男のからだ男のにおい

海帆(みほ)は18才の音大生でピアノを専攻。彼の右手には大きな傷あとがありピアノを弾く時、時々音が飛んでしまう。彼の手の傷は治っていて、それは心の問題だと言われ、カウンセリングを受けている。実は手の傷がどうしてできたのか、海帆自身が意識の中に封印してしまったため記憶にない。海帆は顔も名前も女みたい、と言われ男性には人気がなくて、女性にもてているが彼は女性に全く興味がない。バイオリストの龍聖(りゅうせい)に、女みたいと言われて振られて泣いている時に、星五(せいご)という逞しいジム経営者と出会い結ばれるが、海帆が手の傷によるトラウマのため人生に消極的になり、他の人に彼を譲る形で二人は別れてしまう。海帆は星五に鍛えてもらい、4カ月後立派な男の身体を手に入れる。海帆はファッションモデルの頼潔(よりきよ)と出会うが彼に、「女とはヤれない。」と拒否されてしまう。しかし海帆が服を脱ぐと頼潔は彼の男らしい身体に驚いて、海帆とベッドを共にするのだった。頼潔と同じモデルエージェンシーに入った海帆は、男らしい身体と中性的な魅力を兼ね備えた、ユニークなモデルとして話題になる。ドイツの有名なピアノメーカーのモデルに選ばれるが、その時海帆の右手の傷のため、「悲劇のピアニスト」がキャッチコピーになり、その傷がどうしてできたのか、マスコミの好奇の目にさらされることに。思いやりのないマスコミに追われる海帆は、次第にパニックに陥るようになる。そして手から血を流している過去の自分自身の幻覚を見るようになり、ストレスで14才に退行してしまう。星五は海帆を助けようと、海帆の双子の妹、花帆(かほ)に電話をかける。14才の時、海帆は学校で女っぽい外見と、ピアノを弾けるため女生徒にもてることが原因で、酷い虐めを受けていた。海帆は自分を憎むことでなんとか精神のバランスを保とうとした。ピアノコンクールで全国大会へ出場する直前、悲劇は起こった。自分を憎むあまり、自殺するよりもっと酷いことを自分にすべく、彼は自分で自分の手を傷付ける。
14才に退行した海帆は全てを思い出し、やっとピアノがちゃんと弾けるようになり、星五と再び結ばれる。
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