指輪に導かれて

ゆきりん(安室 雪)

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 ライ様は要らない物を箱から出し、今回必要な物をどんどん入れていく。そして片付け終わると優に声をかける。

「優はもう行けるの?」

「はい、大丈夫です」

「じゃあ、騎士塔の厨房に行くよ」

「は?」

 何故に厨房?



 そして騎士塔の厨房に着くと、何枚かの紙を料理長に渡す。そして優に

「優、この場所。頭にイメージ残しといてね。じゃないと俺たち、食いっぱぐれるからね。料理長、ここに料理置いてね。足りない時は式送るんで追加お願いします」

「はぁ」

「ライ様、説明お願いします」

「願いの箱から、この場所に置いてある料理を取り出すんだ。練習しようか?」

 するとライ様は焼きあがったスコーンをカゴに入れて、さっき指示した場所に置く。そして厨房から出て椅子に座らせる。

「優、願いの箱を出して、さっきの台辺りを思い浮かべて、この机の上を指して『食べ物』って言ってみて」

 ふむふむ。

「食べ物」

 すると、ぽんっとカゴに入ったスコーンが出てくる。厨房を確認すると確かに無くなっている。

 「今回の遠征には料理人は連れて行かないからね。ここの料理が食事がそのまま食べれるよ。優が願いの箱持ってて良かったよ」

 ライ様はかなりご機嫌だ。

「じゃあ、よろしくね~」

 軽やかに厨房に声をかけてグリフィン騎士団に向かう。



 そして正午、グリフィン騎士団とライ様、優はストニアに向かう。ライ様もグリフィンに乗せてもらうのかな?と思ったら、座り心地の良さそうな椅子を取り出し座る。

「ライ様?」

「ああ、俺はコレで行くから」

「優、ライ様は空飛ぶ椅子だから問題ない」

 グリフィン騎士団が飛び立つと、ライ様の椅子もフワリと浮き上がり、騎士団と一緒に空を飛ぶ。

「このスピードで立ってると腰にくるからね」

 とライ様は笑う。


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