大人のマナー講習会に参加したら婚約しちゃいました

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 翌朝、早めの朝食をとり、用意された馬車に乗り込むと、父と母に見送られ屋敷を出発した。両親ともいつもと変わらず仲睦まじい様子だ。

 あんな2人が出会った講習会ってどんなモノだろう？

 少し期待しながら馬車はゆっくりとある洋館の門をくぐった。




 洋館の入り口には受付があり、家名を告げると部屋の鍵が渡され、部屋内にあるファイルに注意事項があるのでそれを読んでしばらく待機しているようにとの事だった。

 洋館内で待機していた侍女に荷物を運んでもらい、ソフィアは与えられた部屋に入る。室内は明るく清潔で、一般的な客室よりも少し豪華な造りだ。

 侍女が荷解きをし、クローゼットに必要なモノを納めていき、それが終わると室内のティーセットの説明をして下がっていった。

 ふむ。

 お茶は自分で入れろって事ね？まあ、自分で出来ない令嬢もいるけど、私は紅茶好きだから自分でブレンドもするし、美味しい淹れ方も侍女から聞いているから大丈夫だけど。

 大丈夫じゃない令嬢もいるわよ？

 そう思いながら、ティーセットに向かう。色々な茶葉とお茶菓子が準備されていた。朝早かったし、お昼までにはまだ時間がありそうなので、ティーセットを準備し、寛ぎながら先程言われたファイルを読みはじめる。

 内容はーーー。

 まず、基本的には自室と隣室以外は外出不可。隣室で講習会のパートナーと会う以外は他人と会う事はない。食事は自室、もしくは隣室でとる。

 講習会は隣室でモニターを見ながら行う。指示がある場合はパートナーと協力して行う。

 講習会で得たパートナーの情報は外部に漏らしてはいけない。

 などなど・・・。

 ある意味、軟禁なのでは！？と思ってしまう。でも父母が申し込みをしているので、ソフィアにはどうすることも出来ず従うのみだ。

 7日後には帰れるのだから、と自分に言い聞かせる。

 そう思っていると、室内にアナウンスが流れる。『隣室に移動し、パートナーと自己紹介するように』と。