素直になるのはあまりに難しい

蒼井和希/あおい和希

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翌朝、家を出てアパートを出たら成海が待ってた。
うわぁ!!!

「お、おはよぅ!!」

「はよ」

隣で歩くんだけど、気がつけば俺の後ろを歩いている。俺が歩幅を遅くして隣に歩けばまたいつの間にか後ろを歩いていた。
「何で後ろ?」といたら恨みを買いそうだって。俺がモテる人気ものだから。
でも、それがさみしかった。
隣に来きてほしい。
わがままかな。図々しいかな。
思っていたら隣に成海が歩いてくれた。
嫌そうだな。
俺からみんなにちゃんと言わないと。
成海の首が、腕が、唇が、愛おしい。
触れたい。
怒られるかな。
手を伸ばしてみる。それを不思議そうに眺める成海。首に触れてさする。
その手を掴まれて手の甲に成海が軽くキスした。

「されたかったろ」

見透かされてた。恥ずかしくて俯く。
ポンポンされて、足を早める成海。

「ここまでな…先に行く…女に絡まれるのはごめんだ」          

それだけで十分だった。
舞い上がる自分は正直だと思う。
俺は本当に成海にベタ惚れらしい。


※      ※      ※


放課後、帰ろうとした矢先ケータイが鳴る。『いつものとこ』とだけ無感情に書いてある。
トイレに入って成海を目にしたら嬉しいくなって、「成海っ」と走り寄って抱きつく。

「っ…本田。お前…最近、よく抱きつくな…そんな俺に会いたかったのか?なんてな…」

「うん…」

「え…っ…あー、もうっ…本田!」

グイッと引かれてキスされる。
舌が入ってきて積極的に絡める。
キスに夢中な俺の下半身を擦る成海。
ビクビクしてしまう。
もう、下は先から先走りが出てしまっていた。

「…成海、成海っ…触って…えっちしたい…」

「ちっ…煽んな」

蓋を閉めたトイレに手をつき、尻を鳴海に向ける。
露わになったそこに舌を這わす。

「ふぇ?…やぁ、それやっ、まって、きたないっ…んぁ」

「大人しくしろ…汚くねぇよ」 

指を尻の穴に触れ、開いて入れてみるが粘りが足りないのか俺の尻が頑固なのか解れない。

「ちっ…しゃーねな」

自分の性器を出して目の前で自慰する成海にゾクゾクする。
何もしてないのに先からトプトプと先走りが流れる。

「っ…変態」 

「ん、だって…成海がエロいんだもん…」

「はっ…言ってろ」

先を尻の穴に向けると射精する。
かけられたことでより興奮する。  
出した精液で穴に塗り込む。
最初から2本入れられ、慣れると3本になる。その指を抜き差しされる度に声が出る。
俺、男経験なかったから知らなかったけど、こんなにも感度よくて淫乱だったんだな…。

「んッ…んぁ…きもちっ…」

「指がいいのか?…じゃ、俺のは要らないな」

「えっ、まって…ちがっ、ほしっ、欲しいっ!」

「分かってるよ…好きだもんな、俺の」

「すき、すきぃ…!」

あぁ、こんなにもあっさり好きって言えてる。告白は出来ないのにな。

「自分で尻、広げてろ…入れる」

恥ずかしくて震える手で広げるが耳元で「もっとだ」って言われて「ふわぁ!」って声が出て、広げる手が離れてしまう。

「本田」

「やるっ…けど…成海が」

「俺がなに」

「声がっ」

「…知ってた、わざとだ。…ほらやれ」

今度は見えるほど広げる。
恥ずかしい…!
グッと押し込まれる。
腹を撫でられて気が抜ける。
全部入ると動き出す。
最初から早くてヤバい。

「あっ、あっ、んァ…はやっ…」

「ほんだ…っ」

「あァッ…まっ、まって…」 

「またねぇよ…」

「ちがっ、なるみっ、いや、後ろ、いやっ」

「あ?…なんだよ」 

動きながらやっと聞いてくれる。

「後ろはやっ!前、まえがいい…んぁ…成海の、顔、見たい…見えないのは嫌っ…こわいよぉ…ひっく…」

「はぁ!?ちょっ、泣くなよ…分かったから、ほら…」 

足を上げたり、腰を掴まれてたりで前にしてくれた。
成海の顔がよく見える。

「ったく…調子いいな…泣いてねぇじゃん…」

「ん、成海…キスして…」  

「ん、してやる。でもあとな」

乳首を加えられる。
舐めたり吸ったりされ赤くなってる。
ガリッと乳首を噛まれて精液を吐き出す。

「ここも感度いいな…乳首だけでイケるだろ」

嘘だ、そんなの信じない。
トイレに水音と、肌のぶつかり合う音と、荒い息と、俺の声…。
誰も来ないのが助かる。

「んぁ…もっ、出るっ」

「俺も…」

一層激しくされ一番奥まで突かれて吐き出す。俺の精液は自分と成海の制服を汚してしまった。  

「はぁっ…ごめっ…」

「大丈夫」

ペーパーで精液を拭う。
意地悪な目をされる。

「中の、家まで持って帰るか?」 

「えっ、嫌だ…」

「つまんね」

後ろを向かされ中のも掻き出される。
便器が目に入り、途端ブルりと震える。

「な、成海…おしっこが…」

「は?」

「だから、出てって…」

鍵を開けて出ようとしてやめる。

「俺が見てやるから出せよ」

「えぇ!?うそ」

「人に見られて出すと気持ちいいよ、たぶん」

気持ちいい…か。
ちょっと揺らぐ。

「わ、分かった…」

便器に向けてしばらく待つが全然出てこない。
何で?出したいのに…出ない。

「出したいっ…成海っ…出ない…」

「手伝ってやるから泣くな…ちゃんと出るから」

後ろから抱きしめられ、性器をさすられて気が抜ける。
プシュッと出てくる尿に安心して成海にもたれ掛かる。     

「あっ、おい、もたれんな…ちゃんと見ろ」

「ん…成海が見てて…おしっこはみ出ないようにして…」

「ったく…お前は…これっきりだからな」

「うん」

成海が優しい。
酷いこと最近はされない。
八つ当たりとかイラついたら何かされるだろうけど、最近は機嫌がいいみたい。

「ちゃんと穿け、汚ぇ」 

「あ、それ、最初にも言われた!」

「そうだっけ。…本田、気済んだか?」

「ん」

「良かった…帰ろう」

帰り道、俺の話を聞いて返してくれるのが嬉しくて泣きたくなった。



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