白猫と時渡りの杖

深山恐竜

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第25話

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 馬車はゆるやかな山の坂道をのぼっていく。窓から顔を出すと、もうずいぶんと高いところにいた。道はあるが、一歩道を外れるとそこはもう崖になっている。
 昨日降ったという雨で地面はぬかるんでいた。馬車はぬかるみにはまらないように慎重に進んでいく。御者は手綱を握り、馬はもくもくと足を動かす。雲はまだ湿り気を帯びてこちらを覗き込んでいた。

「雨になるね」
 黒い雲が広がっていくのを見ながら、ジークがつぶやいた。
 しばらく行くと、ジークが言ったとおり雨が降り出した。ぽつりぽつりと地面を濡らした雨粒は、あっという間に雷を引き連れた大雨となった。

 隊列は足を止めた。「こりゃあひでぇ」という随行人の言葉が聞こえた。
 車軸を流すような雨と雷鳴が木々を揺らす。それがひときわ近くで響いたとき、二人が乗った馬車を牽く馬の一頭が怯えて後ろ足で立ち上がった。連鎖するように隣の馬も暴れ出す。御者台から御者が飛び降り、馬を宥めに走る、そのわずかな間。

「え」
 ぐん、と力強く馬車が動き出した。馬が馬車を牽いて走り出していた。
「うわっ」

 馬車は隊列の中央にいる。それが動くと――。

 大きな音を立てて、キルクトーヤたちが乗った馬車は前の馬車に衝突した。
「わああ!」
「キルクトーヤ!」
 ぎしぎしと不穏な音を立てながら、馬車が傾く。そしてぬかるんだ道から滑り落ちるようにして、馬車は崖に近づいていく。
「キルクトーヤ!」

 先に動いたのはジークだった。彼は固まっていたキルクトーヤの腕を引くと、馬車のドアを蹴り開けて外へ飛び出そうとした。

 しかし、一拍遅かった。

 馬車は大きく均衡を崩し、崖を下へと下っていく。
 二人の体は宙に投げ出された。
 この時、キルクトーヤは世界の時がゆっくりと流れているように感じた。雨粒がジークに落ち、彼の黄金の髪を伝ってまた落ちる。その水滴を、追い越すように落ちて行く二人の体。

 冷静さを取り戻したのはその瞬間だった。
 キルクトーヤは腰にさしていた杖を引き抜いた。
「ジーク、掴まって!」
 叫びながら、キルクトーヤは杖を振る。飛行魔術の術式は正常に展開され、キルクトーヤとジークの体を重力から解き放つ。
「だ、だいじょう……」
 ぎ、ぎ、ぎ、と機械仕掛けの人形のように慎重に首を動かすと、ジークと目が合った。
 彼は「魔術だ……!」と目を輝かせている。
 キルクトーヤはまた杖を振る。二人の体はゆっくりと下降をはじめる。崖の下には森が広がっている。キルクトーヤの飛行魔術は未熟だ。浮遊まではうまくいくのだが、狙い通りに動かそうとするといつも術式が霧散してしまうのだ。

 キルクトーヤは集中した。心臓が嫌に跳ねている。
 落ち着けと自分に言い聞かせる。

 しかし。

 森の木と同じ高さまで降りられたと思ったとき、キルクトーヤはほっと息を吐いてしまった。そしてその油断の対価は――。
「うわあああ‼!」
 二人は真っ逆さまに落ちて行った。


    *


 雨の音で覚ました。薄く目を開けるが、目の前には暗闇が広がっているだけだった。思わずまた目を閉める。
「うぅ……」
 掠れた声が出た。馬車が暴走し、崖から落ちたところまでは覚えている。体に意識を向ける。足、膝、腰、腕……。全身から応答があった。骨が折れている様子もない。

「キルクトーヤ?」
 名前を呼ばれて、また目を開ける。その声の主をキルクトーヤは知っている。
「……ジーク」
 姿は見えないが、ジークがそこにいるようだった。ジークは声に安堵をにじませながら言った。
「よかった。君の魔術のおかげで激突は避けられたよ」
 ジークはそう言うが、もうその声はキルクトーヤに届かなかった。

 キルクトーヤは目を見開いている。
 暗闇に目が慣れ始めて、あたりのごつごつとした岩肌が見えた。それはいまにもキルクトーヤを飲み込みそうなほどに近い。彼らがいるのは、暗く、狭い場所だった。

