彼の熱と、彼の衝動。

掻き乱されて溺れる。俺の世界を作り替えた熱と衝動、抗えない奔流に
【俺様先輩とS系無表情後輩の情熱の応酬】
 平坦だった感情が、突如、奔流となり、抑えきれないほどに溢れ出る。そんな瞬間が、まさか自分に訪れるとは思いもしなかった。
 誰にも心を動かされることがなかった自分に、こんな荒ぶる感情を教えた人がいる。
 あの人だ。何にも波立つことなく、淡々と歩むだけだった平凡な俺の『生(せい)』を塗り替えた、唯一の人物。

「失せろ。生意気なそのツラ、二度と俺に見せるんじゃねぇぞ」

 けれど、それを自覚したところで、どうにもならない。俺の声も想いも決して届かない。
 その人は煌めく高みで燦々と輝いている。とても眩しくて遠い人なんだ。

※『花霞に降る、キミの唇。』と同じキャラ、土岐奏人が主人公ですが、世界線は花キミとは別です。

素敵表紙は香咲まり様作画

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