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出逢い
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2時間目のチャイムが鳴った。
若い男性の教師が入ってきた。イケメンというわけでもない。なので、女子が飛びつくこともなかった。
「え~今日から数学を担当する丸の内です。」
真面目そうな印象。
さっきと同じように男子の声が飛ぶ。
「先生、結婚してるんですか。」
「先生、彼女いますか。」
「先生、何歳ですか。」
うちのクラスの男子は、同じ言葉しか発せられないのか。
「教えません。年齢は35歳です。」
年齢は完全に嘘だろうと思った。見た目が明らかに20代なのに、35歳は有りえないと思った。
案の定、クラスからは、有り得ない。絶対嘘だ。と信用しない言葉が連呼された。
「嘘じゃありません!35歳です!」
先生がどうして年齢を隠したがるのかは不明ではあったが、その事よりも男の先生で年齢どころか結婚しているかどうかまで隠したがる先生を見たのは初めてだった。
「先生、下の名前はなに?」
「なんですかでしょ!!教えません!」
どこまで謎が多いのか。名前くらい教えたらいいのにと思いつつ、ここまで来ると逆に先生のことが知りたくなった。
さらに、質問のやりとりが増えていく中、最初は真面目だったが、クラスの皆と先生が仲良くなり始め、とうとう皆敬語も使わないようになっていった。
あまりの質問の多さにしつこく感じ始めたのか先生も
「もういいもういい。はい!授業始めまーす。」と言い流れを切り替えた。もちろんブーイングの嵐だったが、先生は皆の言葉をスルーしていた。
授業が始まりノートを開いた。ここから私の落書きという名の授業が始まる。なぜなら私は数学が嫌いだ。高校の試験も数学が酷すぎて、受からないかもしれないという危機的状況にあったのだ。
中学校の復習から授業に入る。余計に私は授業に集中できない。落書きをしている中、先生のでかい声が教室に響きわたった。
『小学生でもこの問題解けるよね~!じゃあ、1+1は~?』
クラスの寝ている子や話をしてる子、誰もが先生を見た。私もそのうちのひとりだ。
『あれれ~?分からないのかな?1+1は~?』
まるで、幼稚園児に質問するかのようなトーンでクラスの皆に先生が質問をする。
するとクラスの何人かが、『2~!』と答えた。
『そだね~2だね~!凄いじゃーん!皆、頭いいね~!』
当時、この先生は皆を馬鹿にしてるなぁと思いつつ、このクラスのレベルも幼稚園児レベルに思えた。
しかし、今考えると逆に先生は凄いのかもしれない。寝ていたり話をしている生徒には普通は注意するものなのに対し、先生は、ただ大きな声を出し質問を投げかけただけなのだ。それだけなのに、クラスの全員が授業に参加するようになったのだ。
その後も先生の授業は同じようなペースで進み、予鈴がなった。
授業が終わった~。という達成感と先生の楽しい授業が終わった。というちょっとした寂しさになっていた。数学の授業をそう思えたは初めてだった。恥ずかしい話、私も幼稚園児レベルなのかもしれないと思った。
若い男性の教師が入ってきた。イケメンというわけでもない。なので、女子が飛びつくこともなかった。
「え~今日から数学を担当する丸の内です。」
真面目そうな印象。
さっきと同じように男子の声が飛ぶ。
「先生、結婚してるんですか。」
「先生、彼女いますか。」
「先生、何歳ですか。」
うちのクラスの男子は、同じ言葉しか発せられないのか。
「教えません。年齢は35歳です。」
年齢は完全に嘘だろうと思った。見た目が明らかに20代なのに、35歳は有りえないと思った。
案の定、クラスからは、有り得ない。絶対嘘だ。と信用しない言葉が連呼された。
「嘘じゃありません!35歳です!」
先生がどうして年齢を隠したがるのかは不明ではあったが、その事よりも男の先生で年齢どころか結婚しているかどうかまで隠したがる先生を見たのは初めてだった。
「先生、下の名前はなに?」
「なんですかでしょ!!教えません!」
どこまで謎が多いのか。名前くらい教えたらいいのにと思いつつ、ここまで来ると逆に先生のことが知りたくなった。
さらに、質問のやりとりが増えていく中、最初は真面目だったが、クラスの皆と先生が仲良くなり始め、とうとう皆敬語も使わないようになっていった。
あまりの質問の多さにしつこく感じ始めたのか先生も
「もういいもういい。はい!授業始めまーす。」と言い流れを切り替えた。もちろんブーイングの嵐だったが、先生は皆の言葉をスルーしていた。
授業が始まりノートを開いた。ここから私の落書きという名の授業が始まる。なぜなら私は数学が嫌いだ。高校の試験も数学が酷すぎて、受からないかもしれないという危機的状況にあったのだ。
中学校の復習から授業に入る。余計に私は授業に集中できない。落書きをしている中、先生のでかい声が教室に響きわたった。
『小学生でもこの問題解けるよね~!じゃあ、1+1は~?』
クラスの寝ている子や話をしてる子、誰もが先生を見た。私もそのうちのひとりだ。
『あれれ~?分からないのかな?1+1は~?』
まるで、幼稚園児に質問するかのようなトーンでクラスの皆に先生が質問をする。
するとクラスの何人かが、『2~!』と答えた。
『そだね~2だね~!凄いじゃーん!皆、頭いいね~!』
当時、この先生は皆を馬鹿にしてるなぁと思いつつ、このクラスのレベルも幼稚園児レベルに思えた。
しかし、今考えると逆に先生は凄いのかもしれない。寝ていたり話をしている生徒には普通は注意するものなのに対し、先生は、ただ大きな声を出し質問を投げかけただけなのだ。それだけなのに、クラスの全員が授業に参加するようになったのだ。
その後も先生の授業は同じようなペースで進み、予鈴がなった。
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