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第一章
第21話:孤児院宮殿と公爵令嬢
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聖歴1216年2月6日:エドゥアル視点
「ウソでしょ、なんなのこれは、信じられませんわ」
やれ、やれ、魔法の絨毯に乗せただけでも驚き騒いで大変だったのに、今度は孤児院を見てブツブツと独り言を口にしだした。
アキテーヌ公爵には脅かすつもりで厳しく躾けると言ったが、本当に厳しくしなければいけなくなったらどうしよう。
女子供に厳しく接するのは苦手なのだが……
「しっかりしてくださいませ、お姉様。
目の前にある現実は受け止めるしかありませんわ」
姉のアリエノールよりは妹のペトロニーユの方がしっかりしているようだ。
だが、2人ともまだまだ子供と言っていい若さだから、しっかりとしていると言っても限界があるだろう。
引き取った孤児たちと同じように、愛玩竜でも与えようか。
甘やかさないように、侍女を1人も連れて来させなかったからな。
「でも、いくらなんでも、こんな光景信じられないわ。
我がアキテーヌ公爵家が誇る難攻不落の居城、トロンペットよりも城壁も濠も高く広く深いだけでなく、召喚聖者が築かれたという王城よりも光り輝いているのよ。
あの黄金の輝きはすべて本当の金なのかしら?
白銀に輝いている所は本当にすべて銀でできているの?!」
「うっはっはっはっはっ、金だと、銀だと、そんな安ぽいモノの訳がないであろう。
この孤児院は真の勇者であるエドゥアルが築いたのだぞ。
黄金に輝く部分は、すべてヒヒイロカネと呼ばれている魔金でできておるのじゃ。
白銀に輝く部分は、すべてミスリルと呼ばれている魔銀でできておるのじゃ。
召喚聖者が築いた王城など犬小屋同然じゃよ」
元奴隷の女性が言った表現がとても気にったのか、ラファエルは貴族の居城を豚小屋と言い、王家の居城は犬小屋と言う。
俺もいわれのない誹謗中傷なら止めるのだが、俺がこの目で見比べても、貴族の居城も王家の居城も安っぽく品がないから止められない。
「……ヒヒイロカネ……ミスリル……」
「うそでしょ、しんじられません、ほんとうなら、どれだけの価値がある事か……」
「アリエノール嬢、ペトロニーユ嬢、子供たちを教え育てる孤児院を金銭的価値で図るのは、公爵令嬢として品がありませんよ、気を付けてください。
ヒヒイロカネとミスリルは、私が保護する者たちを護るために必要だから用意した、純然たる防御のためのモノです。
売り買いするようなモノではありません。
ヒヒイロカネやミスリルなんて、人の命や尊厳には比べたら、安いいモノでしかありませんよ。
ラファエルもあまり挑発的な事を口にするんじゃない。
公爵令嬢を孤児院に迎える事になったから、王女らしい品格を持って話すんだ」
見た目だけなら口の悪い美幼女に見えるラファエルが王女だと言われて、アリエノール嬢とペトロニーユ嬢がとても驚いている。
今までのラファエルの言動を思い出したら、とても信じられないだろうが、ラファエルは間違いなく王女だ。
まあ、人間族ではなくゴッドドラゴン族の王女だけどな。
「わかったのじゃ、誇り高き古き王家の娘である妾が、公爵令嬢ごときに下に見られるわけにはいかぬからな。
はっきりと言っておくぞ、アリエノール嬢、ペトロニーユ嬢。
ここで1番偉いのは真の勇者であるエドゥアルじゃ。
次に偉いのは、召喚聖者たちよりも古き時代から続く王家の娘である妾じゃ。
エドゥアルと妾のやり方でここは動いておる。
公爵令嬢ごときが妾たちのやり方に口出しするではないぞ、わかったか!」
「……この城をみれば、真の勇者であるエドゥアル様の力が分かります。
とてもではありませんが、王家も我が家も勝てないです。
エドゥアル様のやり方に従わさせていただきます」
姉のアリエノールは俺の力、特に経済力に驚いたようだな。
妹のペトロニーユの方が経済感覚に優れているよう見えたのだが、違うのか?
