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第18話
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翌朝、いつもの時間にヨンシが起こしに来たが、彼女の表情はなんだか妙だった。
「ヨンシ? どうかした?」
人の顔色に敏感な巡がそう尋ねると、ヨンシは一瞬だけはっとしたあと、またいつもの表情に戻そうと努力して、失敗した。
彼女は苦笑を顔に湛えながら言った。
「いえ……なんといいますか、我が子の成長を見ているようでほほえましいような、もどかしいような感覚で……」
巡は慌てた。
「わ、私なにか悪いことをした?」
「メグル様ではなく……」
ヨンシは少しためらったあと、ため息を吐いた。
「レスシェイヌ様の話ですわ」
「へ?」
「朝食をメグル様といっしょに食べたいとおっしゃられてお待ちです。……どうなさいますか?」
ヨンシが言った言葉を理解するのに2拍必要だった。
「え……。ええ!?」
巡は大声を上げて飛び起きた。
*
レスシェイヌは食堂で待っていた。
彼は背筋を伸ばしてきれいに椅子に座り、手をテーブルの上で握っている。
巡はその食堂にばたばたと駆け込んだ。
「お待たせしました!」
彼女はひとまず見苦しくない程度に服装と髪を整えてここまで走ってきたのであった。
そんな巡を見て、レスシェイヌは驚いて立ち上がった。
「そんなに急がなくともよかったのですが……」
「いえ、その、お待たせしたら悪いな、と……」
ぜえぜえと肩で息をする巡を見て、レスシェイヌは困惑した表情となった。
巡の後ろにぴたりとついて走って来たヨンシはといえば、相変わらず何とも形容しがたい表情――呆れとも、ほほえましく思っているともつかない表情――のままで言った。
「だから、女性をお誘いするときは前日までにはお伝えしておくべきだとあれほど申し上げましたのに……」
レスシェイヌはそのプラチナの大きな耳とぺたりと倒した。
「……ほんとうに、そのようでした。申し訳ありません。なにやら、私の配慮が足りなかったようで」
巡は首を振る。
「そんなことは、ないんですけど……。あの、急なことで……びっくりしただけで」
巡はゆっくりとレスシェイヌを見た。そしてレスシェイヌが話し出すのを待つが、彼の口は一向に開かない。
「?」
「?」
巡が首を傾げると、レスシェイヌも首を傾げる。彼のプラチナの髪がさらさらと肩に落ちる。彼は仕事に行く前なのだろうか、いつもの神官のローブを着ている。その衣装は彼の精悍な顔つきを際立させる。
巡は思わずその整った顔をじっと見つめる。レスシェイヌは相変わらずの無表情ではあるが、まとう空気はずいぶんとやわらかくなった気がする。
目が合うと、彼はふっと目元をゆるめる。
それを見て、巡は慌てて目をそらす。
なんとなく、彼の顔を直視できなかった。
(だめだめ)
ここのところ彼に親切にされることが続いていて勘違いしそうになる自分を戒める。
「ええっと、その、あの……ええっと」
巡が動揺を隠すように声を発すると、レスシェイヌはまた首を傾げる。
「なにか?」
「あの、こんな急に……なにか、あったんですか? 私、なにか悪いことして……」
巡の声はどんどん小さくなっていく。巡は足元に視線を落とす。思わず所在なく足踏みをしてしまう。
そんな巡に対して、レスシェイヌは予想外の返事をした。
「いえ、なにも?」
「へ?」
「ただ、あなたと食事をしたくて」
「はぁ……」
「いけませんか?」
