204 / 375
第9章
第204話
しおりを挟む
【あいつらしつこい!】
いきなり2人組の男たちが入って来たため、宿屋の窓から逃げ出したキュウとクウ。
窓から出た次の瞬間、後方から爆発音が響き渡る。
何を考えているのか分からないが、どうやらまともな頭をした相手ではないようだ。
そう思った通り、男たちは村人たちにまで攻撃を始めていた。
被害にあった村人には申し訳ないが、いまのうちに逃げてしまおうと思って逃げて行くが、男たちもすぐにキュウたちを追いかけてきた。
主人のいない所で従魔が人へ攻撃すると、理由の関係なく処罰を受けることになる。
村の外へ行けばその縛りもなくなるので、村の出口へ向けて走るクウ。
そのクウの頭の上に乗った状態で追いかけてくる男たちをみるキュウは、どんどん近づいてくる男たちにイラ立ちを覚えていた。
「待ちやがれ!!」
クウの足はなかなか速い。
しかし、追いかけてくる男たちはそれ以上の速度で追って来る。
どうやら魔闘術を発動しているようだ。
主人であるケイの指導によって、キュウとクウも魔闘術は使える。
急いで村から出たいため、クウも魔闘術を使って走っているが、相手の方の実力も高いらしく逃げ切れるか微妙なところだ。
「村の外には出さん! ハッ!!」
キュウたちの狙いに気付いたのか、ロン毛の男の方がクウたちに向かって魔法を放ってきた。
【クウ! ひだりにとべ!】
「ワンッ!」
逃げることに集中しているクウに、キュウが魔法を避ける方向を指示する。
その指示の通り、クウは左へと跳ぶ。
「チッ!! ちょこまかと……」
足止めに放つ魔法をことごとく躱され、ロン毛の男はイラ立ちを募らせる。
「ちょ、お前!」
「ケセランパサランだけでも助かればいいんだろ!?」
仲間の男が注意しようとするのを無視して、ロン毛の男はいくつもの魔力球を自分の周囲に作り出し、それをクウ目掛けて飛ばしていく。
作った魔力球の大きさからいって、ただの足止めと言うには大きく、直撃でもすれば怪我だけでは済まないかもしれない。
クウの生死なんてどうでもよく、目的のキュウさえ捕まえられれば構わないといったところだろう。
【っ!?】
強力な魔力球の連発に、キュウも驚く。
【クウ! とまれ!】
「ワウッ!?」
威力と数を見た時に、クウでは全部を避けることは不可能だと判断。
キュウはクウのことを考え、止まるように指示をする。
その急な指示に、クウも慌ててブレーキをかける。
“ズドドド……!!”
クウが止まると、前方にいくつもの魔力球が降り注ぎ、強力な衝撃と共に道に穴を作り出す。
もしも止まっていなければ、クウに直撃していただろう。
キュウの判断は、クウのためにはある意味正解だった。
「ったく、手間取らせやがって……」
「さっさとこいつ持って帰ろうぜ」
上手いこと足止めができたことで。男たちはゆっくりとキュウたちに近付く。
目的のキュウがもう手に入ると思っているようだ。
【クウ! しゅじんのところにはしれ!】
「わうっ!?」
このままでは良くないと思ったキュウは、クウの頭の上から降りる。
そして、クウの足では逃げられることはできないと判断したキュウは、クウだけ逃がすことにした。
生まれた時、あっさりとケイに捕まったことからも分かるように、ケセランパサランのキュウは移動速度が遅い。
普通に走るとなると、クウの方が早いので乗っていたが、一緒にいるとクウに被害が及ぶ可能性が高い。
そう思ったキュウは、クウをケイの所に向かわせることにした。
しかし、キュウを置いて行くなんてできないため、クウはその指示を聞くことにためらいを見せる。
【いいから、いけ!】
「ワ、ワンッ!!」
単純な戦闘力からいって、キュウとクウではキュウの方が上。
それもあって、ケイがいない今、クウはキュウの指示に従うしかない。
強めの口調の念話を受け、クウは地を蹴り走り出す。
「あっ!?」
「別にいいだろ? あいつは関係ないんだし……」
「……そうだな」
キュウを置いて走り出したクウに、ロン毛の男は魔法を放とうとする。
しかし、それを短髪の男が止めに入る。
自分たちの目的は、ケセランパサランの捕獲だけ。
日向に近い国なら時折見るような、犬の魔物なんて相手にする必要なんてない。
仲間の尤もな意見に、長髪の男も納得する。
「じゃあ、こいつをこれに入れるか……」
そう言って短髪の男が取り出したのは、小さい檻。
キュウが丁度入る程度の大きさだ。
その中に入れようと、キュウを捕まえに行く。
“ピョン!”
