メトロポリス社へようこそ! ~「役立たずだ」とクビにされたおっさんの就職先は大企業の宇宙船を守る護衛官でした~

アンジェロ岩井

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第四章『王女2人』

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 ピリピリと痛む全身に鞭を打ち、床の上からゆっくりと体を起こす。慣れない運動を行う運動不足の学生たちのように。

 起き上がって周囲を確認するのと同時に辺りの惨状を理解していく。
 全てのことが頭に入っていくのと同時に現実から目を逸らすためか、両耳を塞いでいく。目を伏せなかったのは両手が耳を塞ぐので精一杯だったからである。

 悠介は自分が情けなくて仕方がなかった。両頬は火が灯ったように赤く染まっている。

 せっかくの晴れ舞台であるというのに好きな女子も守れず、挙げ句の果てには醜態を晒して、好きな子を危険な目に遭わせてしまう。最低だ。今の舞台がもしファンタジー作品であれば自分は失格であったに違いない。

 周囲から惨状の責任を問われ、勇者などと呼ばれることも戦士と呼ばれることもない。醜態を晒すだけのただの哀れな子ども……。

 頭を過ぎるのは不安な感情ばかり。大丈夫、それはただの思い上がりに過ぎない。醜態を晒したくらいでシーレは自分を嫌ったりはしない。

 そう言い聞かせて立ち上がろうとするものの、試合の疲れからか、或いは精神的な疲れから来ているのか体が起き上がらない。

 体を起こそうとしても体が地面の上に倒れ込んでしまう。まるで、起き上がることを体が拒否しているかのように。

 そんなはずはない。そう言い聞かせたいが、体が動かないのも事実。

 悠介は必死に足を上げようとしたが、それでも体は動かない。ううっと呻き声が漏れていくばかりで膝さえ上がらない。

 姉やマリーは必死に戦っているというのに、自分はこの様。どう足掻いても事態が好転しない状況を顧みて悠介の頭に浮かぶのは幼い頃に教育の一環として母、ひろみに見せられた地獄絵図の血の池地獄でもがく亡者たちの姿。

 血の池から脱しようとして体を動かせば動かすほど血の池に体が絡め取られていく亡者の姿と今の自分がピッタリと重なっているように思えて仕方がなかった。全く別のものであるが、上手く重なっている。まるで、画家が既存の絵と絵を組み合わせて全く別の絵を作成するかのように。

 本来であればここまで違うものがピタリと当て嵌まるということも珍しい。

 だが、一致は一致。悠介がそれこそ地獄に堕とされた亡者の心境で頭を抱えていた時のこと。

 麗俐とマリーが残っていた骸骨型のアンドロイドを粉砕する姿が見受けられた。両者ともに『ロトワング』の基本装備として設けられているビームソードを用いて骸骨型のアンドロイドを木っ端微塵にしていた。

『粉砕』という言葉が頭をよぎるほど、2体のアンドロイドはビームソードに体を貫かれて粉々にされていった。もはや欠片すら見えてこない。

 その様子を悠介は黙って見つめていた。気が付けば拍手さえ送っている。

 と、ここで拍手に気が付いたのか、『エンプレスト』の装備を纏った麗俐が悠介の元へと近付いてきた。迫る時の勢いで空を切るほど力を込めて近付いて来ている様を見るにフェイスヘルメットで表情こそ見られないが、悠介に立腹していることは間違いない。

 麗俐が悠介の前に着くのと同時に麗俐は無言で小柳真一並びに見慣れない女性型のアンドロイドと戦闘を行なっているシーレを無言で指差す。

 指された先にはたった1人で女性型のアンドロイドと小柳真一を相手に戦うシーレの姿。フェイスヘルメット越しとはいえハッキリとその姿が見えた。言葉が見つからない。なんと対応をしたらいいのだろうか、と。

 いかに『モーリアン』の装甲を身に付けようとも流石に1人で2人を相手にするのは辛いものがある。ましてや悠介はシーレの恋人。絶対に助けなければならない立場であることには違いない。

 が、疲労のためか、精神的な恐れのためか、とにかく体が動かない。足を踏み出そうとしても足がその場で留まったままになってしまう。その場で足がセメントか何かで固められているかのように。

