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第二章
第56話:傀儡と警備
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転移76日目:山本光司(ミーツ)視点
この国を滅ぼして新しい国を興す責任は、クラリス王女に背負わせる。
あまりにも多くの不幸な人がいるので、不完全な良心が疼いて見て見ぬ振りはできないが、引き籠り生活を捨てて人々の為に人生を捧げるなんて、絶対に嫌だ。
そんな事は、人々から富を奪って贅沢な生活をしてきた連中の義務だ。
性根の腐った連中には任せられないが、叩き直せる奴がいるからやらせる。
現実を知らない未熟者でも、優しい心があるクラリス王女にやらせる。
そのために、大魔術師や孤児院長に見間違えられない服装に着替えている。
毎回めんどうな事だが、魔術師らしい服装、孤児院長らしい清貧な服装、貴族らしい仰々しく華美な服装に着替えていたのだ。
とはいえ、人づての話だけでは完全に信用できない。
今見た言動も、身分の高い人間特有の、現実知らない頓珍漢がある。
厳しく問い詰めて本性を確かめる。
「現実を直視できず、愚かで非道な王が作った法や、これまでの常識に縛られている間は、餓死していく不幸な民を助ける事などできない。
父親である王を討ち、王位継承争いをする兄弟姉妹を皆殺しにする覚悟がないのなら、その無駄な口を閉じて王宮に籠っていろ、邪魔だ!」
俺は辺境伯家の一門に許される華美な服装で言い放った。
魔境都市ロアノークの貴族館を接収した時に手に入れた、ダニエルズ辺境伯家一門が王家から許されている服装を身にまとっている。
王侯貴族士族は、身分によって正装に使える色が決まっている。
王家、大公家、公爵家、辺境伯家、伯爵家、子爵家、男爵家、士族家の6階級で使える色が違っている。
服装は王家から白、紫、青、紺、赤、緑、黄、黒の色を基本としている。
貧しくて爵位にあった色に服を染められない者は社交ができない。
俺がロアノークで接収した服には、辺境伯の弟が着ていた物もあった。
当主のように100%紺で染めた服ではなく、紺と緑を使っている。
これが辺境伯の子供だと、紺と赤を使った服になる。
「辺境伯一族のようですね……魔術師に捕らえられたという噂の、ダニエルズ辺境伯家の方なのかしら?」
「俺がどこの誰かなんて関係ない、王家の失政で餓死しそうな人を助ける為に、謀叛人の汚名を着る覚悟があるかないかだけだ。
王都に魔獣を入れるのがダメだと言うのなら、殺人犯や強姦魔を傭兵として王都に引き入れた、貴族を先に処刑しろ。
その程度の事もせずに、民を助けたいと口にするのは恥知らずのやり方だ。
どうする? 自分の愚かさを認めて王城に戻るか?
それとも浅い正義漢を振りかざしてここで死ぬか?」
「殿下、ここはあの者の言う通りになされてください。
悔しいでしょうが、あれが本当に民を救う者の言葉です。
自らの手を血で染めてでも、貴族を殺して謀叛人として追われる事になっても、民を救うと決めた者の言葉です」
「……分かりました、ここはマギーの言葉を信じます」
クラリス王女はそう言うと、悔しそうな表情を浮かべて馬車に入った。
馬車の中で悔し涙を流すのか、癇癪を起こして暴れるのか、俺には分からない。
ただ、辺境伯家の一族かもしれないとはいえ、謀叛人である俺の言葉を飲み込んだのは評価できる。
引き籠もり野郎の俺が言うのは不遜だと分かっているが、それでも、多くの人々の命と尊厳がかかっている以上、自分の事は棚に上げて言わなければならない。
それと、哀しいが、こんな事を言ってしまった以上、俺も民が幸せになるまでは引き籠もれない、これで中途半端に投げ出せなくなった。
クラリス王女を超特急で理想の女王に教育しないといけない。
「ネイ、もう話してもいいぞ」
「とも、だち、と、あそ、び、たい」
ネイが哀しそうに言う。
ネイにしたら、政治的な駆け引きなんて意味が分からないだろう。
国家規模の政治劇どころか、平民の大人がやる程度の駆け引きも分からない。
そんな人間に醜いところなど、恐怖しか感じないだろう。
こんな場所にいるよりは、仲良くなった魔獣と遊んでいたい。
触って撫でて駆けっこしたいと思っているのだ。
「そっか、戻ってあそぼうな」
「うん!」
売春街に戻って、少し上空に浮かんで王都を俯瞰して見る。
ネイは俺の胸の中にいるが、お気に入りの虎系魔獣の子を抱いて、うれしそうに撫でまわしている。
