NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ

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第34話

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 激戦が繰り広げられ、ハヤトは勝利する。
 アサヒは安心してその日を終えるがアサヒが報いを受けたのは次の日であった。

 アサヒ以外皆死んだと思われるパーティーの中で唯一ダンジョンの外に生きて出た者が居た。
 剣聖、ツヨシだ。
 魔物からうまく切り抜け、生き延びたのだ。

「あのやろお!俺を助けず逃げやがった。あいつの嫌がる悪い噂をばら撒いてやる。へへへへへへ!あいつの嫌がる顔が目に浮かぶ。明日楽しみにしてろよお!アサヒいいいい!俺は優しいからよお。殺さないでおいてやるよおおお!ははははははははははははははは」





【勇者アサヒ視点】

 気持ちのいい朝だ。
 借金をしていた奴らは死んだ。

 魔物を押し付けたのは僕じゃない。
 剣聖だ。
 全部剣聖のせいだ。

 さて、朝食にしよう。
 さわやかな朝を楽しむ。
 奴らはもう居ない。

 コンコン!

「勇者アサヒ様」
「どうしたんだい?」
「お話を伺いたい件がありまして」

 女の声か。
 いい声をしている。
 きっと美人だ。

 僕はドアを開けた。
 そこには、剣聖ツヨシが居た。

「よお!アサヒ、俺を見捨てて殺そうとしたアサヒいいいいい!お前の噂はばら撒いといてやったぜ!ありがたく思えよ!昨日は噂をばら撒いて疲れたぜええええええ!ここは女が多くてすぐに噂は広まる!はははははははは!」
「な!ありもしない噂はやめてくれ!」

「この世界には嘘発見器の魔道具がある。すぐそこで話をしようや」
「おまえ達!グルだな!」

「はあ、何を言ってるんだ?俺は真実を話しただけだぜ?」
「ふ、ばかばかしい。勇者である僕が行く必要は無いよ。君の罠だろう?」

「やっぱりな!こいつ何か隠してるぜ!」
「僕は何も隠していない」

「魔道具に反応がありました。嘘をついています!!」
「ぎゃははははは!やっぱりな!」

「くくくくくくくく!そうか、そうだね、君の悪い行いも全部話をしようか!僕はそこまで悪くない。でも君はどうだろう?一緒に罪を償おうじゃないか!」
「てめえ!何言ってやがる!」
「例えば君が女を無理やり連れ込んで無理やり犯した事。何回あったか覚えているかい?僕は記憶力には自信があってね」


 こうして勇者アサヒと剣聖ツヨシは連行された。
 連行中も常にお互いの悪口をやめなかった。




【裁判所】

 その日の内に判決が決まった。

「えーそれでは判決を出します。
 勇者アサヒの罰は970万魔石の支払い命令。
 剣聖ツヨシの罰は860万魔石の支払い命令とします。

 なおこれは、かなり恵まれた裁判判決となります。

 みなさん、女神エロスティア様の加護を忘れず、毎日コツコツと魔物を狩るようにしてください」


 今ダンジョンの動きが活性化している。
 危ない者でもダンジョンに潜って魔物を討伐して貰った方が都合が良いのだ。
 その結果死んだら死んだで構わない。
 それが国の方針だ。



「なんで僕が剣聖より重い罪何だい!!狂っているよ!」

「いえ、本来の借金はどちらも1000万魔石です。ですが、剣聖ツヨシへの借金を差し引き、更にポーションなどの物資を没収した上での残った金額となります。それと、高級な宿などの贅沢施設は支払い金を払い終わるまで使用できません。これにて裁判は終わりです。さあ、今すぐ魔物を狩ってすぐ皆を守る事で償うのです。何度も言いますがこれはかなり恵まれた判決となります」


 裁判が終わった後も剣聖と勇者はお互いに喧嘩をし続けた。
 この日から剣聖と勇者は完全に決別した。

 お互いがソロで活動する。




 くそ、ひどい目に会った。
 街の掲示板を眺める。
 ん?ファルナのクエスト?

 ダンジョンを進んで魔物を間引く、か。
 僕にこそふさわしい。
 しかも今日出発だ。

 募集はとっくに終了しているが僕は勇者だ。
 僕が行けば喜んでみんなが受け入れる。

 すぐに向かおう。



 ダンジョンの前には昨日と同じでクラスメートが居た。
 昨日は居なかったハヤト・アオイ・汗豚も居る。
 僕は悪くない。
 悪いのは剣聖だ。
 ボスを押し付けたのは剣聖だ。

「昨日は剣聖ツヨシが魔物を押し付けて大変だったね。このクエスト、僕が参加してあげるよ。僕は悪くないけど、同じパーティーの剣聖がやった事だよ。苦労した君たちの為に、僕もクエストに参加しよう」

「あなたは不適格ですわ。お帰りください」

 ファルナに断られた。

「な、僕は勇者だぞ!」

「もう一度言いますわ。貴方は不適格ですわ。犯罪者はお帰りください!」

 メンバーにはクラスメートの女とハヤトも居り、しかも汗豚も居る。

 汗豚が前に出る。

「さ、さっきからうるさいよ。だ、黙って帰れよ」
「黙れ!僕に命令するな!」

 汗豚が僕に命令したのか!
 しかもクラスのみんなは僕をさげすんだ目で見る。

 汗豚の胸倉を掴もうとする。
 その瞬間僕は汗豚に投げ飛ばされた。

 僕は地面に転がる。

「ざ、ざこだね」

 何が起きた?
 どうして投げ飛ばされている?
 おかしい。
 おかしいおかしいおかしいおかしい!

 僕は怒りに震える。
 汗豚にやられた?
 僕が?

 剣聖ツヨシの使い走りをしていた底辺の汗豚に負けた?
 この僕が?

 クラス最上位の僕がクラスカースト最下位の汗豚に負けた?
 簡単に転がされた?

 闘技場でハヤトにやられた。
 そして剣聖には裁判でやられた。
 今は汗豚のカインに投げ飛ばされている。

 クラスに残っている男全員にやられている。
 レベルか?レベルが違うのか?

「か、カイン、君のレベルはいくつだい?」

 笑顔を作って聞く。

「ぷっふー!君よりははるかに高いよ」

 僕の笑顔が歪むのを感じた。
 顔が引きつって来る。

 皆ダンジョンに入っていった。
 悔しい。
 汗豚に負けた。

 この世界は、狂っている。

 この世界は間違っている。

 この世界はおかしい。








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