 悠介は姉の指示のままシーレを助けに向かいたかったが、一度体が凍ってしまったものは動かしたくても動かせない。一度吹き飛ばされた後に疲労のみならず、恐怖という感情が悠介の体を襲ってきたからだろうか。

 いつまでもウジウジとしていて動こうとしない不甲斐ない弟の姿を見たせいか、麗俐は小さく溜息を吐き出す。それから黙って背中を向けてシーレの元へと向かう。

「お、お姉ちゃん? どこ行くんだよ……?」

 悠介の声が弱々しいものであったのはどこか後ろめたいところがあったせいで間違いない。姉の麗俐が動き出したこともなんとなく察しが付いていたのだ。

 それでも声を張り上げて止めることもできない。そんな弱々しさが麗俐には伝わってきた。悠介が時折陥る持病のような気弱な態度に苛立ちが募ってくる。

 ここいらでいい加減、発破を掛けねば弟は一生立ち上がることはできないだろう。

 麗俐は一度だけ振り返って、淡々とした口調で言い放つ。

「何って、シーレのところ。不甲斐ない彼氏に代わってあたしが背中を守らないと」

 悠介はその一言が強烈に突き刺さった。まるで、胸に短剣を受けたかのような衝撃を喰らった。

 それまで見据えたくなかった事実を一気に突き付けられた気分だった。空想に逃げる人間が現実を突き付けられるというのはそれ程まで呆然となってしまう。

 悠介は何も言わなかった。事実であったからだ。事実を突き付けられた以上、言い訳を行うのはみっともないことだ。推理ドラマで最後に言い訳を繰り返す犯人の姿がどこまでも醜いように。

 仮に言い訳をしたところで辻褄が合わなくなるのは必然のこと。そうであれば大人しく受け入れて前へと進むより他に方法はない。

 悠介はそれまで氷のように固まって動かなかった前足をようやく一歩前へと踏み出す。それからもう一度『ゼノン』の装甲を纏って麗俐の元へと向かう。

 いや、麗俐の元へと向かったのではない。正確にいえば悠介は麗俐を追い越して2人を相手に戦うシーレの元へと向かっていた。

 もう彼の目に迷いはない。今の悠介は疲労も恐怖も忘れた一人前の戦士だった。

 戦い方も戦士に相応しい堂々たるものであった。まず、シーレを背後から狙い撃ちにしようと目論む小柳真一の目の前へと現れ、堂々と蹴りを喰らわせたのだ。

 小柳はシーレと女性型アンドロイドと離れたところ、すなわち支柱に陰に隠れて様子を窺っていたのであっさりと接触できたというべきだろうか。いずれにしろ、小柳が丸太のように太いとはいかずともバスケットボールで鍛えた強靭な肉体を培った上での蹴りを喰らったのは事実。頑丈な木の棒で体をぶつけられたくらいの痛みを負ったことには違いない。

 それを正面から喰らったとあればいかにソード&サンダル社特製のパワードスーツを身に纏っていたといっても打撃はそれ相応のダメージは負うに違いない。高所から落下すればいくらヘルメットを付けていようとも頭が粉々になるように。

 背後にあった支柱へと体が激突するのを悠介はフェイスヘルメット越しに確認した。めり込むとまでの大袈裟な表現を使わなかったことは幸いである。

 もし、攻撃の余波で支柱が崩れるようなことがあればこの建物そのものも崩れることになるからだ。いかに22世紀の建物といえども支柱に大きな揺らぎがあれば建物そのものも崩壊してしまうことはあまり勉強が得意ではない悠介でも知っていること。

 内心で崩れなかったことに安堵しながら支柱から起き上がる小柳と向かい合う。

 小柳は動物園で対峙した時と同様に蛸の姿を模したパワードスーツを着用している。

 何本もの蛸を模したアームが生えている様を見ると、少し形というものは異なるかもしれないが、蛸のように思えてな仕方がない。

 小柳は衝突時にパワードスーツに覆い被さったであろう埃やら小石やらをわざと大きく振るい落とした後で悠介と向かい合う。

「おや、これは大津さんのご子息の……」
「大津悠介だ。あんたのこともちゃんと知っているよ。けど、今はそんなことに拘っている場合じゃあない」

 小柳は同感だとばかりに首を縦に動かす。それからアームを繰り出して悠介の腕へと放つ。腕をアームで絡み取るつもりなのだろう。忍者が鎖鎌を放り投げて相手の腕を掴むように。

