしてもいいんだ?」
こくん、と頷くのがかわいくて、できるだけ優しくキスをしながら後孔に昂りをあてがう。ゆっくり腰を進めると鼓さんが息を詰まらせた。
「大丈夫?」
「ん……平気」
キスを繰り返しながらゆっくり奥へと進んでいく。拓かれていく姿が綺麗で、頭がぼうっとしてくる。中は温かく絡みつき、あまりの気持ちよさにくらくらしてしまう。
「入った」
「ほんと?」
「うん。少しこのままでいたほうがいいよね」
「早くして欲しいけど……」
「俺も早くしたいけど、今はゆっくり、ね」
鼓さんの頬や額にキスをしてその瞳を覗き込む。澄んだ綺麗な瞳には俺だけが映っていて、それだけでぞくりとする。鼓さんの肌に手を這わせると胸の尖りに触れた。
「史崇……」
「ここ、すごくかわいくておいしい」
「……おいしくないよ」
尖りにキスをしてちゅっと吸うと甘い声が漏れ聞こえてまたくらくらする。酒はまだ飲んだことがないけれど、酒に酔うのはこんな感じだろうかと考えてしまうくらい、鼓さんに酔わされていると思う。
「……史崇、動いて」
「大丈夫?」
「うん、早く」
「そんなに慌てないで」
「……だって早く欲しい」
鼓さんも俺の頬や顎、唇にキスをくれて、明らかに誘う瞳で俺を見る。そんな風に見つめられたらあっという間に暴走してしまうことを、この人はわかっているんだろうか。
「……動くね」
「ん、あっ……」
「かわいい、鼓さん」
俺の動きに合わせてびくんと震える肩にそっとキスをする。そのキスの感覚にさえ身を震わせ、熱い吐息を漏らす姿が綺麗すぎる。
「あ、あ……史崇……っ」
「っ……」
甘い声が次々漏れて、それも俺をおかしくさせる。鼓さんを抱いている、その実感に胸がいっぱいになった。ゆっくり、優しく、と思うのに、鼓さんが欲しい気持ちが先走ってぐっと一際深いところを突く。
「ああっ!」
背を仰け反らせる姿をうっとりと見つめる。零れる吐息も喘ぎも、濡れた唇も食べてしまいたい。欲望のままに口づけて、舌を絡ませ唾液を交わらせる。甘く熱い舌がねっとりと絡みついて、腰がずくんと重くなった。もっと鼓さんを味わいたいのに、もう限界が近づいてしまう。腰の動きを速めると鼓さんの表情が歪み、史崇、史崇……と繰り返し俺の名を呼ぶ。
「ごめん鼓さん、もうイきそう」
「んっ……うん、おれも……っ、あっ!」
鼓さんの手を握り、ぎゅっと指を絡めると、鼓さんが少し口角を上げる。
「好き、史崇……」
「俺も……鼓さんだけが好き」
「あ、あ、だめ……もうイッちゃ……あっ!」
最奥を穿つと同時に鼓さんが顎を上げて喉を反らせ、身体を震わせる。白濁液が腹に散り、熱く絡みつく内壁に包まれて俺も追いかけるように深いところで達した。
鼓さんを抱きしめ、二人の乱れた呼吸さえ一つにするように唇を重ねる。
「好き」
「ん……ふみたか」
蕩けた声にぞくりとしながら顔や耳、首元にキスを降らせると鼓さんが息を乱す。かわいい人をもう一回求めて細い腰を引き寄せた。
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