「私は最初からエドゥアル様に逆らう気などありませんでした。
父上様がエドゥアル様を信じてお姉様と私を預けたのです。
よほどのお考えがなければ、そのような決断はされないでしょう」
妹のペトロニーユはお父さん子なのだろうか?
父親の言う事には絶対服従するのがこの世界の常識ではあるのだが、それでも男に恵まれなかった公爵家の令嬢なら、別の育て方をしたはずなのだ。
昨日アキテーヌ公爵と話した感じでは、自主的に考え動ける娘に育てようとしている感じがあったのだが、子育てに失敗したのかな?
「そうか、俺のやり方に従ってくれるのならそれが1番だ。
アキテーヌ公爵からは、俺の方針に逆らうようなら、厳しく躾けて欲しいと言われていたので、君たちを鞭打たなくてすむのならそれが1番だからな」
「「!」」
2人とも息を飲んで驚いているが、本当に何も分かっていなかったのか?
公爵である父親の威光があれば、俺が何もできないとでも思っていたのか?
何の関係もない男の家に、護衛の騎士も世話をする侍女もなしに、父親に送り込まれたのだぞ。
父親が煮るなり焼くなり好きにしていいと言っている事くらい悟れよ!
「はっきり言っておくが、俺はアキテーヌ公爵の考えに従う気はない。
俺は責任を背負うのが大嫌いなのだ。
かわいそうな女子供は助けたが、自分を護る力を持つ大貴族の命と生活まで背負うほどお人好しではない。
国の権力争いが落ち着いたら、2人にはアキテーヌに帰ってもらう。
そのためにも、よけいな争いを起こさないように、家の女子供の指示には従ってもらう、いいな」
アキテーヌ公爵が俺を娘の婿に迎えようとしている事など先刻承知だ。
俺は女と見れば見境なく襲うような下種ではない。
「わかりました、この城にいる間は、公爵令嬢と言う地位を忘れて、エドゥアル様の家人の指示に従わせていただきます」
「私もお姉様と同じ考えです。
エドゥアル様の家人の指示に従わせていただきます」
「そうか、では家人を集めて今後の方針を話し合う。
特に今日噂を聞いた、王家の呼びかけについて話し合う事にしよう」
★★★★★★
「あのう、本当に公爵令嬢を呼び捨てにしなければいけないのですか」
元奴隷の1人が嫌そうに聞いてくるが、これは絶対に守ってもらわないといけない、孤児院内の基本方針なのだ。
「ああ、孤児院では全ての子供たちが公平でなければいけない。
同時に、孤児のお世話をする大人達であろうと、孤児の権利を奪ってはいけない。
だから、孤児の世話をする大人たちも公平平等でなければいけない。
公爵令嬢であろうと、元奴隷であろうと、孤児の世話をする同じ大人だ。
呼び捨てにするのなら、全員同じように呼び捨てにしなければいけない。
敬語を使うのなら、全員同じ敬語を使わなければいけない」
「あの、まさかとは思いますが、公爵令嬢方にも孤児の世話をしてもらうのですか。
着替えや食事の世話だけではなく、大小便のお世話もあるのですが……」
「公爵令嬢であろうと元奴隷であろうと同じように食べて出すのだ。
重い病にかかれば、公爵令嬢であろうと大小便の世話をしてもらう事になる。
赤子の頃には乳母や侍女に大小便のお世話をしてもらっていた。
お世話しなければいけない赤子がいる以上、やってもらうだけだ。
そんな事よりも、王家が参加を呼び掛けている、勇者を集めた馬上槍試合、ジョストに誰が参加するのかを決めなければいけない」
「なんじゃ、エドゥアルが参加するのではないのか」
「俺が参加しても簡単に圧勝してしまうだけだ。
それでは本当に力の差を明らかにできなくなってしまう。
見るからに弱そうな者が、教団や魔術師協会、王家や大貴族がしたてた偽者の勇者をぶちのめしてこそ、力の差を見せつけられるのだ」
「ほう、それは面白そうじゃ。
この中で1番弱そうに見えて、それでも勇者や騎士に勝てる者と言えば……」
ラファエルの奴、思いっきり悪そうな顔をしているぞ。
いや、俺も同じように悪そうな顔をしているのだろうな。
「ウソでしょ、なんなのこれは、信じられませんわ」
やれ、やれ、魔法の絨毯に乗せただけでも驚き騒いで大変だったのに、今度は孤児院を見てブツブツと独り言を口にしだした。
アキテーヌ公爵には脅かすつもりで厳しく躾けると言ったが、本当に厳しくしなければいけなくなったらどうしよう。
女子供に厳しく接するのは苦手なのだが……
「しっかりしてくださいませ、お姉様。
目の前にある現実は受け止めるしかありませんわ」
姉のアリエノールよりは妹のペトロニーユの方がしっかりしているようだ。
だが、2人ともまだまだ子供と言っていい若さだから、しっかりとしていると言っても限界があるだろう。
引き取った孤児たちと同じように、愛玩竜でも与えようか。
甘やかさないように、侍女を1人も連れて来させなかったからな。
「でも、いくらなんでも、こんな光景信じられないわ。
我がアキテーヌ公爵家が誇る難攻不落の居城、トロンペットよりも城壁も濠も高く広く深いだけでなく、召喚聖者が築かれたという王城よりも光り輝いているのよ。
あの黄金の輝きはすべて本当の金なのかしら?
