君は番じゃ無かったと言われた王宮からの帰り道、本物の番に拾われました

ゆきりん(安室 雪)

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7 〜ジギー視点〜

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 先日パーティで知り合った女、シルビアに誘われて、王宮そばのフラワー公園にやってきた。この女、顔も身体も俺好みだ。金髪で緑の瞳、華奢だが出る所は出ている。

ライム、アイツは見た目どストライクだったから、婚約してやろうと思い親を説得して婚約を申し込んやったのに。断って来やがったた。ムカついたから番だと言って無理矢理婚約した。アイツの周りの男や友達は全部排除し、俺が独占した。アイツは1度キスしただけで、逃げやがった。それ以来キスどころか俺が触るのさえイヤがるようになった。

 「そ~いえば、番だって言ってたのに、番じゃなかったって婚約破棄された子がいるの、知ってる?」

 シルビアが楽しそうに話しかけてくる。

 「ああ、ソレ俺。見た目可愛いくて、頭足りなそうだったから、上手く騙しヤろうと思ったのに、ヤらせないヤツだったから捨てた。」

 「ギャハハ!!悪いヤツ~っ!」

 「シルビアはそんな悪いヤツが好きなんだろ?」

 「ん~、ジギーのそんな悪どい所、好きっ」

 シルビアはあっけらかんと明るく、話していて楽しい。俺を否定しないし、俺にベタ惚れだ。まだ手は出してないが、近々だな。

 鼻歌を歌いたくなるが、我慢し、前方を見ると、ライムが男連れで歩いている。

 ムカついて、偽番の話を相手の男に聞かせてやったのに、男は気にせず、こっちが嘘をつていると仄めかす。

 挙句にっ!!

 ライムっ!!アイツっ!!

 俺がキスした時はイヤがった癖にっ!

 あの男とは嬉しそうにキスしやがって!!

 しかも、薔薇の花を投げつけて来やがった!

 おまけに、連れてた男っ!ソコソコモテそうな顔じゃないかっ!ま、俺には敵わないがな?

 「あの男、知ってるか?」

 「え~?知らない~。今度声かけてみようかなぁ~、なんて嘘よ~。ジギーの方がいい男だもんね~っ」

 そうだろう、そうだろうっ!

 今度はあの男共々、ライムに後悔させてやろう。俺を怒らせたんだからな。



 
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