ナロドニア家のイルシオの血

 シェイクスピアの残酷劇「タイタス・アンドロニカス」からヒントを得たストーリー。
 血と陰謀と復讐にまみれた空想歴史話。

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 南ヨーロッパの中世初期。豊かな都市王国のルム。
 ……
 その日、ルム最大の名門豪族であるナロドニア家の嫡子イルシオは、隣国アルグートとの戦闘に勝利し、人々の歓声の中に凱旋帰国した。
 しかし、これを快く思わない者達がいた。
 一人は、ルムの若き新国王・サナタイ。彼はナロドニア家の持つ傲慢な自尊心に、大きな不満を覚えていた。
 もう一人は、捕虜とされてルムへ連行された、敵国アルグートの美貌の女王ターラ。彼女も当然ながら、己を捕囚の身に落としたイルシオへ激しい憎悪をたぎらせていた。
 この両者が公然と手を結んだ時、ナロドニア家を抹殺するべく、血の陰謀が始まった。

 女王に同行する謎の男・魔的なまでの魅力を持つ力量者・エアリアが描いたシナリオは、完璧であった。
 凱旋帰国の翌日、たった一日でナロドニア家は散々にいたぶられ、晒し者にされた挙句に、崩壊させられてしまったのであった。……

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 原作の舞台である古代ローマから時代を変え、中身を大幅に改変し、また美男美女を多数配した中世ヨーロッパ風の歴史ファンタジー話。
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