『患者さん、私に恋をしないでください——白衣を脱いだら、愛され方を知らなかった私が』

内科医の白川澪、29歳。患者への誠実さは誰にも負けないが、恋愛だけは昔から不得意だ。医大時代の元カレに「お前は医者である前に女であれ」と言われて以来、白衣の中に自分をしまい込んで生きてきた。
そんな澪の担当患者になったのが、過労で緊急搬送されてきた大手製薬会社御曹司・黒瀬颯太、33歳。退院後も「経過観察」を口実に病院へ通い続け、気づけば澪の日常に入り込んでいく。
戸惑う澪の前に、よりによって元カレが同じ病院に赴任してくる。古傷が疼く澪を、颯太は静かに、しかし確実に守りにいく。
「好きです。白川先生じゃなく、澪さんが」
ずっと仕事だけが自分の居場所だと思っていた。愛され方なんて、知らなかった。それでも颯太は、白衣の下の澪ごと好きだと言う。
仕事も、恋も、全部持っていいと——初めて、誰かに言ってもらえた話。
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