165 / 375
第8章
第165話
しおりを挟む
《それでは大会2日目を開始します!》
ツピエデラの町の釣り大会に参加しているケイたち一行。
今日はアナウンスの通り2日目になる。
「総合優勝を狙うわ!」
昨日思わぬ大逆転劇によって、1位の座についている美花。
今日の勝負で上位に立てば、総合優勝も夢ではない状況だ。
そのため、美花が気合を入れているのも分からなくはない。
しかも、この獣人大陸で人族の参加など滅多にないことなので、初の人族による優勝になるかもしれない。
魚の長さ勝負となっていた昨日、人族の美花が1位になったことで多少のざわめきがあったのはそのこともあるのかもしれない。
「昨日は結構釣れたし、今日も同様なら我々ももしかしたら逆転できるかも……」
「ですな!」
昨日の長さ勝負は1cmで1ポイント。
つまり、美花は昨日のポイントは106ポイントになる。
そして、今日の重さ勝負は、釣った魚の全部を計りに乗せた時の重さ。
要するに総重量だ。
1kgで1ポイントとなる。
小さかろうがどんな魚であろうが、数を釣った方が有利になる。
ケイとリカルドも、昨日と同程度の釣果ならば上位に入ることも不可能ではない。
なので、まだ2人もやる気は十分だ。
《よ~い! 始め!》
開始の合図と共に3人は糸をキャスティングした。
釣り場所は昨日と同じ場所。
美花に場所をずらすか尋ねたが、昨日の運を信じたいと移動はしないことにした。
「昨日より釣れないですな……」
「ですね……」
始まって1時間。
ケイたち3人は、ヴィシオンを1匹ずつというなんとも残念な状態だ。
昨日ほどの当たりがないことに、リカルドが少し残念そうに言葉を漏らす。
近くのケイも同様なため、ずっと水面を眺めているだけの時間が続いている。
「ん~……、あっちに魚群が行ってるのかもしれないですね」
「かもしれないですな……」
対岸を眺めると、他の大会参加者がムヘナを釣り上げているのが見える。
そのことから、自分たちが釣れないのは魚群が対岸に向かっているせいだと判断した。
同じ光景をみているため、リカルドも同様の感想を持つ。
「待つしかないかな……」
昨日もそうだが、魚群は湖にいくつかある。
その魚群はちょこちょこ移動しているらしく、参加者の誰もが釣れる時間と釣れない時間がやってくる。
その時間が来るのを、ケイはじっと待つしかないと諦めた。
「あっ! 来た!」
「私も!」
開始してから3時間が経過して少して、ケイと美花の竿に、ほぼ同時に引きがあった。
2人ともリールを巻き上げ、何が掛かったか楽しみに待つ。
「ヴィシオン!」
「ロッカードだ!」
釣り上げたのは、ケイがヴィシオン、美花がロッカードだった。
この湖でよく釣れるのはヴィシオン、ムヘナ、ロッカードの3種。
その中でもロッカードが大きく育つ傾向にあるので、これを多く釣ることがポイント獲得に有利に働く。
釣れたのがヴィシオンで、ちょっと残念なケイと、ポイントに有利なロッカードが釣れて喜ぶ美花で反応が分かれた。
「よし! 来た!」
「来た!」
今度はリカルドに当たりが来る。
そして、その少し後にまた美花にも当たりが来た。
「むっ? ヴィシオンか……」
「ムヘナだ!」
リカルドにかかったのはヴィシオン、美花にかかったのはムヘナだった。
しかも、美花のムヘナはかなりの大きさだ。
「しかし、流れが来たかもしれないな……」
「そうですね」
釣れたのがヴィシオンだったとはいえ、当たりが来るようになったのは好機だ。
どうやら、待っていた魚群がこちらに流れてきたのかもしれない。
ここからが追い上げだと、ケイとリカルドは意気揚々にキャスチングした。
「来た!」「ヒット!」
美花とリカルドの竿にまた当たりが来る。
「ロッカード!」「ヴィシオンだ」
釣れたのはまた美花の方が大きい魚。
「「来た!」」
今度はケイと美花に当たりが来る。
「ヴィシオン……」「ムヘナだ!」
またも釣れたのは美花の方が大きい魚。
「……何だか美花にだけ大きいのが掛かってる」
「これでは昨日と逆転してるな……」
ケイとリカルドは少々落ち込み始めた。
釣れていることは釣れているのだが、ヴィシオンばかりでは上位に食い込むことはできそうにない。
しかも、昨日1位の美花が数でも種類でも上に行っている。
