木龍葬儀社ワイナミョイネン

 木龍(ドラゴン)と、人間。
 かつて共に暮らしていた二つの種族は別たれ、人々は木龍から逃れるかたちで「箱庭」という都市で慎ましく暮らしていた。

 主人公のミルカは、その類まれな魔術の才を活かし、警備隊員として生計を立てていた。
 そんな彼女の職場に、突如現れた木龍の遺体。
 遺体を回収するために現れたのは、木龍葬儀社の青年、ダンケルク。

 彼らは何らかの理由で「箱庭」で発見される木龍の遺体を回収し、遺族の元へ返す仕事を行っていた。
 ミルカもそれを手伝う中で、木龍と「箱庭」を再び結び付けようと努力する人間たちに出会う。そうして、それを邪魔する勢力とも――。

 口の悪い木龍クラウスと共に、二人は「箱庭」の運命を変えてゆく。

 *

 ひとりぼっちの少女は問う。
 「死んだ人が、私たちのところに帰って来るって、どういうこと?」
 葬儀士の青年は答える。
 「君の心の中に、死んだ人の席ができるということです。もう誰も座らない、永遠に空席の場所――。その居場所が君の心にできたなら、その人はきっと帰ってきているということでしょう」
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