「あ……」
 キルクトーヤの心臓が跳ねる。汗が吹き出し、体は石のように固まり、呼吸もままならない。
「キルクトーヤ?」
 ジークは眉をひそめる。キルクトーヤの顔からは血の気が引き、かちかちと奥歯がぶつかり合う音が聞こえた。
「キルクトーヤ?」
 もう一度、ジークが呼ぶ。
「う、ああ……」
 キルクトーヤの見開かれた瞳にジークは映らない。息も絶え絶えになりながら、キルクトーヤはつぶやいた。
「狭い……怖い……」

 彼らがいるのは小さな洞窟だった。嵐から逃れるためにジークがキルクトーヤを背負ってここまで来たのである。キルクトーヤは長く気を失っていた。外はすっかり夜になっていた。月も星もない。洞窟の中を照らす灯りもない。暗く、外の見えない場所。キルクトーヤはすくみ上った。――彼は狭くて暗い場所が怖かった。
 正確には、彼は暗闇の奥から現れる男に怯えている。その男はいまここに現れるはずがないのだが、分かっていても震えを止めることはできない。


 暗闇の奥から現れる男――ナハトはキルクトーヤの心に深い傷を残していた。ナハトは杖をついていて、歩くたびにこつん、こつんと音を立てる。
 洞窟の中で、キルクトーヤは聞こえるはずのないその音が聞こえた気がした。耳にこびりついて、離れないその音を――。

「うわああああ! 来るな! 来るなああ!」
 堰を切ったように、キルクトーヤは悲鳴を上げた。
「……しっかりしろ、キルクトーヤ!」
 ジークはキルクトーヤの肩を掴んで揺さぶる。キルクトーヤの目からは大粒の涙があふれる。
「怖い、怖い……! 助けて……!」
「キルクトーヤ、大丈夫だ。私が傍にいる」
「ひっ、く……うっ……うう……」

 ジークはしゃくりをあげて泣くキルクトーヤを抱きしめた。そして赤子をあやすように頭を撫で、背中をやさしく叩く。
「大丈夫だ……大丈夫……」
 ジークもキルクトーヤも全身ずぶぬれで、すっかり体が冷え切っていた。そこにじんわりと人肌のぬくもりが伝わる。
 キルクトーヤはジークにしがみついた。

 そうしてしばらく経った。キルクトーヤは悲鳴を上げることはなかったが、それでもまだ体は震え、涙がとまらなかった。
 ――なんで……。
 キルクトーヤは少しだけ冷静になった頭の中で歯がみした。
 ――もうアイツはいないのに。

 ナハトは憲兵隊に捕縛され、いまは牢獄の中にいる。彼がキルクトーヤに害を与えることはもうない。わかっている。十分わかっている。しかし、安全である学校の中で悪夢に苛まれ続けたように、キルクトーヤはまだナハトの陰に怯え続けている。
 なぜなら、キルクトーヤの心の中にはナハトに怯えている小さな子どもがいるからだ。その子は膝を抱えて、泣き続けている。その子が叫ぶのだ。暗い、狭い、怖い、助けてくれ、と。
 その子が泣き止まなくては、キルクトーヤの悪夢は終わらないのだ。

 ジークは根気よくキルクトーヤの背中を撫で続けた。

 小さな洞窟は奥に細長く伸びている。入り口の方からは激しい雨が叩きつけられる音が聞こえた。雨さえ上がれば、隊列の仲間が彼らを探しに来てくれるはずだった。
 暗闇が二人を包んでいる。そのうちキルクトーヤは疲れきって眠ってしまう。ジークは腕の中のキルクトーヤが寝息をたてはじめたのを見て、安堵で息を吐いた。

 キルクトーヤの頭を撫でる。
「気が付いてやれなくてすまない」
 彼はぽつりと言った。ナハトを捕縛したあとも、新聞記者たちが好き勝手な記事を書き立てたときも、キルクトーヤは気丈にふるまっていた。
 その姿を見て、ジークはキルクトーヤが強いのだと思った。しかし、それは間違いだった。

