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56〜アレク目線〜
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パタンと部屋の扉が閉まる。ライ様が部屋から出て行ったのだ。
ふうっ。ため息を吐く。
「優、お前はいつも無理ばっかりして・・・」
頭を撫でるが、もちろん返事があるわけではない。優の眼はしっかり閉じられていて、起きる気配はない。
「俺はどうしたらいいんだろうな?優」
優をそのままベッドに残し、ダイニングに向かうと沢山のグリフィン騎士団・騎馬隊が集まっていた。アレク様の姿を見つけマークが駆け寄っていく。
「アレク様っ、優は?」
マークは優にグリフィンについて色々教えてくれた騎士だ。まだ子供サイズだった優は、マークに懐いていた。マークも妹や弟がいるから同類扱いしているようだった。成長した優は変わらずマークを慕っていたが、マークにはそれ以上の感情があるのでは?と見受けられる節もあった。
「ああ、優は魔力を多目に使ってしまったようで、部屋で休んでいるよ。心配ない」
そう言ってマークの肩をポンと叩くと、明らかにホッとした顔をする。
集まっている騎士や騎馬隊の面々から状況の報告を受ける。ストニア内に入って略奪や暴動を起こしていたラトニア兵は見つけ次第拘束し、ストニア兵に引き渡し、監禁・事情聴取しているとの事。新たなラトニア兵はこちらに入って来れないらしい。話しを黙って聞いていたライ様が口を挟む。
「そもそも、事の発端はラトニアだろ?先王が亡くなり、第1皇子がアホで周辺国から略奪し、戦争を吹っかけまわって。ラトニアには優秀な第2皇子がいるだろう?魔術も使えたはず、彼はどうした?」
「それが、行方不明です。魔術を封印され投獄されたとか、城に軟禁されているとか、兵士も噂を聞くばかりで、長く姿は見ていないようです」
騎馬隊の1人が答える。
「ふ~む、俺は第2皇子に接触を図るか」
ライ様が呟く。
「農村部の状況は?」
グリフィン騎士団に聞く。
「空から見た感じでは、一部が酷い状況ですが、優ならすぐに再生出来ると思います」
この騎士は、先日一緒に再生したヤツだな。優は無理だしな・・・。
「他の地域から苗を貰って、騎士達で再生してくれないか?優は少し休ませたい」
「分かりましたっ!」
騎士達は揃って返事をする。
会議が終わり部屋に戻るが、優に変わった様子はない。ぐっと手を握りしめ、自分にイラ立つ。どうしたらいい、優。眼を瞑ったままの優に口づけするが、先日の様に光ったりはしない。口腔内に舌を侵入させて中をまさぐってみるが、優は一切の反応がない。
すっと、優から離れシャワーを浴びに行く。
意識の無い優を抱けって言うのか!?優の意思を無視して。しかも、今のキスの様に何も反応を返さない、人形みたいな優を?確かに俺は、何度か優を抱きそうになった事はある。でも俺だけの気持ちをぶつけるだけじゃダメだと思って、理性を働かせて止めた。抱き合うならお互いの気持ちが無いと。優にも俺をちゃんと見て欲しい、優の愛が欲しい。
「優、どうすればいい?」
俺はまた同じ問いに戻るのだった。
ふうっ。ため息を吐く。
「優、お前はいつも無理ばっかりして・・・」
頭を撫でるが、もちろん返事があるわけではない。優の眼はしっかり閉じられていて、起きる気配はない。
「俺はどうしたらいいんだろうな?優」
優をそのままベッドに残し、ダイニングに向かうと沢山のグリフィン騎士団・騎馬隊が集まっていた。アレク様の姿を見つけマークが駆け寄っていく。
「アレク様っ、優は?」
マークは優にグリフィンについて色々教えてくれた騎士だ。まだ子供サイズだった優は、マークに懐いていた。マークも妹や弟がいるから同類扱いしているようだった。成長した優は変わらずマークを慕っていたが、マークにはそれ以上の感情があるのでは?と見受けられる節もあった。
「ああ、優は魔力を多目に使ってしまったようで、部屋で休んでいるよ。心配ない」
そう言ってマークの肩をポンと叩くと、明らかにホッとした顔をする。
集まっている騎士や騎馬隊の面々から状況の報告を受ける。ストニア内に入って略奪や暴動を起こしていたラトニア兵は見つけ次第拘束し、ストニア兵に引き渡し、監禁・事情聴取しているとの事。新たなラトニア兵はこちらに入って来れないらしい。話しを黙って聞いていたライ様が口を挟む。
「そもそも、事の発端はラトニアだろ?先王が亡くなり、第1皇子がアホで周辺国から略奪し、戦争を吹っかけまわって。ラトニアには優秀な第2皇子がいるだろう?魔術も使えたはず、彼はどうした?」
「それが、行方不明です。魔術を封印され投獄されたとか、城に軟禁されているとか、兵士も噂を聞くばかりで、長く姿は見ていないようです」
騎馬隊の1人が答える。
「ふ~む、俺は第2皇子に接触を図るか」
ライ様が呟く。
「農村部の状況は?」
グリフィン騎士団に聞く。
「空から見た感じでは、一部が酷い状況ですが、優ならすぐに再生出来ると思います」
この騎士は、先日一緒に再生したヤツだな。優は無理だしな・・・。
「他の地域から苗を貰って、騎士達で再生してくれないか?優は少し休ませたい」
「分かりましたっ!」
騎士達は揃って返事をする。
会議が終わり部屋に戻るが、優に変わった様子はない。ぐっと手を握りしめ、自分にイラ立つ。どうしたらいい、優。眼を瞑ったままの優に口づけするが、先日の様に光ったりはしない。口腔内に舌を侵入させて中をまさぐってみるが、優は一切の反応がない。
すっと、優から離れシャワーを浴びに行く。
意識の無い優を抱けって言うのか!?優の意思を無視して。しかも、今のキスの様に何も反応を返さない、人形みたいな優を?確かに俺は、何度か優を抱きそうになった事はある。でも俺だけの気持ちをぶつけるだけじゃダメだと思って、理性を働かせて止めた。抱き合うならお互いの気持ちが無いと。優にも俺をちゃんと見て欲しい、優の愛が欲しい。
「優、どうすればいい?」
俺はまた同じ問いに戻るのだった。
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