巡は目を瞬いた。レスシェイヌが嘘を言っているようには見えない。
「いえ」
巡が言うと、レスシェイヌが椅子を引いた。おっかなびっくり、巡はその席に座る。
レスシェイヌも向かいの席に座ると、それを合図として朝食が運ばれてきた。
巡は頭のなかに疑問符をいっぱいにしながら、レスシェイヌの様子を盗み見した。
彼は相変わらず感情の読めない表情をしていて、その真意は読み取れない。
ただ彼の背筋はすっと伸び、巡はそれを「きれいだな」と思った。思わずこちらの背筋も伸びるようだった。
食事が中ほどまで進んだとき、レスシェイヌがやっと口を開いた。
「昨日は、ヴィーダ神官が来ていたそうですね」
「はい。お仕事で仲良くなって、それで」
「なにをされていたんですか?」
「あちらの世界の本を貸してもらったんです。たくさん集めているみたいで」
「ああ、本を……。それを読んでいたから、1日かかったのですね」
「え?」
まるで昨日の巡の行動を把握しているかのような台詞に巡が戸惑いをみせると、慌ててヨンシが割入った。
「朝と夕にレスシェイヌ様がメグル様に会いにいらっしゃったのです」
巡は目を丸くした。
「あ、え、教えてくださいよ!」
レスシェイヌはしれっと言う。
「楽しそうな笑い声が聞こえましたので」
「……まあ、楽しかった……です、けど……」
巡の言葉がまた尻すぼみになって消えていく。巡としてはせっかく来てくれたレスシェイヌを追い返すようなかたちになって申し訳ないと思っているのだが、レスシェイヌが気にしているのはそこではないようだった。
彼は言った。
「……ウィーダと話すときは楽しそうですが、私と話すときの巡はまるで叱られている子どもようです」
彼の薄くてきれいな形をした唇がとがっているように見えた。
(……すねてる? まさかね)
ちらと頭に浮かんだ考えを即座に否定する。そんなわけがない。彼がすねる理由がない。
巡はなんと言ったらいい場面なのかわからなかったが、ひとまず事実を言うことにした。
「ヴィーダとは趣味があうみたいなんです」
レスシェイヌの眉が跳ねあがる。
「ヴィーダ?」
「え?」
「ヴィーダ神官とはそのように名を呼び合う仲なのですか? もう?」
「? ええ、はい。お互いに歳も近いので、敬語もなしにしようってなりました」
「……」
「もしかして、この世界ではあまりよくないことでしたか?」
「……」
レスシェイヌが顔を伏せる。プラチナの髪が彼の表情を隠してしまう。
急に生まれた沈黙に巡は戸惑い、彼の名を呼んだ。
「レスシェイヌさん?」
レスシェイヌはぱっと顔をあげた。
「メグル」
「は、はい」
「私のこともそのように呼んでくれませんか」
「え?」
「レスシェイヌ、と」
「え、で、でも……」
「いけませんか」
レスシェイヌは強い目をこちらに向けている。巡は一応確認する。
「レスシェイヌさんは偉い人、なんですよね?」
「それで言うならヴィーダもです。彼も神官です。しかもあちらとこちらをつなげられる力をもった特別な神官です」
「そ、それはそうなのかもしれませんが……」
――レスシェイヌ。
そう彼を呼び捨てにする自分を思い浮かべたとき、なぜか魔力切れを起こしたあの日の強引なキスと火照る自身の体が想起された。
(~~~!)
巡はみるみる朱に染まっていく頬を押さえてうつむく。
レスシェイヌはそんな巡の心中を知ってか知らずか、引き下がることなくこちらをじっと見続けている。
巡はその視線を痛いほど感じた。
(だめだめ、あれは仕方のない行為だったんだから、妙な反応をしたらレスシェイヌさんに悪いわ……!)