 キルクトーヤの心は限界まで張りつめていたのだ。
 ジークはキルクトーヤの頬に触れた。涙のあとが痛々しい。まつ毛はまだ濡れている。ジークはその頬に唇を寄せた。

 それからしばらく、ジークはうつらうつらしながら夜明けを待っていた。
 腕の中でキルクトーヤは眠り、夜の闇はすっぽりと二人を包んでいる。
 ジークが異変に気が付いたのは雨の音がとまり、山の端にわずかに太陽の光が見えたときだった。
 二人が身を寄せている洞窟に、小さな足音が近づいてきた。それは人間にしては軽い足音だった。

 ジークは弾かれたように目を開いた。彼の本能が危険を告げた。彼はキルクトーヤの体をゆっくりと地に横たえると、腰に佩いた剣に手をかけた。

 彼は国境でこの手の生き物と何度も死闘を繰り広げていた。
 立ち上がり、洞窟の入り口に目を凝らす。
 そこには大きな犬のような生き物がいた。その生き物の顔には三つの目がある。そして口は耳まで裂け、巨大な牙がこちらに敵意を持って向けられている。

「……メンレムか!」
 ジークがその魔物の名前を叫ぶと同時に、その影がこちらに踊り出た。それが一頭、二頭。この洞窟はメンレムの巣穴だったのだ。
 ジークは柄で一撃目をいなして叫んだ。
「キルクトーヤ!」
「う……ん……?」
 キルクトーヤはゆっくりと目を開き、洞窟の中を見渡した。何が起きているのかすぐには理解できなかった。

 ジークは叫ぶ。
「キルクトーヤ、頼む、動いてくれ! さすがに君を抱えながらは戦えない!」
 その言葉で、ようやく彼の目にメンレムの姿が映る。メンレムは唸り声をあげ、再びこちらに襲い掛かる。
 ジークは剣を抜く。
「くっ……!」
 しかし、その剣は狭い洞窟の岩に当たってとまる。ジークは小さく舌打ちをすると柄でメンレムの胴を薙ぎ払った。
 メンレムは一歩よろけるが、目はまだ闘志を失っていない。後ろにはまだもう一頭が喉元に食らいつける機会を狙っている。

 キルクトーヤは叫ぶ。
「ジーク……!」
「私はいいから! 外に走れ!」
 そう言われて、立ち上がろうと足に力を入れる。しかし。
「あ……」

 ――動けない。

 固まったまま動かないキルクトーヤ。そこにめがけて、メンレムが襲い掛かる。その牙が目に焼き付く。牙が肉を引き裂こうと迫った瞬間、キルクトーヤの意識は暗転した。


    *


 キルクトーヤは目を覚ました。頭がやけにぼんやりとして、呼吸が乱れていた。
 ゆっくりと起き上がる。その時になってやっと、彼は自分が講堂の床に仰向けになっていることに気が付いた。
 側には雑巾が落ちている。それで、自分が講堂を掃除しているときに精霊の試練がはじまったことを思い出す。瞼の裏には、迫りくるメンレムの牙が焼き付けられていた。
 まだ激しく心臓が脈打っている。

 窓を見ると、夕方のやわらかい橙の光が差し込んできていた。
 音もなく、白猫の精霊がその橙の中を歩いて来る。彼はキルクトーヤが起きているのを見つけると、しっぽを大きく一度揺らした。

 ひどく喉が渇いていた。掠れた声で白猫に尋ねる。
「試練……は……」
 白猫は残念そうな声音で答えた。
「不合格だよ」
「不合格……」
 キルクトーヤはその言葉を繰り返した。最初はその言葉の意味を理解できなかった。しかし、水が浸透するように、じわじわとその意味を理解した。キルクトーヤは失敗したのだ。

 絶望の色に染まる魔術師見習いに、白猫は声をかけた。
「また次、頑張ればいい」
 白猫はキルクトーヤの傍までくると、すり、と頭を彼の手にすりつけた。
 あたたかく、やわらかい毛並み。
 それに触れて、キルクトーヤはやっと息を吐いた。

 キルクトーヤは尋ねた。
「……次はいつ?」
 白猫は前のめりな質問を軽くあしらう。
「さてね。精霊は気まぐれだ」
 キルクトーヤはなおも質問を重ねた。
「ジークを上手に助けられていたら、合格していた?」
「試練の内容についての質問は受け付けない」

 白猫は取り付くしまもない。
 彼は一度大きく伸びをした。前脚を伸ばし、背中を伸ばし、しっぽを伸ばす。そして言った。

「落ち込まなくて良い。試練なんて一生に一度のものなんだ。一度で突破したらつまらないじゃないか」
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