 だが、そうはさせない。悠介は目の前から迫り来るアームをビームソードで叩き落とし、逆に小柳の元へと打って出た。

 小柳は流石に不味いと判断したのか、今度はアームではなく自身が隠し持っていたであろうビームソードを取り出して悠介を迎え撃つ。

 ビームソードの光の刃同士が重なり合い、せめぎ合っていく。熾烈な争いが繰り広げられる中、先に動いたのは小柳の方だった。

 彼は神聖な剣と剣の争いにアームを持ち込み、悠介の足を払おうと目論む。悠介が足のバランスを崩したところを一気に叩こうとしていた。

 だが、そうは問屋が卸さない。悠介は小柳の背後に控えていたアームが微かに動いたことを確認すると、反対に小柳の下半身を自身の足で蹴り上げた。

 小柳のパワードスーツが保護するのは上半身のみ。下半身は緑色のタイツを纏っているような状況に過ぎないので蹴りを喰らえばそれ相応のダメージは伝わってくる。

 小柳はこの世のものとも思えないような絶叫を上げた後に悶絶する。その隙を逃さんとばかりに悠介は再度下半身を蹴り付ける。

 男にとっての急所を2度も蹴られたことあってか、小柳は咄嗟に動くことができないようだ。悲鳴を漏らしながら足をよろめかせる小柳に対して悠介は容赦しなかった。

 今度は上空へと飛び上がって小柳の上半身へと蹴りを入れた。小柳は飛び蹴りの勢いに耐えられず、今度は地面の上へと勢いよく横転していく姿が見えた。

 倒された際に勢いよく頭を打ちつけか、小柳は地面の上に倒れたきりであった。起き上がるどころか、うんともすんとも言わない様を見るに戦闘不能な状態であることは間違いない。

 悠介はそのまま小柳には目も暮れず、自身の恋人が必死になって戦っている女性型アンドロイドの元へと向かっていく。

 しかし向かっていったはいいものの、女性型アンドロイドとシーレとの戦闘には割って入る隙間もない。それ程まで両者の間に隙というものが見当たらなかったからだ。

 割って入らなければシーレを救うことはできない。頭では分かっているが、隙がなかればどうすることもできない。指を咥えたまま見ていることしかできないという歯痒い状態ではあるが、介入ができなければどうすることもできない。

 が、それはあくまでも言い訳に過ぎない。シーレのことを思えばどんな状況でも助けに向かうことはできるはずだ。

 悠介が己に向かってそう言い聞かせた後でシーレと女性型アンドロイドとの戦いを凝視していく。針の一つも見逃さんと言わんばかりに。

 執拗に隙を窺っていたということもあってか、ようやく割って入る隙が見えた。
 シーレが疲労に苛まれていることから素早い戦闘の最中にも立ち止まる一瞬の間があった。

 瞬きをする間もないような短い時間。人間であれば見逃してしまうだろうが、女性型アンドロイドは機械。そんな絶好の隙を逃すはずがない。一瞬の隙を突いて鋭い刃物でシーレを殺そうと向かっていく。

 シーレも去るものですぐに対応できるのだが、悠介が参入するとすればそこ以外にタイミングはあるまい。

 悠介は己の全神経を研ぎ澄ませ、絶妙なタイミングを見計らって一瞬の隙間を活用して女性型アンドロイドに蹴りを喰らわせた。

 何が起こったのか理解できずに首を傾げるシーレ。突然の乱入者に蹴りを入れられたことで敵意を向ける女性型アンドロイド。

 両者ともに事態を飲み込めていないことは明白。悠介は2人に何が起こったのかを伝えるため、親指を上げ、子ども向けアニメの主人公が仲間に向かって語るような快活な口調で言い放つ。

「おっと、それ以上のお痛はおれが許さないぜ。可憐な王女様に代わって、このおれが相手をしてやる!」
「ユウスケ!」

 背後からシーレの声が飛ぶ。明らかに心配するような声だ。

「シーレ、おれが来た。安心してくれ!キミを苦しめてたあのポンコツはおれがスクラップにしてやらぁ」
「いや、違うの。そうじゃなくて」

 伝えたいことが上手く伝えられないという日本語を学びたての者によくありがちな悩みに陥ったこともあってか、シーレは口篭ってしまう。

 もし、シーレの日本語がネイティブレベルであれば『相手は強力な存在だ。旧式の『ロトワング』で勝てる相手ではない。だが、新式の自分であれば使いこなせる自信はある。だから悠介は下がっていて欲しい』と流暢に述べられたに違いない。

