無能の料理人と言われ領地を追い出されたが、何故か料理じゃなく戦いで頭角を現し無双します。俺を追い出したあいつは没落していくが、仕方ないよな

ぐうのすけ

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ホワイト学園入学

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 俺は、馬車でホワイト領に帰った後、すぐにサウナに行き、その後すぐにギルドに向かう。

「きゅ!きゅう!」
 俺がギルドに入るときゅうが俺に飛び込んでくる。
 リボンでラッピングされて遊ばれていた。

「きゅうはこういうの嫌がるぞ。」

「服を作りました。さあ、着替えますよ。」
 メイがにじり寄る。

「駄目だぞ、所で、ホワイト学園の試験っていつだ?」

「明日ですよ。」

「明日か。エステルは?」

「お勉強です。」

「大変そうだな。」

「今日は二人っきりでゆっくりしましょう。」
 俺に抱き着いてくる。

 きゅうが俺とメイの間に挟まる。

「今日は家で料理を作り続けるか。」
 俺がひたすら料理を作っていると、エステルが帰ってくる。

 犬耳と尻尾が垂れ下がり、明らかに元気がない。

「食事にしよう。」

 エステルは食事の時だけは耳が立つが、教科書を開いた瞬間耳が垂れる。
 分かりやすいな。
 教科書を開いたままうとうとと眠り、「勉強いやあ!」と寝言を言う。
 結局朝まで起きなかった。

 キュキュクラブのホワイト学園入試が始まる。

 学科、実技、どちらも無事終了し、入学式も無事終了。

 キュキュクラブとリコが集まる。

「エステル、無事入学できてよかったですわ。」

「入れてよかったよ。」
 エステルは笑顔を取り戻していた。

「何のアクシデントもなく入学出来たぞ!ブラック学園とは大違いだ!」

「それが普通ですわ!」

 そこに騎士が歩いてくる。

「ハルトだな、用がある。来てくれ。」

 俺は騎士に呼ばれる。
 ブラック学園入学試験の時の護衛の人だな。

 俺は学園を出て馬車に向かう。

 そこで1000億ゴールドを渡される。

 俺は事情の説明を受けた。

「なるほど、それで、この金をどう使うか王が興味を持っているのか。俺はホワイト領に投資したいと思っている。」

 すぐにリコも呼ばれ、今度はギルドで話を続ける。

「じゃ、後は頼むぞ。」
 俺はリコに金を渡して立ち去ろうとする。

 リコに服を掴まれた。

「こ、こんな大金渡されても困りますわ。」
 リコは焦っていた。

「リコ、難しく考える必要は無いぞ。良いと思ったように使えば大丈夫だ。」

「こ、困ります。ハルトならどう使いますか?」

「仕事が欲しい人に教育して後でちょっとずつ利子を付けて返してもらう。」

 リコはメモを取り始めた。

「他には需要のある産業は伸ばして、施設を増築か新しく2つ目を作るな。後は、学校と学園の定員割れの分を学費と生活費後払いで入ってもらう。ってとこかな。」

「恐らく全部行ってもお金が半分以上余りますわ。」

「なら、ブラック家の貸金が年利10%だったよな。こっちが年利8%で貸すのをやりたい。もちろん信頼できそうな貴族だけに絞りたい。」
 ブラック家の金儲けの柱の1つが他の貴族への貸金である。
 これによりブラック家は何もせずとも毎年貸した金額の10%を受け取ることが出来ている。

 ちなみに国の法で貸金の利子は年間上限10%までと決まっているので、ブラック家は上限の高金利で貸金をしている事になる。

「俺はリコの人を見る目は高いと思っている。自信を持ってやってみて欲しい。」

「もう1つだけ。」

「どうした?」

「お金は限界まで使いますか?それとも余裕を残しておかれますか?」

「俺だったら、1000億すべて投資に回す。」

「分かりましたわ。」
 騎士は納得して帰って行った。

 俺も一緒に部屋を出ようとした。

 リコに服を掴まれる。
 今度はやけに力が強い気がする。

「待ってくださいませ。もちろん協力していただけますわね?」
 その後俺とリコは7日間学園を休む。

 ギルド職員も残業して手伝いながら具体的な投資案が出された。

 それによりホワイト家の利益はさらに大きくなるが、ギルド員の仕事はしばらく増える。



 ハルトの1000億の使い道は王に速やかに報告された。

「うむ。なるほど。ホワイト家には有効な使い方だ。ハルトか、お前の言っていた通り、面白い男だな。覚えておこう。」

 王家へと渡った5000億ゴールドは、ホワイト家と横並びの年利8%で貸し出された。
 これにより、ブラック家は金儲けの柱を1つ失う。



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