「っ!!」
しかし、キュウは男が伸ばしたその手から逃れる。
「……逃げんな!」
逃げられたことにイラッとしつつも、男はもう一度キュウに手を伸ばす。
“ピョン!”
「っ!!」
しかし、またもキュウに逃げられる。
「……てめえ!」
完全に腹を立てた男は、大人しくさせようと握った拳をキュウへと放つ。
“フッ!!”
「なっ!?」「っ!?」
捕まる訳にも、殴られる訳にもいかないキュウは、男の拳を躱す。
その動きの俊敏さに、2人の男たちは目を見開く。
さっきの避け方とは違い、キュウのその速度がかなり早かったからだ。
「思った以上に速いな」
キュウの予想外の移動速度に、男たちは余裕だった表情から真剣な目に変わる。
「このっ!!」
“スッ!!”
「やろっ!!」
“スッ!!”
魔闘術を使い、殴るに近い程のハンドスピードでキュウへと手を伸ばす男たち。
しかし、キュウはそれを躱しまくる。
さっきも述べたように、キュウはクウより移動速度は遅い。
しかし、それは普通に地面を蹴って移動する場合の話だ。
瞬間的に短距離を移動するだけなら、キュウには秘策がある。
手足のない球体のようなキュウは、肉体での戦闘は全くできない。
そのため、ケイは魔法を教えた。
初めはたいした魔法が使えなかったが、次第に色々な魔法を使えるようになり、今ではかなりのものになっている。
魔法の練習をし続けることで魔力量もかなり増え、今では魔法特化でも強力な魔物へとなっている。
その得意になった魔法を使うことによって、移動速度を上げる方法を考え付いたのだった。
強力な風魔法を瞬間的に放出することによって、自分を加速して移動するのだ。
ただ、かなり精密な魔力コントロールが必要なので、魔力の消費量がかなり多い。
「いい加減にしろよ!!」
「ちょっと痛めつけるしかないな……」
スイスイ避けられることで完全に頭に来た男たちは、キュウを前後で挟んで拳に力を込めた。
元々、多少痛めつけてでも捕まえるつもりだったので、無傷の捕獲は諦めて、殺さない程度に痛めつけることにした。
【……しゅじんがくるまでがんばる!】
攻撃ができないので、今は逃げ続けるしか方法は無い。
クウがケイを呼びに行ったのだから、それほど時間はかからないはずだ。
それまでの間、キュウは逃げ続けることをことを決意したのだった。
いきなり2人組の男たちが入って来たため、宿屋の窓から逃げ出したキュウとクウ。
窓から出た次の瞬間、後方から爆発音が響き渡る。
何を考えているのか分からないが、どうやらまともな頭をした相手ではないようだ。
そう思った通り、男たちは村人たちにまで攻撃を始めていた。
被害にあった村人には申し訳ないが、いまのうちに逃げてしまおうと思って逃げて行くが、男たちもすぐにキュウたちを追いかけてきた。
主人のいない所で従魔が人へ攻撃すると、理由の関係なく処罰を受けることになる。
村の外へ行けばその縛りもなくなるので、村の出口へ向けて走るクウ。
そのクウの頭の上に乗った状態で追いかけてくる男たちをみるキュウは、どんどん近づいてくる男たちにイラ立ちを覚えていた。
「待ちやがれ!!」
クウの足はなかなか速い。
しかし、追いかけてくる男たちはそれ以上の速度で追って来る。
どうやら魔闘術を発動しているようだ。
主人であるケイの指導によって、キュウとクウも魔闘術は使える。
急いで村から出たいため、クウも魔闘術を使って走っているが、相手の方の実力も高いらしく逃げ切れるか微妙なところだ。
「村の外には出さん! ハッ!!」
キュウたちの狙いに気付いたのか、ロン毛の男の方がクウたちに向かって魔法を放ってきた。
【クウ! ひだりにとべ!】
「ワンッ!」
逃げることに集中しているクウに、キュウが魔法を避ける方向を指示する。
その指示の通り、クウは左へと跳ぶ。
「チッ!! ちょこまかと……」
足止めに放つ魔法をことごとく躱され、ロン毛の男はイラ立ちを募らせる。
「ちょ、お前!」
「ケセランパサランだけでも助かればいいんだろ!?」
仲間の男が注意しようとするのを無視して、ロン毛の男はいくつもの魔力球を自分の周囲に作り出し、それをクウ目掛けて飛ばしていく。
作った魔力球の大きさからいって、ただの足止めと言うには大きく、直撃でもすれば怪我だけでは済まないかもしれない。
クウの生死なんてどうでもよく、目的のキュウさえ捕まえられれば構わないといったところだろう。
【っ!?】
強力な魔力球の連発に、キュウも驚く。
【クウ! とまれ!】
「ワウッ!?」
威力と数を見た時に、クウでは全部を避けることは不可能だと判断。
キュウはクウのことを考え、止まるように指示をする。
その急な指示に、クウも慌ててブレーキをかける。
“ズドドド……!!”
