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第5章 そのお祭り、またまた開催ですか?
第55話 その第二王子、まさか双子だったんですか!?②
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「……愛の力じゃありません?」
いい加減めんどくさくなってカミラはテキトーに回答した。
「えっ♡」
だが、思わず真に受けてウェルシェはポッと頬を染めてしまった。
どんなに腹黒なウェルシェでも乙女は乙女。
愛されて悪い気がしないのが乙女心なのだ。
ウェルシェと言えども夢見がちな少女の気質は僅かながらでもあるらしい。まあ、ウェルシェを構成する成分の1%にも満たないだろうが。
「お嬢様?」
「んっんっ、ゴホン、ゴホン」
いつもと違う主人の様子にカミラが怪訝な顔になり、ウェルシェは咳払いして誤魔化した。
「それにしても人が変わったような頼もしさだったわ」
「そうですねぇ」
ふむ、とカミラは再び眼鏡の智を中指と人差し指でクイッと持ち上げた。
「お嬢様、疑問を詳かにしていく、その積み重ねの先に真実はあるものです」
「うんうん、それで?」
カミラが何やらもっともらしい事を口にするので、ウェルシェはコクコク頷いて耳を傾けた。
「お嬢様が疑問に思われるように、先程のエーリック殿下がエーリック殿下らしくないのは確かです」
「そうね、ホントに別人のようだったわ」
「まるで別人のよう……それこそ詳らかにすべき疑問!」
カミラが人差し指をズバッビシッ!っとウェルシェの鼻先に突きつける。
「いつもオドオドオロオロと自信の無いヘタレ殿下が……」
「ちょっ! エーリック様は仮にも私の婚約者なんだからもっとオブラートに包みなさい!」
「どこまでも頼りないへっぽこ殿下があれほど華麗な剣技を披露するなんてありえません」
「間違ってないけどぉ、間違ってないけどぉ……他人から言われたくないわ!」
さすが腹黒令嬢ウェルシェの無二の腹心カミラ!
侍女のくせに主人の婚約者でも全く容赦しない。
「まるで別人……それもそのはずです別人なのですから」
「はぁ?」
カミラの突拍子も無い発言にウェルシェは間の抜けた声を上げた。
「それがあり得ない、バカげていると思えるような事でも、事実を積み上げた先にあるものが真実なんです!」
もっともらしい事を述べるカミラにウェルシェは目をパチクリさせた。
「考えてもみてください。いつもお嬢様の巨乳に鼻の下を伸ばし隙あらばこそっと触れようとするムッツリ殿下があんなにカッコいいわけがないのです」
「私の婚約者だって言ってるのにぃ」
泣き言を漏らす主人にもカミラは全く怯まない。
「だいたい、あれはエーリック様で間違いないわ。あんな天使みたいな綺麗な顔がそうそう他にいるわけないじゃない」
「確かに中々お目にかかれない美少年ではあります」
「でしょでしょ?」
「ですから考えられる可能性は一つ!」
カミラが自分の眼前に人差し指を立てた。
いい加減めんどくさくなってカミラはテキトーに回答した。
「えっ♡」
だが、思わず真に受けてウェルシェはポッと頬を染めてしまった。
どんなに腹黒なウェルシェでも乙女は乙女。
愛されて悪い気がしないのが乙女心なのだ。
ウェルシェと言えども夢見がちな少女の気質は僅かながらでもあるらしい。まあ、ウェルシェを構成する成分の1%にも満たないだろうが。
「お嬢様?」
「んっんっ、ゴホン、ゴホン」
いつもと違う主人の様子にカミラが怪訝な顔になり、ウェルシェは咳払いして誤魔化した。
「それにしても人が変わったような頼もしさだったわ」
「そうですねぇ」
ふむ、とカミラは再び眼鏡の智を中指と人差し指でクイッと持ち上げた。
「お嬢様、疑問を詳かにしていく、その積み重ねの先に真実はあるものです」
「うんうん、それで?」
カミラが何やらもっともらしい事を口にするので、ウェルシェはコクコク頷いて耳を傾けた。
「お嬢様が疑問に思われるように、先程のエーリック殿下がエーリック殿下らしくないのは確かです」
「そうね、ホントに別人のようだったわ」
「まるで別人のよう……それこそ詳らかにすべき疑問!」
カミラが人差し指をズバッビシッ!っとウェルシェの鼻先に突きつける。
「いつもオドオドオロオロと自信の無いヘタレ殿下が……」
「ちょっ! エーリック様は仮にも私の婚約者なんだからもっとオブラートに包みなさい!」
「どこまでも頼りないへっぽこ殿下があれほど華麗な剣技を披露するなんてありえません」
「間違ってないけどぉ、間違ってないけどぉ……他人から言われたくないわ!」
さすが腹黒令嬢ウェルシェの無二の腹心カミラ!
侍女のくせに主人の婚約者でも全く容赦しない。
「まるで別人……それもそのはずです別人なのですから」
「はぁ?」
カミラの突拍子も無い発言にウェルシェは間の抜けた声を上げた。
「それがあり得ない、バカげていると思えるような事でも、事実を積み上げた先にあるものが真実なんです!」
もっともらしい事を述べるカミラにウェルシェは目をパチクリさせた。
「考えてもみてください。いつもお嬢様の巨乳に鼻の下を伸ばし隙あらばこそっと触れようとするムッツリ殿下があんなにカッコいいわけがないのです」
「私の婚約者だって言ってるのにぃ」
泣き言を漏らす主人にもカミラは全く怯まない。
「だいたい、あれはエーリック様で間違いないわ。あんな天使みたいな綺麗な顔がそうそう他にいるわけないじゃない」
「確かに中々お目にかかれない美少年ではあります」
「でしょでしょ?」
「ですから考えられる可能性は一つ!」
カミラが自分の眼前に人差し指を立てた。
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