巡は観念して絞り出すように小さな声で言った。
「レスシェイヌ、と……呼べばいいんですか?」
「はい。あと敬語もやめましょう」
「ええっと……は、はい……あ、いや、うん……?」
「それでいい」
レスシェイヌは満足げに笑い、ヨンシはほっと胸をなでおろした。
巡はただただ困惑した。
(レスシェイヌって……)
そう呼ぶだけで心が乱れる自分がよくわからなかった。
「ヨンシ? どうかした?」
人の顔色に敏感な巡がそう尋ねると、ヨンシは一瞬だけはっとしたあと、またいつもの表情に戻そうと努力して、失敗した。
彼女は苦笑を顔に湛えながら言った。
「いえ……なんといいますか、我が子の成長を見ているようでほほえましいような、もどかしいような感覚で……」
巡は慌てた。
「わ、私なにか悪いことをした?」
「メグル様ではなく……」
ヨンシは少しためらったあと、ため息を吐いた。
「レスシェイヌ様の話ですわ」
「へ?」
「朝食をメグル様といっしょに食べたいとおっしゃられてお待ちです。……どうなさいますか?」
ヨンシが言った言葉を理解するのに2拍必要だった。
「え……。ええ!?」
巡は大声を上げて飛び起きた。
*
レスシェイヌは食堂で待っていた。
彼は背筋を伸ばしてきれいに椅子に座り、手をテーブルの上で握っている。
巡はその食堂にばたばたと駆け込んだ。
「お待たせしました!」
彼女はひとまず見苦しくない程度に服装と髪を整えてここまで走ってきたのであった。
そんな巡を見て、レスシェイヌは驚いて立ち上がった。
「そんなに急がなくともよかったのですが……」
「いえ、その、お待たせしたら悪いな、と……」
ぜえぜえと肩で息をする巡を見て、レスシェイヌは困惑した表情となった。
巡の後ろにぴたりとついて走って来たヨンシはといえば、相変わらず何とも形容しがたい表情――呆れとも、ほほえましく思っているともつかない表情――のままで言った。
「だから、女性をお誘いするときは前日までにはお伝えしておくべきだとあれほど申し上げましたのに……」
レスシェイヌはそのプラチナの大きな耳とぺたりと倒した。
「……ほんとうに、そのようでした。申し訳ありません。なにやら、私の配慮が足りなかったようで」
巡は首を振る。
「そんなことは、ないんですけど……。あの、急なことで……びっくりしただけで」
巡はゆっくりとレスシェイヌを見た。そしてレスシェイヌが話し出すのを待つが、彼の口は一向に開かない。
「?」
「?」
巡が首を傾げると、レスシェイヌも首を傾げる。彼のプラチナの髪がさらさらと肩に落ちる。彼は仕事に行く前なのだろうか、いつもの神官のローブを着ている。その衣装は彼の精悍な顔つきを際立させる。
巡は思わずその整った顔をじっと見つめる。レスシェイヌは相変わらずの無表情ではあるが、まとう空気はずいぶんとやわらかくなった気がする。
目が合うと、彼はふっと目元をゆるめる。
それを見て、巡は慌てて目をそらす。
なんとなく、彼の顔を直視できなかった。
(だめだめ)
ここのところ彼に親切にされることが続いていて勘違いしそうになる自分を戒める。
「ええっと、その、あの……ええっと」
巡が動揺を隠すように声を発すると、レスシェイヌはまた首を傾げる。
「なにか?」
「あの、こんな急に……なにか、あったんですか? 私、なにか悪いことして……」
巡の声はどんどん小さくなっていく。巡は足元に視線を落とす。思わず所在なく足踏みをしてしまう。
そんな巡に対して、レスシェイヌは予想外の返事をした。
「いえ、なにも?」
「へ?」
「ただ、あなたと食事をしたくて」
「はぁ……」
「いけませんか?」
巡は目を瞬いた。レスシェイヌが嘘を言っているようには見えない。
「いえ」
巡が言うと、レスシェイヌが椅子を引いた。おっかなびっくり、巡はその席に座る。
レスシェイヌも向かいの席に座ると、それを合図として朝食が運ばれてきた。