クウが止まると、前方にいくつもの魔力球が降り注ぎ、強力な衝撃と共に道に穴を作り出す。
もしも止まっていなければ、クウに直撃していただろう。
キュウの判断は、クウのためにはある意味正解だった。
「ったく、手間取らせやがって……」
「さっさとこいつ持って帰ろうぜ」
上手いこと足止めができたことで。男たちはゆっくりとキュウたちに近付く。
目的のキュウがもう手に入ると思っているようだ。
【クウ! しゅじんのところにはしれ!】
「わうっ!?」
このままでは良くないと思ったキュウは、クウの頭の上から降りる。
そして、クウの足では逃げられることはできないと判断したキュウは、クウだけ逃がすことにした。
生まれた時、あっさりとケイに捕まったことからも分かるように、ケセランパサランのキュウは移動速度が遅い。
普通に走るとなると、クウの方が早いので乗っていたが、一緒にいるとクウに被害が及ぶ可能性が高い。
そう思ったキュウは、クウをケイの所に向かわせることにした。
しかし、キュウを置いて行くなんてできないため、クウはその指示を聞くことにためらいを見せる。
【いいから、いけ!】
「ワ、ワンッ!!」
単純な戦闘力からいって、キュウとクウではキュウの方が上。
それもあって、ケイがいない今、クウはキュウの指示に従うしかない。
強めの口調の念話を受け、クウは地を蹴り走り出す。
「あっ!?」
「別にいいだろ? あいつは関係ないんだし……」
「……そうだな」
キュウを置いて走り出したクウに、ロン毛の男は魔法を放とうとする。
しかし、それを短髪の男が止めに入る。
自分たちの目的は、ケセランパサランの捕獲だけ。
日向に近い国なら時折見るような、犬の魔物なんて相手にする必要なんてない。
仲間の尤もな意見に、長髪の男も納得する。
「じゃあ、こいつをこれに入れるか……」
そう言って短髪の男が取り出したのは、小さい檻。
キュウが丁度入る程度の大きさだ。
その中に入れようと、キュウを捕まえに行く。
“ピョン!”
「っ!!」
しかし、キュウは男が伸ばしたその手から逃れる。
「……逃げんな!」
逃げられたことにイラッとしつつも、男はもう一度キュウに手を伸ばす。
“ピョン!”
「っ!!」
しかし、またもキュウに逃げられる。
「……てめえ!」
完全に腹を立てた男は、大人しくさせようと握った拳をキュウへと放つ。
“フッ!!”
「なっ!?」「っ!?」
捕まる訳にも、殴られる訳にもいかないキュウは、男の拳を躱す。
その動きの俊敏さに、2人の男たちは目を見開く。
さっきの避け方とは違い、キュウのその速度がかなり早かったからだ。
「思った以上に速いな」
キュウの予想外の移動速度に、男たちは余裕だった表情から真剣な目に変わる。
「このっ!!」
“スッ!!”
「やろっ!!」
“スッ!!”
魔闘術を使い、殴るに近い程のハンドスピードでキュウへと手を伸ばす男たち。
しかし、キュウはそれを躱しまくる。
さっきも述べたように、キュウはクウより移動速度は遅い。
しかし、それは普通に地面を蹴って移動する場合の話だ。
瞬間的に短距離を移動するだけなら、キュウには秘策がある。
手足のない球体のようなキュウは、肉体での戦闘は全くできない。
そのため、ケイは魔法を教えた。
初めはたいした魔法が使えなかったが、次第に色々な魔法を使えるようになり、今ではかなりのものになっている。
魔法の練習をし続けることで魔力量もかなり増え、今では魔法特化でも強力な魔物へとなっている。
その得意になった魔法を使うことによって、移動速度を上げる方法を考え付いたのだった。
強力な風魔法を瞬間的に放出することによって、自分を加速して移動するのだ。
ただ、かなり精密な魔力コントロールが必要なので、魔力の消費量がかなり多い。
「いい加減にしろよ!!」
「ちょっと痛めつけるしかないな……」
スイスイ避けられることで完全に頭に来た男たちは、キュウを前後で挟んで拳に力を込めた。
元々、多少痛めつけてでも捕まえるつもりだったので、無傷の捕獲は諦めて、殺さない程度に痛めつけることにした。
【……しゅじんがくるまでがんばる!】
攻撃ができないので、今は逃げ続けるしか方法は無い。
クウがケイを呼びに行ったのだから、それほど時間はかからないはずだ。
それまでの間、キュウは逃げ続けることをことを決意したのだった。
0
あなたにおすすめの小説
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。
いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。
そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。
【第二章】
原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。
原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる