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イケメン店員さんは無言で美緒の手を取ると、次々に指輪ん試着させていき、はめる度に美緒ではなく葉月さんの顔を見る。
「緋堂、俺じゃなくて美緒に聞け」
「最終の決定権は葉月にあるんじゃないのか?」
緋堂と言われた男性は親し気に葉月さんに向かって言葉を返す。
「いや、美緒に気に入ったモノを選ばせる。どうだ美緒、どれがいい?」
「え、どれがいいって言われても・・・」
どれもコレもダイヤがキラキラを通り越してギラギラ自己主張している。
「婚約指輪と結婚指輪だ好きに選べ」
ゆったりソファーに座ってくつろぎながら葉月は美緒に言う。
「はっ?婚約!?って!?」
「すぐに子どもも出来るんだ。形は整えないとな」
「あなたとは結婚したくないし、子供も望んでませんっ!」
「ぷっ。はははっ、葉月にそんな事言う女がいるんだな!みんなハエみたいにお前に寄って来るのにな~っ。いいね、美緒ちゃん。俺と付き合いなよ」
「は?お断りします」
「美緒はやらんっ!」
美緒と葉月の声が重なる。
「帰るぞ」
葉月が立ち上がり、美緒の腕を引っ張る。
「美緒ちゃん」またね」
そんな2人を緋堂さんは、笑顔で見送るのだ。
駐車に向かい歩いている途中で、美緒は葉月の手を振り払う。
「痛いから離して下さいっ!」
手が離れた所を見ると、かなり赤くなっている。2人が向かい合った所で、一台の車が2人の横に停まる。出てきた男に向かい葉月が声を荒げる。
「何の用だ、卯月」
卯月!?
「お兄様、実の弟に対してそれは無いんじゃないの~?ふ~ん?その女と結婚するの?どこにでもいそうな普通の女じゃん」
「用事がないならどけ、邪魔だ」
「用事はその女を見る事だ、じゃあ顔見たから帰るわ、お兄~様」
かなり不愉快な卯月は車に乗り込むとすぐに去って行った。
「葉月さん・・・、卯月さんって・・・」
美緒は、震えそうになる声を頑張って絞り出そうとするが、出てこない。そんな美緒を葉月はギュッと抱きしめる。
「大丈夫だ、美緒。大丈夫だ」
葉月は抱きしめながら、片手で背中をポンポンと優しく叩く。
「帰るぞ」
美緒を車に乗せ、ゆっくり走り出す。車の中は無言だ。美緒はさっきの卯月が怖くて仕方なかった。あの目だ。あの卯月の目ーーー。
「ううっ、んっ!葉月さん、もう、止めて」
家に着くなり、葉月は美緒の服を剥ぎ取り、廊下に脱ぎ散らしながらベッドルームに向かった。そして、時間も身体の感覚も無くなるほど、美緒を抱いている。
「くっ・・・」
眉間にシワを刻み、喉元で声を殺し、美緒の中に夥しい量の精を放つ。何度目かなのに、葉月の精の量は減る事がない。それを美緒の中で撹拌し、やっと自身を抜く。ゴポリと美緒の中から白濁したモノが一緒に出る。
もう、指一本動かす事も出来ず、美緒は眠りにつく。その美緒を葉月はギュッと抱きしめる。
「美緒・・・、今度こそ、俺と・・・」
「緋堂、俺じゃなくて美緒に聞け」
「最終の決定権は葉月にあるんじゃないのか?」
緋堂と言われた男性は親し気に葉月さんに向かって言葉を返す。
「いや、美緒に気に入ったモノを選ばせる。どうだ美緒、どれがいい?」
「え、どれがいいって言われても・・・」
どれもコレもダイヤがキラキラを通り越してギラギラ自己主張している。
「婚約指輪と結婚指輪だ好きに選べ」
ゆったりソファーに座ってくつろぎながら葉月は美緒に言う。
「はっ?婚約!?って!?」
「すぐに子どもも出来るんだ。形は整えないとな」
「あなたとは結婚したくないし、子供も望んでませんっ!」
「ぷっ。はははっ、葉月にそんな事言う女がいるんだな!みんなハエみたいにお前に寄って来るのにな~っ。いいね、美緒ちゃん。俺と付き合いなよ」
「は?お断りします」
「美緒はやらんっ!」
美緒と葉月の声が重なる。
「帰るぞ」
葉月が立ち上がり、美緒の腕を引っ張る。
「美緒ちゃん」またね」
そんな2人を緋堂さんは、笑顔で見送るのだ。
駐車に向かい歩いている途中で、美緒は葉月の手を振り払う。
「痛いから離して下さいっ!」
手が離れた所を見ると、かなり赤くなっている。2人が向かい合った所で、一台の車が2人の横に停まる。出てきた男に向かい葉月が声を荒げる。
「何の用だ、卯月」
卯月!?
「お兄様、実の弟に対してそれは無いんじゃないの~?ふ~ん?その女と結婚するの?どこにでもいそうな普通の女じゃん」
「用事がないならどけ、邪魔だ」
「用事はその女を見る事だ、じゃあ顔見たから帰るわ、お兄~様」
かなり不愉快な卯月は車に乗り込むとすぐに去って行った。
「葉月さん・・・、卯月さんって・・・」
美緒は、震えそうになる声を頑張って絞り出そうとするが、出てこない。そんな美緒を葉月はギュッと抱きしめる。
「大丈夫だ、美緒。大丈夫だ」
葉月は抱きしめながら、片手で背中をポンポンと優しく叩く。
「帰るぞ」
美緒を車に乗せ、ゆっくり走り出す。車の中は無言だ。美緒はさっきの卯月が怖くて仕方なかった。あの目だ。あの卯月の目ーーー。
「ううっ、んっ!葉月さん、もう、止めて」
家に着くなり、葉月は美緒の服を剥ぎ取り、廊下に脱ぎ散らしながらベッドルームに向かった。そして、時間も身体の感覚も無くなるほど、美緒を抱いている。
「くっ・・・」
眉間にシワを刻み、喉元で声を殺し、美緒の中に夥しい量の精を放つ。何度目かなのに、葉月の精の量は減る事がない。それを美緒の中で撹拌し、やっと自身を抜く。ゴポリと美緒の中から白濁したモノが一緒に出る。
もう、指一本動かす事も出来ず、美緒は眠りにつく。その美緒を葉月はギュッと抱きしめる。
「美緒・・・、今度こそ、俺と・・・」
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