俺とネイで何重もパペットの魔術をかけけているので、少々酷い扱いをしても逆らわないが、そんな魔術など関係なしでネイと仲良くなっている。
ネイが毎日魔獣のお世話をしている成果だ
上空で王都を俯瞰して見て、どうすれば孤児院と売春街を守れるか考える。
犀系と野牛系の魔獣だけでも売春街は守り切れると思う。
問題は孤児院だ、孤児院を特別だと思う王侯貴族がいれば良いのだが……
売春街で受けた恥を、他の抵抗できない平民で晴らす腐れ外道がいたら……
王都の孤児院も魔獣で護りたいが、そうすると店を休む事になる。
今の孤児院では、王都の困窮する民全員は収容できない。
場所と人員を考えると、食料を提供する炊き出しをするのが限界だ。
王国軍や貴族軍が孤児院に奇襲して来ても、死傷者を出さすに守り切れる体制。
孤児院の寡婦や孤児だけでなく、炊き出しに来ている人たち全員を、誰一人死傷者を出さずに守り切る体制を築きたい。
「ネイ、ここの子たちにご飯をあげたら、魔境とロアノークとリアルトに行くよ」
「うん!」
ネイがとてもうれしそうに返事をする。
ネイは、岩塩をねだって身体を摺り寄せてくる、草食系の魔獣も大好きなのだ。
普通の5歳児では、魔獣に体当たりで甘えられたら即死してしまう。
だが、ネイには防御系の魔術を何重にもかけているので、魔獣が少々甘えて来てもケガをしない。
ネイ自身も、魔獣と駆けっこができるように、背に乗って遊べるように、身体強化系と身体防御系の魔術を覚えようとしている。
『好きこそものの上手なれ』とはよく言ったもので、ネイは魔獣と遊びたい一心で、レベルは低いが身体強化系と身体防御系の魔術を使えるようになった。
王都孤児院、ロアノーク、リアルト、魔境と周ったが、どうしても王都孤児院が心配で、1ヶ所テレポートする度に王都孤児院の様子を見に戻ってしまう。
こんな状態だと精神的に参ってしまう。
そう思って、割り切って王都孤児院も魔獣に守らせる事にした。
ただ、目立つ魔獣を使わずに、陰ながら守る魔獣を選んで連れて来た。
王国軍や貴族軍が攻撃しない限り、姿を隠して見守れる魔獣に限定した。
王都の上空に、鳥の魔獣を旋回させた。
この世界では、一般的に魔鳥や怪鳥と呼ばれてる。
昼間は、鷹や鷲に似た魔鳥に、姿を見えなくなる魔術をかけて旋回させた。
夜間は、梟に似た夜目の聞く魔鳥に、隠忍系の魔術をかけて旋回させた。
転移77日目:山本光司(ミーツ)視点
王都孤児院を守れる体制を築いて、ようやく安心して眠れた。
何時も胸に抱いているネイは魔術を使ってでも安眠させている。
俺も眠らないといけないのだが、眠るのは1番守りの弱い王都孤児院にした。
リアルトの家臣達には申し訳ないのだが、時間のある時に顔を見せて、無事を確認するだけになる。
「お待ち下さい、院長先生は激務で疲れておられるのです」
「院長が激務で疲れているのは分かっている。
それでも起きて来てもらわないと困るのだ!」
「いいえ、貴方は何も分かっていません、院長先生の代わりはおられないのです。
院長先生が倒れられたら、死ぬのは孤児院にいる人間だけではないのです。
炊き出しで命をつないでいる人たちが全員死んでしまいます。
これ以上先には行かせません!
院長先生の安眠を妨げる者は、誰であってもここから先に行かせません!」
ドアの外で孤児院の世話役と南冒険者ギルドの姉御が押し問答をしている。
いや、世話役だけでなく、幼い孤児達も姉御の邪魔をしている。
解体も調理も店の手伝いもできない小さな子は、孤児院の一室で遊んでいる。
ただし、世話役の寡婦から、絶対に院長室の前で騒がないように言われている。
俺が食料として提供する鳥や小動物は、今の王都では手に入らない貴重品だ。
それを毎日大量にどこからともなく集めて来るのだ。
何か誰にも言えない秘密があると、大人の寡婦達は察している。
俺が長時間院長室に閉じ籠るのも秘密の1つだと思ってる。
だから子供達はもちろん、姉御も近づけないようにしている。
「随分とさわがしいな、南冒険者ギルドの姉御が来ているのなら案内してくれ」
俺はドアを開けて外にいる世話役に言った。
最近は寝不足だが、普通の人間と違って右脳と左脳を交互に休ませる事ができるので、少々の無理では倒れない。
「ありがたい、クラリス王女殿下の事で相談があるのだ」
この国を滅ぼして新しい国を興す責任は、クラリス王女に背負わせる。
あまりにも多くの不幸な人がいるので、不完全な良心が疼いて見て見ぬ振りはできないが、引き籠り生活を捨てて人々の為に人生を捧げるなんて、絶対に嫌だ。
そんな事は、人々から富を奪って贅沢な生活をしてきた連中の義務だ。
