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第15話
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内調と外事、そしてsilver wayでは既にクーデター阻止に動いていた。
「今どきクーデターなど時代遅れも甚だしい、愚かなことだよ」
「技術革新は更に加速し、AIが常に国家権力を揺るぎないものにしているからなあ」
「藤堂と甲賀、実に惜しい逸材だった」
「金持ちも貧乏人も権力者も奴隷たちも命に限りがある。神はそれを前提に人間を創造された。
ゆえに従えばいいのだよ、いずれ世界は滅びるのだから」
「おっしゃる通りですな? 権力者を倒すよりもアホな権力者を利用すればいいのですよ。
所詮、人生は短いのですから」
三日月和尚も内心穏やかではなかった。
(シリウス、実に惜しい漢よ)
和尚は深い溜息を吐いた。
「本日フタマルコ゚ーゴー(20:55)、『ピアノ協奏曲第5番』を発動する」
一斉に暗号文が送信された。
そして20時55分、「春の小川」作戦が開始された。
だが何も起きなかった。
それは20時55分に各指揮官たちが国から指令を受けた自衛官将校たちに射殺されていたからである。
情報漏えいにより部隊は機能せず、計画は失敗に終わった。
「どうやら政府もバカではなかったらしい。だがこれも想定内のことだ」
才蔵は余裕だった。
「花蓮、義彦をここへ呼べ」
「はい、了解いたしました」
1時間後、俺は才蔵と合流した。
「義彦、どうやら向こうはまんまと囮作戦に引っかかってくれたようだ」
「核を使うのか?」
「いや、まだそのフェーズには入ってはいない。俺はこれからあの馬鹿面をした世界一無能な総理大臣と会って来る。
そしてもし、交渉が決裂して俺が当局に拘束されたらその時は義彦、お前が指揮を執れ」
「それでは俺は中性子爆弾の隠し場所で待機していることにするよ」
「ああ、頼む。花蓮、義彦と行動を共にしてくれ」
「わかりました総統閣下」
腹を突き出して総理の椅子にふんぞり返って座る総理に才蔵は言った。
「岸破総理、ただちに内閣を解散して軍事政権を樹立せよ! さもなくば日本は大混乱に陥るであろう」
「何を寝ぼけたことを。革命でも起こしたつもりかね?」
「我々は核、そして中性子爆弾を保有している、これは脅しではない。東京は一瞬にして消失する」
「もし嫌だと言ったら?」
「こうするまでだ」
才蔵は咄嗟にSPの拳銃を奪い、総理の眉間と心臓を撃ち抜いた。
「天誅である」
そしてSPたちによって才蔵は蜂の巣にされた。
「義彦、後は頼んだぞ」
才蔵は息絶えた。
「ここはあの夢の国じゃないの?」
「大切な物を隠すには絶好の場所だ」
「流石は藤堂さん、『カリブの海賊』の財宝の中に爆弾を隠すなんて」
「木を隠すには森が一番だからな?」
すると花蓮は私に銃口を突き付けた。
「教えてくれてありがとう」
「やはり裏切り者はお前だったというわけか?」
「悪いけどここで死んでもらうわね? あの世で総統と友情を確かめ合いなさい」
俺は背広の襟に仕込んでおいた毒針を花蓮の首に突き刺した。
「うっ」
「このニードルには原始的だがトリカブトの毒が塗ってある。お前は間もなく死ぬ。そしてここに中性子爆弾はない」
「私を騙したのね!」
「騙したのはお前の方だ。どうしてお前は才蔵を裏切った?」
「はあはあ 裏切、った、です、って? 最初から、信用なんて、して、いない、わよ。
はあはあ 私はただ、今のこの汚れた日本が好きなだけ・・・」
そして花蓮は絶命した。
その日、総理が暗殺されたことで日本はパニックになった。
「今どきクーデターなど時代遅れも甚だしい、愚かなことだよ」
「技術革新は更に加速し、AIが常に国家権力を揺るぎないものにしているからなあ」
「藤堂と甲賀、実に惜しい逸材だった」
「金持ちも貧乏人も権力者も奴隷たちも命に限りがある。神はそれを前提に人間を創造された。
ゆえに従えばいいのだよ、いずれ世界は滅びるのだから」
「おっしゃる通りですな? 権力者を倒すよりもアホな権力者を利用すればいいのですよ。
所詮、人生は短いのですから」
三日月和尚も内心穏やかではなかった。
(シリウス、実に惜しい漢よ)
和尚は深い溜息を吐いた。
「本日フタマルコ゚ーゴー(20:55)、『ピアノ協奏曲第5番』を発動する」
一斉に暗号文が送信された。
そして20時55分、「春の小川」作戦が開始された。
だが何も起きなかった。
それは20時55分に各指揮官たちが国から指令を受けた自衛官将校たちに射殺されていたからである。
情報漏えいにより部隊は機能せず、計画は失敗に終わった。
「どうやら政府もバカではなかったらしい。だがこれも想定内のことだ」
才蔵は余裕だった。
「花蓮、義彦をここへ呼べ」
「はい、了解いたしました」
1時間後、俺は才蔵と合流した。
「義彦、どうやら向こうはまんまと囮作戦に引っかかってくれたようだ」
「核を使うのか?」
「いや、まだそのフェーズには入ってはいない。俺はこれからあの馬鹿面をした世界一無能な総理大臣と会って来る。
そしてもし、交渉が決裂して俺が当局に拘束されたらその時は義彦、お前が指揮を執れ」
「それでは俺は中性子爆弾の隠し場所で待機していることにするよ」
「ああ、頼む。花蓮、義彦と行動を共にしてくれ」
「わかりました総統閣下」
腹を突き出して総理の椅子にふんぞり返って座る総理に才蔵は言った。
「岸破総理、ただちに内閣を解散して軍事政権を樹立せよ! さもなくば日本は大混乱に陥るであろう」
「何を寝ぼけたことを。革命でも起こしたつもりかね?」
「我々は核、そして中性子爆弾を保有している、これは脅しではない。東京は一瞬にして消失する」
「もし嫌だと言ったら?」
「こうするまでだ」
才蔵は咄嗟にSPの拳銃を奪い、総理の眉間と心臓を撃ち抜いた。
「天誅である」
そしてSPたちによって才蔵は蜂の巣にされた。
「義彦、後は頼んだぞ」
才蔵は息絶えた。
「ここはあの夢の国じゃないの?」
「大切な物を隠すには絶好の場所だ」
「流石は藤堂さん、『カリブの海賊』の財宝の中に爆弾を隠すなんて」
「木を隠すには森が一番だからな?」
すると花蓮は私に銃口を突き付けた。
「教えてくれてありがとう」
「やはり裏切り者はお前だったというわけか?」
「悪いけどここで死んでもらうわね? あの世で総統と友情を確かめ合いなさい」
俺は背広の襟に仕込んでおいた毒針を花蓮の首に突き刺した。
「うっ」
「このニードルには原始的だがトリカブトの毒が塗ってある。お前は間もなく死ぬ。そしてここに中性子爆弾はない」
「私を騙したのね!」
「騙したのはお前の方だ。どうしてお前は才蔵を裏切った?」
「はあはあ 裏切、った、です、って? 最初から、信用なんて、して、いない、わよ。
はあはあ 私はただ、今のこの汚れた日本が好きなだけ・・・」
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その日、総理が暗殺されたことで日本はパニックになった。
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