NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ

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第35話

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 ボスを倒し、雑魚も全部狩って床に座り込むと歓声が上がった。
 
「す、凄い!あなたは英雄です」
「ハヤト君!かっこいいわ!」
「たった一人で倒したの!?うそでしょ!」

 エリスとトレイン娘が抱き着いてくる。
 
「心配したんだ!無事で良かったよ」
「感動しました!う、うえええええん」

「ねえ、ハヤト君、その肩に乗ってるちっちゃかわいいのは何?」

 ちっちゃかわいい、か
 その通りだ。
 きゅうは可愛いのだ。

 俺の固有スキルは訓練からきゅうに進化した。
 その事で俺の固有スキルは俺の右肩に乗っているぬいぐるみのような生き物になったのだ。

 丸いフォルムに、きつねの耳と尻尾がついている。
 つぶらな瞳で前を見つめる。
 手に持ってなでるともふもふが気持ちいい。
 銀色の毛並みがふわふわしている。

「きゅう♪」
 
 機嫌も良いようだ。
 きゅうが俺の肩に戻った瞬間ヒメはきゅうを抱っこした。
 
「それ俺の固有スキル」
「そうなのね」

 あ、これしばらく離さないやつだ。

 俺は固有スキルをチェックした。


 きゅう:LV5
 固有スキルの枠を3枠使用する。
 レベルアップ時レベルを1にリセットする。
 レベルアップ時ステータスポイントを0にリセットする。
 レベルアップ時スキルポイントを10ポイント獲得する。
 能力値200ポイントを割り振りできる。



 きゅうのLVがまた上がっている。
 合計200ポイントを振れるし、振り直しも可能だ。
 訓練はLV3からLV4になる時に多くのレベルリセット回数が必要なのだ。
 通常はLVが上がるたびに徐々にレベルアップの必要回数が増えていくが、きゅうは特殊タイプだ。
 固有スキルのLVアップも変則的だ。

 すぐにきゅうの能力値を振ろう。




 ハヤト 男
 レベル:1
 固有スキル きゅう:LV5
 ジョブ:闇魔導士
 体力:1+100  
 魔力:1+100  
 敏捷:7+300 【UP!】 
 技量:1+100  
 魅力:0+100 
 名声:0+100  
 スキル・闇魔法:LV10・全能力アップ:LV10・スタミナ自動回復:LV10・短剣:LV10・投てき:LV10・罠感知:LV10・敵感知:LV10・偽装:LV10・呪い耐性:LV10・状態異常自動回復LV10 
 武器 白のダガー:50 ・防具 初心者卒業防具:30




