一緒に温泉行ってラブラブしよう

泉(いずみ)と人気のメンズデザイナー吉川草一の出会いは運命的なものだった。泉はまだ15才の新人モデルで、草一は泉から壮大なインスピレーションを受け、それは草一の作風を根本的に変えてしまうほどだった。草一は世界中で行われる自分のファッションショーに泉を出演させ、徐々に2人の関係も深まっていく。泉には不安障害という病があり、そのため19才の時にモデルの仕事を辞めざるを得なくなり、以来5年間、泉は日本に住んで、年に数回パリから帰って来る草一を待ちわびる、孤独な生活をしていた。ある時日本に来ていた草一は、泉の不安障害が徐々に深刻さを増し、自殺願望へ向かっていることを知る。草一は偶然再会した旧友、静輝(しずき)に泉の世話を頼み自分は再びパリへ。静輝は草一のブランドをメインに扱うメンズブティックを経営している。彼は昔から泉のファンだった。静輝は知合いのフォトグラファー明海(めいかい)に頼んで、泉をモデルにブティックのポスターを作る。意気投合した泉と明海は撮影を続けようと約束する。明海は泉がその不安障害により、時々この世に存在しないかのような表情をすることを発見し、なんとかその表情をカメラで捕えようと、自殺願望に導かれて街を彷徨う泉のあとを追う。草一はパリのアトリエをクローズさせ、自分を必要としている愛する泉のために、日本へ帰って来る決心をする。草一が自分のために犠牲になることに耐えられない泉は、錯乱してトラックの前に飛び出そうとして助けられる。泉は消えない自殺願望のため長い入院生活を送ることになるが、草一に会うことを拒否し続ける。草一の作品を着せた泉を明海が撮影し、その個展会場に草一の過去の作品が展示されることになる。オープニングパーティーで久し振りに再開した草一を、現実のモノとして認識できない泉。 草一が、「俺と一緒に温泉に行って、ラブラブなこといっぱいしたい、って言ってただろう?」それを聞いてやっと泉は、「うん。」と返事をし草一を受け入れることができた。
24hポイント 0pt
小説 63,488 位 / 63,488件 BL 5,498 位 / 5,498件