どんどん離されて行っている状況では、気落ちするのも仕方がない。
《終~了!!》
5時間の制限時間が終了した。
これによって、今日の重さ部門の順位が大きめの掲示板に張られていく。
ケイとリカルドは、流れが来てからヴィシオンばかり。
それでも結構な数を釣ったが、昨日の順位からはそうそう変わらず、200人程の中で100位前後。
ケイが104位で、リカルドは92位。
2桁と3桁でだいぶ嬉しさが違い、リカルドはこの順位でもホクホク顔。
ケイはがっくり肩を落としていた。
《皆さんお疲れさまでした! これより総合順位の結果発表を行いたいと思います!》
大会も終わり、重量部門の表彰の後に、総合順位の発表が行われた。
そして、その表彰が終わり、大会の日程は終了したのだった。
「やったね! トロフィーもらっちゃった!」
ケイたちの下に戻ってきた美花は、嬉しそうに魚がてっぺんに付いた小さめのトロフィーを持って来た。
今日の美花の順位は13位。
最初の方に釣れなかった分を残り2時間で挽回したのだが、それでも上には上がいた。
魚を山のように釣った強者がおり、結局総重量部門の1位が今年の優勝者になった。
美花は残念ながら総合3位。
とはいえ、人族では初の快挙に、参加した獣人たちは拍手を送っていた。
その光景を見て、ケイは何とも嬉しい気持ちになった。
獣人と人族は、あまり関係が良くない。
しかし、ケイたちの住むアンヘル島ではみんな仲良く暮らしている。
ここでもそれと同じ光景が見れたから嬉しかったのかもしれない。
「記念になったな……」
「えぇ!」
色々な意味で、美花が取ったトロフィーに感想を言うケイ。
それとは違い、単純に上位になれて嬉しかった美花。
その日の夜はまたも魚料理に舌鼓をうちつつ、美味い酒が飲めた2人だった。
ツピエデラの町の釣り大会に参加しているケイたち一行。
今日はアナウンスの通り2日目になる。
「総合優勝を狙うわ!」
昨日思わぬ大逆転劇によって、1位の座についている美花。
今日の勝負で上位に立てば、総合優勝も夢ではない状況だ。
そのため、美花が気合を入れているのも分からなくはない。
しかも、この獣人大陸で人族の参加など滅多にないことなので、初の人族による優勝になるかもしれない。
魚の長さ勝負となっていた昨日、人族の美花が1位になったことで多少のざわめきがあったのはそのこともあるのかもしれない。
「昨日は結構釣れたし、今日も同様なら我々ももしかしたら逆転できるかも……」
「ですな!」
昨日の長さ勝負は1cmで1ポイント。
つまり、美花は昨日のポイントは106ポイントになる。
そして、今日の重さ勝負は、釣った魚の全部を計りに乗せた時の重さ。
要するに総重量だ。
1kgで1ポイントとなる。
小さかろうがどんな魚であろうが、数を釣った方が有利になる。
ケイとリカルドも、昨日と同程度の釣果ならば上位に入ることも不可能ではない。
なので、まだ2人もやる気は十分だ。
《よ~い! 始め!》
開始の合図と共に3人は糸をキャスティングした。
釣り場所は昨日と同じ場所。
美花に場所をずらすか尋ねたが、昨日の運を信じたいと移動はしないことにした。
「昨日より釣れないですな……」
「ですね……」
始まって1時間。
ケイたち3人は、ヴィシオンを1匹ずつというなんとも残念な状態だ。
昨日ほどの当たりがないことに、リカルドが少し残念そうに言葉を漏らす。
近くのケイも同様なため、ずっと水面を眺めているだけの時間が続いている。
「ん~……、あっちに魚群が行ってるのかもしれないですね」
「かもしれないですな……」
対岸を眺めると、他の大会参加者がムヘナを釣り上げているのが見える。
そのことから、自分たちが釣れないのは魚群が対岸に向かっているせいだと判断した。
同じ光景をみているため、リカルドも同様の感想を持つ。
「待つしかないかな……」
昨日もそうだが、魚群は湖にいくつかある。
その魚群はちょこちょこ移動しているらしく、参加者の誰もが釣れる時間と釣れない時間がやってくる。
その時間が来るのを、ケイはじっと待つしかないと諦めた。
「あっ! 来た!」
「私も!」
開始してから3時間が経過して少して、ケイと美花の竿に、ほぼ同時に引きがあった。
2人ともリールを巻き上げ、何が掛かったか楽しみに待つ。