 不幸であったのは生憎なことにシーレの日本語は複雑な単語を扱えるまでの領域には至っていない。

 だから、上手く説明できずに悠介の特攻を許してしまうことになったのだ。

 結果としてシーレは愛する恋人が立ち向かっていく様を固唾を飲んで見守ることになった。

 悠介はその場で敢えなく叩き落とされるに違いない。夏の時期に人間の周りを飛び回る小さな蚊のように。

 恋人が苦しい目に遭う場面など見たくないと目を覆いたいような心境になっていた。それでも目を伏せてしまっては咄嗟のことに対処などできようはずがない。

 その点、シーレは王族らしく心境に流されなかったというべきだろうか。

 いくら胸が傷んでも見守ることしかできなかったのだが、シーレの愛する人は予想以上に奮闘している。

 最新鋭のアンドロイドと比べれば性能が劣るはずである旧型の『ロトワング』で奮戦しており、先ほどのシーレと同じくらいの速さと強さを見せていた。

 ビームソードとビームソードによって強い打ち合いが続いていく。

 何度か打ち合いが続いた後に女性型アンドロイドが埒が明かないと判断したのか、一度ビームソードを引っ込めた。

 しかしすぐに逆袈裟懸けの方向からビームソードを突き上げていく。並の剣士であれば額を突き抜かれていたに違いない。

 悠介がビームソードを避けることができたのは偶然なのか、はたまた彼自身が持つ剣士としての特性故か。シーレには判断ができなかった。

 もし、今の動きが偶然によって出たものであれば悠介に未来はない。後はなす術もなく女性型アンドロイドに蹂躙されるだけではないか。悠介を助けようと考えたが、戦いの勢いは激しい。割って入ることはしばらく難しい。

 彼を救うにはどうすればいい。シーレは拳を強く握り締めながら戦いを見つめていた時のこと。

 地面の上に小柳真一が倒れていることに気が付く。パワードスーツは着用したままである。そのことに気が付いたシーレは慌てて足元の探索を行う。彼女が必死になって探しているのはパワードスーツに常備されているレーザーガン。

 シーレが必死になって小柳の足元を探していると、ストロボライトが搭載された拳銃が転がっていることに気が付く。これこそが小柳の持っていたレーザーガンであるに違いない。

 シーレがしゃがんで素早く拾い上げようとした時のこと。背後から気配を感じた。

 明らかに不穏な気配だったので、レーザーガンを握ったまま背後を振り返ろうとしたが、相手もさるもの。首元にビームソードの刃が突き立てられていたことに気が付いた。どうやら武器を突き付けて動かせないように仕向けたらしい。

 蛸を模したフェイスヘルメットの下から弱々しい声が聞こえてくる。

「フフッ、意識を取り戻したら可憐な王女様が迷い込んでこられたとは……『棚からぼたもち』とはこのことですかな?」
「いや! 離して!!」

 シーレは自身の体を大きく揺らして、その場から逃げ出そうとするものの、首元にビームソードを突き立てられていては逃げられるものではない。

「さてと、私と共にアメリカまでご同行願いましょうか……なぁに、日本政府が誠実な対応を取ればあなたの身柄はすぐに解放されることになりますよ」

 シーレは察した。自身の首元にビームソードを突き立てている男はアメリカから来たという不穏分子であることには違いない。

 このまま大人しくしていれば悠介にもその家族にも迷惑が及ぶことになる。

 だが、今の自分に小柳を振り解くような力など存在しない。そうであれば他にできることなどたった一つしかあるまい。シーレは声を張り上げて助けを求めた。

「助けて!! 悠介!!! 私、アメリカに連れて行かれちゃう!!!」

 それを聞いた悠介と女性型アンドロイドの足が止まる。悠介はシーレの悲鳴を聞いてすぐにシーレが拘束されている方向へと駆け出していく。チーターが獲物を追い掛けるかのように。

 悠介に躊躇いはなかった。不安など、どこ吹く風。狙うのはシーレの安全のみであった。
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