ドスケベ刑務所♡雄っぱいライフ

刑務所の1日編

風呂⑤ ～湯上り～

洗い場で削れた心身を湯船で回復させ、俺は風呂から出た。
ちなみに、謎のハイテクマシンで構成されていた洗い場と違い、湯船はマジで何の変哲もないただの大浴槽である。青いタイル張りで、真四角で、ちょっと塩素の臭いが漂っているという、むしろちょっと古いタイプのアレ。小さいころ、田舎のじいさんちに行ったときはだいたいあんな感じの銭湯を使っていたなぁ……。

脱衣場に戻ってタオルで全身を拭った後、新しく支給された下着と囚人服を着用する。ボクサーパンツは濃い灰色……なんだけど、なんか今日のパンツは股上が浅いな。毛がいつもより多めにはみ出ている。
続いて、微妙に気乗りしないんだけど、ワンピースタイプの囚人服。足を通して腕を通して、尻の割れ目の上あたりから始まって股下を通り胸元まで到達している長いファスナーを、よっこらせと身をかがめながら閉じていく――過程において、ちょっと事故った。下腹部の毛を数本巻き込んだ。

「い゛っ！？」

不意打ちの激痛に悶絶していると、あたりから失笑が巻きあがった。見ると、他部屋所属の囚人どもが、底意地の悪い目で俺をちらちら見て嗤っている。全裸ないしは半裸の巨乳男たちに注目されてもこわかねーよ。いや嘘、怖い。これで因縁つけられたらうまく対処できる気がしない。

が、ここで素直にビビっていたらナメられるだけなので、俺はとりあえず周囲にガンを飛ばしておいた。新米囚人の反抗的な態度に一部の囚人が色めき立つが、そういう奴の隣にはだいたい冷静な奴もいる。穏やかな雄っぱいに手で制された荒くれ雄っぱいは、忌々しそうに舌打ちしながらぞろぞろと洗い場の方に向かって行った。

……あいつの乳首、めっちゃ色濃かったな。

とりあえず難を逃れたっぽい俺は、陰毛を巻き込んだファスナーを何とか処理しながら、今の全裸雄っぱい集団何か変だったなとか考えていた。
そして、すぐに思い至った。あいつら全員シモの毛がなかった。首から下がツルッツルだった。

はっとして俺はあたりを見回した。脱衣場には他に数名の囚人たちが服を着たり脱いだりしているが、パッと見た感じものすごくパイパン率が高い。生えている奴も、なんかちゃんと整えているっぽい。

まさか、もしかして、この刑務所って、そういう所もお手入れしておくのがマナーなのか？　ユウはどうだったっけ。

俺はそう思って隣のロッカーを見るが、どうやらユウはとっくに風呂から出た後みたいだった。一緒に洗い場に入ったのに浴槽ですれ違わなかったし、多分あいつ、身体洗ったらすぐに出たな？　俺には「ゆっくりあったまりなよ」とか口うるさく言うくせに。

なんとなく居心地が悪くなって、俺はさっさと身支度を整えた。囚人服のファスナーを上げて、諸々のポジションを服の上から修正するだけだけど。……だってこの囚人服、素材とサイズの関係で何もかも丸見えなんだからな。

使用済みのタオルをランドリーボックスに放り込み、俺は自分の雑居房に向かった。