続 僕の初めてのドレスとつけまつ毛

クリスマス間近の華やかな街角。航平(こうへい)は相変わらず可愛いドレスを着て、楽しく女装バーで働いている。バーの常連はクリエイティブな人が多く、スタッフも客同士もお互いに刺激し合う、とてもいい関係。スタッフも前と同じ。ココ・シャネルが大好きでスタイリッシュなママと、メイクアップアーティストでお洒落なレナ。バーの常連は、ママの彼氏で小説家を目指す橋田編集長、レナの彼氏でアダルト漫画家の黒澤、画家を目指す航平の強い味方、美術大学の伊純(いずみ)教授、自らも女装好きで女装した男が好きな陸渡(りくと)と、なぜか陸渡と付き合っているレズビアンのありあ。
そして新しい客で航平に大きな影響を与えることになる、「占い師さん」。彼は航平に、「君の未来には綺麗な色達が弾け飛んでいる。画家になったら人々にその幸せを分けてあげるといい。」と告げるが、暗い過去のある航平は、「僕は不幸になりたいんです。」と言って彼を驚かす。
航平は占い師さんに、「自分は存在してないんです。」という悩みを打ち明ける。「僕は小さい頃から男の子と女の子の間で揺れてる。そしてドレスを着ると別の人格が出て来る。」占い師さんは、「君が不幸になりたいという願望を捨てると、この世に存在できるようになる。」そして、「君は彼氏と結婚すると絶対幸せになる。」と予言し、そういう幸せにならなってみたいと航平は思う。
航平は彼氏の聖詩(きよし)に嫉妬妄想が現れた時、家を出た。聖詩は自分の統合失調症という病と真剣に向き合っていい仕事をして、航平に帰って来てもらえるように努力していく。彼は昇進し長い間、性関係を強要されてきた元上司を首にし、自信を深めていく。
ママが自分のことを、「女装している退廃的な男」と語ったことから、バーで「退廃」という言葉が流行り始める。航平は退廃的な妄想を抱いて、自分のことを捨てられたバービー人形であると思い込む。編集長は航平の奇想天外な妄想を繋ぎ合わせ、壮大な退廃小説を書き上げる。
いよいよイブの前日。航平は聖詩にエンゲージリングを買ってもらう。神秘的なグレーのサファイア。そのお返しに別居中だった航平はまた清士と一緒に住みたいと言って、ふたり共ハッピーなクリスマスを迎える。
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