 敏捷に全振りだ。
 魔力に50ポイントだけ振るか迷ったが、それより俺の速度を上げて魔物を素早く倒す方が良いだろう。

 俺の能力値はレベル81相当となる。
 こうなってくると、能力値に比べ、武具やスキルが貧弱に感じてくる。

 闇魔法の効果は絶大だが、殴り魔セットは火力の高い武器とアーツスキルを組み合わせる事で更なる高みへと至るのだ。
 早く殴り魔・刀コンボを使いたくなってくる。



 ヒメは「可愛い~」といってきゅうにほおずりしている。
 ヒメも可愛いぞ。

 回復の終わったみんなもきゅうに集まって来る。
 さすが女子。

 犠牲者が出なかった事で場は明るい。

「所で、魔石とドロップ品だけど、分配を決めたい」
「全部あげるわ」
「マジでか!金が無いから遠慮しないぞ!」

「す、凄いです!これだけあれば大量の猪肉シチューが出来ます!新たなフィーバーが起きる予感がします!」

 俺は起き上がって魔石もドロップも全部回収する。

「ハヤト、元気ねえ」

「ハヤト君はいつもあんな感じよ」

 クラスメートの言葉にヒメが答える。

「ヒメはハヤトがお気に入りね」
「え?そ、そんな事無い。よぉ」

 クラスメートとヒメが話をしているが全部聞こえている。

 ヒメはいじられ続けながら、決してきゅうを離さなかった。
 そしてクラスメートはスライムを椅子にしてヒメの周りに座る。

 きゅうが可愛すぎる事でみんな集まって来るんだよ。



「さあ、帰ろう。魔石もドロップも全部回収した!もう降りよう」
「そうだね。この階は危険だよ」

 4人の兵が声をかける。
 全員女性だ。

「お待ちください!」
「ファルナ様に会っていただきたいのです!」

 ファルナ。
 この国の王女の末っ子だ。
 ゲームのメインヒロインで金髪ロングと緑の入ったブルーの瞳のお嬢様キャラだ。

 エクスファック戦で怒ってたな。
 俺の顔を覚えているだろう。

 ……逃げよう。

「その話は後だ!今は一刻も早く下に降りるぞ!またボスが出てきたら危ない!時は一刻を争う!」

「そ、そうですね。2階に降りましょう」

 

 俺達は2階に降りた。

「まだだ!ダンジョンを出るまで安心できない」



 こうして1階に降りるまでの間に逃げ出す打ち合わせを済ませた。
 だが、1階の魔法陣に乗る前に俺はお姉さんの兵士4人に包囲された。

「な、体を押し付けてくるのは女性として良くないですよ!囲むのはやめましょう!!」
「いえ、あなたの不審な行動はクラスメートのみんなから聞いています。絶対逃げると聞いています。そういう人間だって聞いてます」

「逃げていない!逃げてないんだ!」
「でも、これから逃げるのでしょう?」

「く、俺は激戦に激戦を重ねてもう苦しい。こういうのはやめよう!」
「魔石やドロップ品は元気に拾っていましたよね?」
「この中であなたが一番元気です」

「ファルナはエクスファック戦で俺の事を怒っている!今はまずいんだ!」
「ファルナ様はそのような方ではありません」

 俺はお姉さんに囲まれて連行された。
 両腕には腕ががっちりと絡みついて2人のお姉さんが俺の両腕を拘束する。
 後ろからはお姉さんが服を掴んでいる。

 残る1人は素早く報告に戻っていった。
 クラスメートは疲れたからと帰っていく。

 おかしい。
 俺達パーティーだけがファルナの屋敷に呼ばれる。



 屋敷に入り、ファルナの前に立つとファルナが渋い顔をした。

「ほら!怒ってる!エクスファック戦で恥ずかしい思いをさせられて怒ってるんだ。帰ろう」
「お、お待ちなさい!!怒ってはいません!兵士3人があなたに絡みついているから顔が曇っただけですわ!」

 3人のお姉さんが離れる。

「ほんとに?というか敬語で話さなくても大丈夫ですか?」
「構いませんわ」

「でもエクスファック戦で怒ってた!フェロモンポーションをかけるしかエクスファックを倒す方法が思いつかなかったんだ!確かに触手に絡みつかれてぬるぬるになって服が破けて媚薬を浴びた結果、恥ずかしさで真っ赤にしたかもしれないけど、それ以外の方法は思いつかなかったんだ!」

 ファルナの顔が真っ赤になる。

「あ、あの時は気が動転しましたわ。ですが今は怒ってません!それにもうその話は終わりです!」
「ほんとに?またぬるぬるになっても大丈夫か?」

「そ、それとこれとは話が違いますわ。今話しをしたいのは明日の討伐についてです」
「依頼とかそういうのはお互いの信頼が大事だと思う。ファルナは怒ってるし」

「怒ってませんわ!」

「ハヤト、ちょっと黙ってようね」

 エリスが後ろから抱き着くように俺の口を押える。
 柔らかくて気持ちいい。
 抑え方も優しい感じが伝わって来る。

「ハヤト、ダメだよ。エクスファックの恥ずかしい話はみんな思い出したくないんだ。その話はしちゃいけないんだ」

 皆顔が赤い。

「皆さんにお願いしたいのは、明日のダンジョン3階への討伐依頼ですわね」

 ファルナクエストか!
 結論から言うと、俺はこのクエに参加し、無事帰還する事になる。
 だが、このクエで俺はカインとアオイを警戒する。
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