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私にだって友人はいるのです!
しおりを挟む「やっほー!師匠遊びに来たよー」
「あら フィーじゃないのぉいらっしゃい」
私の剣と魔法を教えてもらった
お師匠のフローラさんだ。
孤児で寄るべのない私を拾って育ててくれた恩人だ。
私のお母さんにしては若すぎるからお姉ん的な存在だけどフローラさんたっての希望で友人兼魔法の師匠として位置付けてもらっている。
元孤児の私には魔法なんか本来は使えないはずなのだがフローラさんからコツを教えてもらい修行のすえ僅かな魔力だったはずの私は鍛えて膨大な魔力を所持することができた。
魔法の使い方も変わっているらしく世に出ている書物とはかけ離れていてフローラさん独自の方法で教わった。
とにかく魔法はイメージが大切らしい。
(妄想力とも言ってたなぁ)
自分の魔力を感じて上手く放出し操作する。
手で物を掴む感覚で魔力を使うらしい。
お陰で私の魔法力はフローラさんから言わせるとチート?になれたらしい。
これを活かして稼げばいいんじゃない?
なんててフローラさんに聞いてみたら
「そんなのお偉いさんに搾取されるだけじゃない?
馬車馬のように働いて使い潰されて挙句は使えなくなれば捨てられるなんて馬鹿らしいわよ~
日々、衣食住に困らなければ今のままで充分充分♪」だって
まあ私も同じ意見だから今の生活で満足しているけどね
「あ、フローラさんこの前もらった味噌が無くなりそうだからまた分けてほしい」
「あら、もう無くなりそうなの?早いわねぇ わかったわ 帰りに包んであげるから持っていきなさい」
「やったーありがとう 味噌の味に嵌っちゃって何でも入れちゃうんだよねぇ 自家製のマヨネーズソースにも合うし」
「うふふ フィーも気に入ったのね良かったわ」
フローラさんにはよく不思議な調味料や食べ方も教わている。
大豆を加工して味噌やショーユとか小麦粉を水で捏ねて具を包んで焼いたり蒸したりとにかく変わっている。今はコメ?を世界を旅しながら探しているらしい。
「フィーは変わったことはない?」
今はフローラさんが緑茶を淹れてくれて
お茶請けのお団子を食べて近況報告をしてる。
「特に変わりは無いけど …あ、最近ソロで活動する冒険者が増えているんだけど、結構無茶で命知らずが多いんだよねぇー」
私もパーティー組むのは面倒だから判らなくはないんだけどさ
勇気と無謀を履き違えている輩がいるのが現状なのだ。
「そう ギルドのクエスト依頼はランク毎に制限されているハズなんだけどねぇ 困ったわね」
ギルドのランク付けはクエストの回数をこなし試験や審査を受けないとランクを上げることは出来ない。
ランクに応じたクエスト以上の難易度を受けてしまうとペナルティを課されてしまうし下手したら命を落とす。危険なのだ。
だからバランスを考えてパーティーを組み効率よくクエストをこなしてランクをあげていくのだ。
まぁ人が集まるのだから問題もあるけど…
「私が見つければフォローはするし痛い目にも遭わせて危険をわからせるから大丈夫だよ」
「ふふふ フィーも頼もしくなったわね
余り心配はしてないけど無茶はダメよ」
「うん わかったよ
フローラさんは変わりない?相変わらず低ランククエのみで稼いで食堂で飲んでるの?」
「もう 揶揄わないでちょうだい
そろそろまた旅に出ようかと思ってね」
「コメ探し?」
「うーん、それもあるけど私の祖国がきな臭いのよねぇ どんな状況かこの目で確かめたいから 1か月くらいフラフラしながら見てくるわ」
「そっかー寂しくなるなぁ」
「一緒に来る?」
「えー巻き込まれたら厄介だからやめとくよー私もやりたい事あるし」
「うふふ わかったわ。お土産期待してね
戻ったらまたお茶のみましょう」
「うん フローラさんも気をつけてね」
「ありがとう フィー」
そしてフローラさんから味噌を受け取って帰宅した。
とにかく師匠ことフローラさんは不思議な人だ。
めちゃくちゃ綺麗で美人な人で魔法も優秀で実は元貴族らしいのに
全っっっ然!気さくで優しくて思いやりがあってギルドの食堂の食事も喜んで食べる。目立つのが嫌で生活に困らない程度に稼ぐのがモットーだ。
祖国にいる時に幼少期から一心に期待をかけられ酷使され生きる希望も見出せ無い時に出奔を決めたらしい。
既に祖国では死亡扱いになっているので
今は気楽に冒険者として過ごしてる。
孤児だった私にも魔法や剣以外にあらゆる勉強も教わった。
そして
それを私も誰かに返していけたらいいな
なんて考える。
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