白銀に輝いている所は本当にすべて銀でできているの?!」
「うっはっはっはっはっ、金だと、銀だと、そんな安ぽいモノの訳がないであろう。
この孤児院は真の勇者であるエドゥアルが築いたのだぞ。
黄金に輝く部分は、すべてヒヒイロカネと呼ばれている魔金でできておるのじゃ。
白銀に輝く部分は、すべてミスリルと呼ばれている魔銀でできておるのじゃ。
召喚聖者が築いた王城など犬小屋同然じゃよ」
元奴隷の女性が言った表現がとても気にったのか、ラファエルは貴族の居城を豚小屋と言い、王家の居城は犬小屋と言う。
俺もいわれのない誹謗中傷なら止めるのだが、俺がこの目で見比べても、貴族の居城も王家の居城も安っぽく品がないから止められない。
「……ヒヒイロカネ……ミスリル……」
「うそでしょ、しんじられません、ほんとうなら、どれだけの価値がある事か……」
「アリエノール嬢、ペトロニーユ嬢、子供たちを教え育てる孤児院を金銭的価値で図るのは、公爵令嬢として品がありませんよ、気を付けてください。
ヒヒイロカネとミスリルは、私が保護する者たちを護るために必要だから用意した、純然たる防御のためのモノです。
売り買いするようなモノではありません。
ヒヒイロカネやミスリルなんて、人の命や尊厳には比べたら、安いいモノでしかありませんよ。
ラファエルもあまり挑発的な事を口にするんじゃない。
公爵令嬢を孤児院に迎える事になったから、王女らしい品格を持って話すんだ」
見た目だけなら口の悪い美幼女に見えるラファエルが王女だと言われて、アリエノール嬢とペトロニーユ嬢がとても驚いている。
今までのラファエルの言動を思い出したら、とても信じられないだろうが、ラファエルは間違いなく王女だ。
まあ、人間族ではなくゴッドドラゴン族の王女だけどな。
「わかったのじゃ、誇り高き古き王家の娘である妾が、公爵令嬢ごときに下に見られるわけにはいかぬからな。
はっきりと言っておくぞ、アリエノール嬢、ペトロニーユ嬢。
ここで1番偉いのは真の勇者であるエドゥアルじゃ。
次に偉いのは、召喚聖者たちよりも古き時代から続く王家の娘である妾じゃ。
エドゥアルと妾のやり方でここは動いておる。
公爵令嬢ごときが妾たちのやり方に口出しするではないぞ、わかったか!」
「……この城をみれば、真の勇者であるエドゥアル様の力が分かります。
とてもではありませんが、王家も我が家も勝てないです。
エドゥアル様のやり方に従わさせていただきます」
姉のアリエノールは俺の力、特に経済力に驚いたようだな。
妹のペトロニーユの方が経済感覚に優れているよう見えたのだが、違うのか?