「ヴィシオン!」
「ロッカードだ!」
釣り上げたのは、ケイがヴィシオン、美花がロッカードだった。
この湖でよく釣れるのはヴィシオン、ムヘナ、ロッカードの3種。
その中でもロッカードが大きく育つ傾向にあるので、これを多く釣ることがポイント獲得に有利に働く。
釣れたのがヴィシオンで、ちょっと残念なケイと、ポイントに有利なロッカードが釣れて喜ぶ美花で反応が分かれた。
「よし! 来た!」
「来た!」
今度はリカルドに当たりが来る。
そして、その少し後にまた美花にも当たりが来た。
「むっ? ヴィシオンか……」
「ムヘナだ!」
リカルドにかかったのはヴィシオン、美花にかかったのはムヘナだった。
しかも、美花のムヘナはかなりの大きさだ。
「しかし、流れが来たかもしれないな……」
「そうですね」
釣れたのがヴィシオンだったとはいえ、当たりが来るようになったのは好機だ。
どうやら、待っていた魚群がこちらに流れてきたのかもしれない。
ここからが追い上げだと、ケイとリカルドは意気揚々にキャスチングした。
「来た!」「ヒット!」
美花とリカルドの竿にまた当たりが来る。
「ロッカード!」「ヴィシオンだ」
釣れたのはまた美花の方が大きい魚。
「「来た!」」
今度はケイと美花に当たりが来る。
「ヴィシオン……」「ムヘナだ!」
またも釣れたのは美花の方が大きい魚。
「……何だか美花にだけ大きいのが掛かってる」
「これでは昨日と逆転してるな……」
ケイとリカルドは少々落ち込み始めた。
釣れていることは釣れているのだが、ヴィシオンばかりでは上位に食い込むことはできそうにない。
しかも、昨日1位の美花が数でも種類でも上に行っている。
どんどん離されて行っている状況では、気落ちするのも仕方がない。
《終~了!!》
5時間の制限時間が終了した。
これによって、今日の重さ部門の順位が大きめの掲示板に張られていく。
ケイとリカルドは、流れが来てからヴィシオンばかり。
それでも結構な数を釣ったが、昨日の順位からはそうそう変わらず、200人程の中で100位前後。
ケイが104位で、リカルドは92位。
2桁と3桁でだいぶ嬉しさが違い、リカルドはこの順位でもホクホク顔。
ケイはがっくり肩を落としていた。
《皆さんお疲れさまでした! これより総合順位の結果発表を行いたいと思います!》
大会も終わり、重量部門の表彰の後に、総合順位の発表が行われた。
そして、その表彰が終わり、大会の日程は終了したのだった。
「やったね! トロフィーもらっちゃった!」
ケイたちの下に戻ってきた美花は、嬉しそうに魚がてっぺんに付いた小さめのトロフィーを持って来た。
今日の美花の順位は13位。
最初の方に釣れなかった分を残り2時間で挽回したのだが、それでも上には上がいた。
魚を山のように釣った強者がおり、結局総重量部門の1位が今年の優勝者になった。
美花は残念ながら総合3位。
とはいえ、人族では初の快挙に、参加した獣人たちは拍手を送っていた。
その光景を見て、ケイは何とも嬉しい気持ちになった。
獣人と人族は、あまり関係が良くない。
しかし、ケイたちの住むアンヘル島ではみんな仲良く暮らしている。
ここでもそれと同じ光景が見れたから嬉しかったのかもしれない。
「記念になったな……」
「えぇ!」
色々な意味で、美花が取ったトロフィーに感想を言うケイ。
それとは違い、単純に上位になれて嬉しかった美花。
その日の夜はまたも魚料理に舌鼓をうちつつ、美味い酒が飲めた2人だった。
0
あなたにおすすめの小説
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
【第2章完結】王位を捨てた元王子、冒険者として新たな人生を歩む
凪木桜
ファンタジー
かつて王国の次期国王候補と期待されながらも、自ら王位を捨てた元王子レオン。彼は自由を求め、名もなき冒険者として歩み始める。しかし、貴族社会で培った知識と騎士団で鍛えた剣技は、新たな世界で否応なく彼を際立たせる。ギルドでの成長、仲間との出会い、そして迫り来る王国の影——。過去と向き合いながらも、自らの道を切り開くレオンの冒険譚が今、幕を開ける!
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる