【完結・R18】「いらない子」が『エロの金字塔』世界で溺愛され世界を救う、そんな話

たたら

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新しい出会い

21:激エロは夢か?【ディランSIDE】

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物凄い夢を見た。

ユウの幼い体を組み敷き、
無理やり犯す夢だ。

夢の中のユウは、
物凄く淫らだった。

小さい口に俺の猛ったモノを
咥えさせて、俺は夢中で
ユウの幼い萎えたものを
しゃぶった。

キモチイイしか
考えられなくなって。

精を吐き出す前に、
ユウの口を開放して、
今度は後ろから…
ユウの蕾に勃起したモノを
強引に突っ込んだ。

ユウの中は熱く、
柔らかく、肉壁が
俺のモノを締め付ける。


俺は夢中で腰を振り、
ユウの双丘に欲望を叩きつけた。

思い出すだけで、
俺のモノが固くなる。

だが。
現実にはありえないと思う。

ありえないだろう?

俺が…ユウを犯すなんて。

しかも、あんな小さな子どもに
欲情するなんて。


俺はもともと、
性欲は無い方だ。

自慰ぐらいはしたことがあるが、
必要性を感じたこともあまりない。

なによりユウは子どもで、
あの変態神父の魔の手から
守らねばならない幼子なのだ。

なのに…
俺が、そんな真似をするはずがない。

と、思うのだが。

では何故、今、俺のモノは
今、固くなり始めているのか。

何故、あんな夢を
見てしまったのか…。




あの日。
野宿をして、あの夢を見た日、
俺は目が覚めて唖然とした。

シャツを着ていなかったからだ。

まさかあの夢は
本当だったのかと慌てたが、
俺の横で眠るユウは
いつも通りだった。

ただ、何故かユウは
俺のシャツを着ていたが。

夜、肌寒くて、
俺は寝ぼけてユウに
シャツを着せたのだろうか。

風邪をひかないように、と。

まったく覚えていないが、
俺の上着が毛布代わりに
二人の体に掛けられていたから
そうなのだろう…たぶん。

昨日の町で、
あの神父を見かけたこともあり、
俺はユウを起こして
早めに出発しようと思った。

が。

ユウが着ている俺のシャツを
脱がせようとしたとき、

ユウの生々しい肌の感触や、
体内の…肉壁の気持ちよさを
不意に思い出して、
俺は下半身が疼くいた。

いや、あれは夢だ。
夢だ。

そう思ったが、
俺はシャツを脱がせるついでに
夢の中で俺が咬んだ箇所を見た。

ユウの耳たぶも、
首筋も、鎖骨も、それから…

ダメだ。

あまり見ない方がいい。

俺はユウから目をそらした。

情事の跡は、ない。

……たぶん。

だから、
あまり見ない方がいい。
絶対に。

そうでないと俺は
おかしくなりそうだ。

ユウを犯したいなど、
俺が思うわけ無いだろう?


俺は身支度をして、
ユウを抱っこして連れていくことにした。

今はあの信頼に満ちた瞳で
見られたくない。


俺は自分が物凄く汚い大人だと
思い知らされた気がした。

荷物を持ち、
ユウのぬいぐるみと、
ユウを抱き上げる。

『結界』は内側からは
すぐに出れるようになっているらしく、
俺がユウを抱っこして歩き出すと、
パリンと小さな、何かが割れる
感覚がした。


途端、風や、森の音が聞こえてくる。

遮断された世界から、
戻ってきたような感じだ。

幸い、襲ってくるような野獣は
いなかったようで、
俺は足早に歩きだす。

俺は歩きながら…
ユウの顔を見た。


可愛い…いや、綺麗な顔だと思う。

いつもな甘えた顔や、
子ども扱いすると拗ねた顔など、
子どもらしい表情を見せているが、
改めてみると……


大人びている?

甘えた顔が、情欲に濡れ、
口から唾液をこぼした姿は、
確かに……

いやいや、違う。

あれは夢だ。

ユウはまだ子どもだ。
あんな顔は、しない。

そう、夢だ。

だが…。

なら、なんで俺は
あんな夢を見たんだ?

もしかして…俺は
ユウを対象で
見ているということか?

まさ…かな。

確かにユウは可愛い。

それに守ってやりたいとも思う。

それはユウがセイジョだから
ということもあるが、
それだけではない。

小さな子どもは
保護されるべきだし、
俺はユウを気に入っている。


最初は奇妙な生き物だと思った。

その後、子どもらしくない表情が
気になった。

何かを欲しているのに、
決して手に入らないと理解している、
そんな顔で、ユウは笑う。


それが嫌で、俺はユウを
執拗に子ども扱いした。

子どもは、何も考えず
笑えばいい。

そうしているうちに、
ユウは俺になついてきた。

俺と一緒に全力で遊び、
俺に笑顔を見せるようになった。

拗ねた顔をして、
甘えるようになった。

それが嬉しくて…。


俺は不意に、
女神の神託を思い出した。

『セイジョを愛せよ』

いやいやいや、違う違う。


こんな子供に、
そういう意味の『愛する』では
ないだろう?

確かに俺はユウのことは
好きだが、そうじゃない。

そうじゃない、と
否定する俺の腕の中で、
ユウがもぞもぞと動いた。


そして、俺の胸に
顔を押し付けてきた。

すりすりと……俺の存在を
確認したかのように
頬を擦り、安心したように
微笑って、また寝息を立てる。

俺は自然と立ち止まっていた。

胸の奥から、あたたかい
……あったいものが
沸き起こってきた。

ユウに頼られていると。

俺が存在しているだけで
ユウに安心を与えているのだと
そう思っただけで、
俺は……。

「愛しい」

そんな言葉が、口から洩れた。


沸き起こるあったかい感情を
表現するなら、
この言葉だと思った。

が。

「いや、違う。
そんなはずがない」

俺は声に出して、強く言ってみた。

「これは保護欲だ。
そう、俺は保護者だからな」


だが、声に出してみたら、
それが本心でないことがすぐに
わかってしまった。

こころが…違う、と
言っているのがわかったのだ。

「俺は…正気か?
こんな幼い子どもに…
俺は…」

抱っこした腕の中の白い肌に、
手のひらに感じる柔らかい尻の感触に。

俺はまた、抑え込んだ自分の欲が
反応していることに気が付いた。

「やばい。
なんで…こんなことに…」

俺は頭を抱えたくなった。

ユウが目覚めた時、
俺はいつも通り…普通に
接することができるだろうか。


ユウに嫌悪され、
蔑まれた瞳で
見られることだけは避けたい。

……切実に。

俺のこの感情は、
ユウに知られるわけにはいかない。

俺はユウから視線を外す。

そして…
気がついてしまった感情を
胸の奥に沈めて、また歩き出した。

すぐに…この想いが
溢れ出てしまうことも知らずに。







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