巡は頭のなかに疑問符をいっぱいにしながら、レスシェイヌの様子を盗み見した。
彼は相変わらず感情の読めない表情をしていて、その真意は読み取れない。
ただ彼の背筋はすっと伸び、巡はそれを「きれいだな」と思った。思わずこちらの背筋も伸びるようだった。
食事が中ほどまで進んだとき、レスシェイヌがやっと口を開いた。
「昨日は、ヴィーダ神官が来ていたそうですね」
「はい。お仕事で仲良くなって、それで」
「なにをされていたんですか?」
「あちらの世界の本を貸してもらったんです。たくさん集めているみたいで」
「ああ、本を……。それを読んでいたから、1日かかったのですね」
「え?」
まるで昨日の巡の行動を把握しているかのような台詞に巡が戸惑いをみせると、慌ててヨンシが割入った。
「朝と夕にレスシェイヌ様がメグル様に会いにいらっしゃったのです」
巡は目を丸くした。
「あ、え、教えてくださいよ!」
レスシェイヌはしれっと言う。
「楽しそうな笑い声が聞こえましたので」
「……まあ、楽しかった……です、けど……」
巡の言葉がまた尻すぼみになって消えていく。巡としてはせっかく来てくれたレスシェイヌを追い返すようなかたちになって申し訳ないと思っているのだが、レスシェイヌが気にしているのはそこではないようだった。
彼は言った。
「……ウィーダと話すときは楽しそうですが、私と話すときの巡はまるで叱られている子どもようです」
彼の薄くてきれいな形をした唇がとがっているように見えた。
(……すねてる? まさかね)
ちらと頭に浮かんだ考えを即座に否定する。そんなわけがない。彼がすねる理由がない。
巡はなんと言ったらいい場面なのかわからなかったが、ひとまず事実を言うことにした。
「ヴィーダとは趣味があうみたいなんです」
レスシェイヌの眉が跳ねあがる。
「ヴィーダ?」
「え?」
「ヴィーダ神官とはそのように名を呼び合う仲なのですか? もう?」
「? ええ、はい。お互いに歳も近いので、敬語もなしにしようってなりました」
「……」
「もしかして、この世界ではあまりよくないことでしたか?」
「……」
レスシェイヌが顔を伏せる。プラチナの髪が彼の表情を隠してしまう。
急に生まれた沈黙に巡は戸惑い、彼の名を呼んだ。
「レスシェイヌさん?」
レスシェイヌはぱっと顔をあげた。
「メグル」
「は、はい」
「私のこともそのように呼んでくれませんか」
「え?」
「レスシェイヌ、と」
「え、で、でも……」
「いけませんか」
レスシェイヌは強い目をこちらに向けている。巡は一応確認する。
「レスシェイヌさんは偉い人、なんですよね?」
「それで言うならヴィーダもです。彼も神官です。しかもあちらとこちらをつなげられる力をもった特別な神官です」
「そ、それはそうなのかもしれませんが……」
――レスシェイヌ。
そう彼を呼び捨てにする自分を思い浮かべたとき、なぜか魔力切れを起こしたあの日の強引なキスと火照る自身の体が想起された。
(~~~!)
巡はみるみる朱に染まっていく頬を押さえてうつむく。
レスシェイヌはそんな巡の心中を知ってか知らずか、引き下がることなくこちらをじっと見続けている。
巡はその視線を痛いほど感じた。
(だめだめ、あれは仕方のない行為だったんだから、妙な反応をしたらレスシェイヌさんに悪いわ……!)
巡は観念して絞り出すように小さな声で言った。
「レスシェイヌ、と……呼べばいいんですか?」
「はい。あと敬語もやめましょう」
「ええっと……は、はい……あ、いや、うん……?」
「それでいい」
レスシェイヌは満足げに笑い、ヨンシはほっと胸をなでおろした。
巡はただただ困惑した。
(レスシェイヌって……)
そう呼ぶだけで心が乱れる自分がよくわからなかった。
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