「私は最初からエドゥアル様に逆らう気などありませんでした。
父上様がエドゥアル様を信じてお姉様と私を預けたのです。
よほどのお考えがなければ、そのような決断はされないでしょう」
妹のペトロニーユはお父さん子なのだろうか?
父親の言う事には絶対服従するのがこの世界の常識ではあるのだが、それでも男に恵まれなかった公爵家の令嬢なら、別の育て方をしたはずなのだ。
昨日アキテーヌ公爵と話した感じでは、自主的に考え動ける娘に育てようとしている感じがあったのだが、子育てに失敗したのかな?
「そうか、俺のやり方に従ってくれるのならそれが1番だ。
アキテーヌ公爵からは、俺の方針に逆らうようなら、厳しく躾けて欲しいと言われていたので、君たちを鞭打たなくてすむのならそれが1番だからな」
「「!」」
2人とも息を飲んで驚いているが、本当に何も分かっていなかったのか?
公爵である父親の威光があれば、俺が何もできないとでも思っていたのか?
何の関係もない男の家に、護衛の騎士も世話をする侍女もなしに、父親に送り込まれたのだぞ。
父親が煮るなり焼くなり好きにしていいと言っている事くらい悟れよ!
「はっきり言っておくが、俺はアキテーヌ公爵の考えに従う気はない。
俺は責任を背負うのが大嫌いなのだ。
かわいそうな女子供は助けたが、自分を護る力を持つ大貴族の命と生活まで背負うほどお人好しではない。
国の権力争いが落ち着いたら、2人にはアキテーヌに帰ってもらう。
そのためにも、よけいな争いを起こさないように、家の女子供の指示には従ってもらう、いいな」
アキテーヌ公爵が俺を娘の婿に迎えようとしている事など先刻承知だ。
俺は女と見れば見境なく襲うような下種ではない。
「わかりました、この城にいる間は、公爵令嬢と言う地位を忘れて、エドゥアル様の家人の指示に従わせていただきます」
「私もお姉様と同じ考えです。
エドゥアル様の家人の指示に従わせていただきます」
「そうか、では家人を集めて今後の方針を話し合う。
特に今日噂を聞いた、王家の呼びかけについて話し合う事にしよう」
★★★★★★
「あのう、本当に公爵令嬢を呼び捨てにしなければいけないのですか」
元奴隷の1人が嫌そうに聞いてくるが、これは絶対に守ってもらわないといけない、孤児院内の基本方針なのだ。
「ああ、孤児院では全ての子供たちが公平でなければいけない。
同時に、孤児のお世話をする大人達であろうと、孤児の権利を奪ってはいけない。
だから、孤児の世話をする大人たちも公平平等でなければいけない。
公爵令嬢であろうと、元奴隷であろうと、孤児の世話をする同じ大人だ。
呼び捨てにするのなら、全員同じように呼び捨てにしなければいけない。
敬語を使うのなら、全員同じ敬語を使わなければいけない」
「あの、まさかとは思いますが、公爵令嬢方にも孤児の世話をしてもらうのですか。
着替えや食事の世話だけではなく、大小便のお世話もあるのですが……」
「公爵令嬢であろうと元奴隷であろうと同じように食べて出すのだ。
重い病にかかれば、公爵令嬢であろうと大小便の世話をしてもらう事になる。
赤子の頃には乳母や侍女に大小便のお世話をしてもらっていた。
お世話しなければいけない赤子がいる以上、やってもらうだけだ。
そんな事よりも、王家が参加を呼び掛けている、勇者を集めた馬上槍試合、ジョストに誰が参加するのかを決めなければいけない」
「なんじゃ、エドゥアルが参加するのではないのか」
「俺が参加しても簡単に圧勝してしまうだけだ。
それでは本当に力の差を明らかにできなくなってしまう。
見るからに弱そうな者が、教団や魔術師協会、王家や大貴族がしたてた偽者の勇者をぶちのめしてこそ、力の差を見せつけられるのだ」
「ほう、それは面白そうじゃ。
この中で1番弱そうに見えて、それでも勇者や騎士に勝てる者と言えば……」
ラファエルの奴、思いっきり悪そうな顔をしているぞ。
いや、俺も同じように悪そうな顔をしているのだろうな。
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