性根の腐った連中には任せられないが、叩き直せる奴がいるからやらせる。
現実を知らない未熟者でも、優しい心があるクラリス王女にやらせる。
そのために、大魔術師や孤児院長に見間違えられない服装に着替えている。
毎回めんどうな事だが、魔術師らしい服装、孤児院長らしい清貧な服装、貴族らしい仰々しく華美な服装に着替えていたのだ。
とはいえ、人づての話だけでは完全に信用できない。
今見た言動も、身分の高い人間特有の、現実知らない頓珍漢がある。
厳しく問い詰めて本性を確かめる。
「現実を直視できず、愚かで非道な王が作った法や、これまでの常識に縛られている間は、餓死していく不幸な民を助ける事などできない。
父親である王を討ち、王位継承争いをする兄弟姉妹を皆殺しにする覚悟がないのなら、その無駄な口を閉じて王宮に籠っていろ、邪魔だ!」
俺は辺境伯家の一門に許される華美な服装で言い放った。
魔境都市ロアノークの貴族館を接収した時に手に入れた、ダニエルズ辺境伯家一門が王家から許されている服装を身にまとっている。
王侯貴族士族は、身分によって正装に使える色が決まっている。
王家、大公家、公爵家、辺境伯家、伯爵家、子爵家、男爵家、士族家の6階級で使える色が違っている。
服装は王家から白、紫、青、紺、赤、緑、黄、黒の色を基本としている。
貧しくて爵位にあった色に服を染められない者は社交ができない。
俺がロアノークで接収した服には、辺境伯の弟が着ていた物もあった。
当主のように100%紺で染めた服ではなく、紺と緑を使っている。
これが辺境伯の子供だと、紺と赤を使った服になる。
「辺境伯一族のようですね……魔術師に捕らえられたという噂の、ダニエルズ辺境伯家の方なのかしら?」
「俺がどこの誰かなんて関係ない、王家の失政で餓死しそうな人を助ける為に、謀叛人の汚名を着る覚悟があるかないかだけだ。
王都に魔獣を入れるのがダメだと言うのなら、殺人犯や強姦魔を傭兵として王都に引き入れた、貴族を先に処刑しろ。
その程度の事もせずに、民を助けたいと口にするのは恥知らずのやり方だ。
どうする? 自分の愚かさを認めて王城に戻るか?
それとも浅い正義漢を振りかざしてここで死ぬか?」
「殿下、ここはあの者の言う通りになされてください。
悔しいでしょうが、あれが本当に民を救う者の言葉です。
自らの手を血で染めてでも、貴族を殺して謀叛人として追われる事になっても、民を救うと決めた者の言葉です」
「……分かりました、ここはマギーの言葉を信じます」
クラリス王女はそう言うと、悔しそうな表情を浮かべて馬車に入った。
馬車の中で悔し涙を流すのか、癇癪を起こして暴れるのか、俺には分からない。
ただ、辺境伯家の一族かもしれないとはいえ、謀叛人である俺の言葉を飲み込んだのは評価できる。
引き籠もり野郎の俺が言うのは不遜だと分かっているが、それでも、多くの人々の命と尊厳がかかっている以上、自分の事は棚に上げて言わなければならない。
それと、哀しいが、こんな事を言ってしまった以上、俺も民が幸せになるまでは引き籠もれない、これで中途半端に投げ出せなくなった。
クラリス王女を超特急で理想の女王に教育しないといけない。
「ネイ、もう話してもいいぞ」
「とも、だち、と、あそ、び、たい」
ネイが哀しそうに言う。
ネイにしたら、政治的な駆け引きなんて意味が分からないだろう。
国家規模の政治劇どころか、平民の大人がやる程度の駆け引きも分からない。
そんな人間に醜いところなど、恐怖しか感じないだろう。
こんな場所にいるよりは、仲良くなった魔獣と遊んでいたい。
触って撫でて駆けっこしたいと思っているのだ。
「そっか、戻ってあそぼうな」
「うん!」
売春街に戻って、少し上空に浮かんで王都を俯瞰して見る。
ネイは俺の胸の中にいるが、お気に入りの虎系魔獣の子を抱いて、うれしそうに撫でまわしている。
俺とネイで何重もパペットの魔術をかけけているので、少々酷い扱いをしても逆らわないが、そんな魔術など関係なしでネイと仲良くなっている。
ネイが毎日魔獣のお世話をしている成果だ
上空で王都を俯瞰して見て、どうすれば孤児院と売春街を守れるか考える。
犀系と野牛系の魔獣だけでも売春街は守り切れると思う。
問題は孤児院だ、孤児院を特別だと思う王侯貴族がいれば良いのだが……
売春街で受けた恥を、他の抵抗できない平民で晴らす腐れ外道がいたら……
王都の孤児院も魔獣で護りたいが、そうすると店を休む事になる。
今の孤児院では、王都の困窮する民全員は収容できない。
場所と人員を考えると、食料を提供する炊き出しをするのが限界だ。
王国軍や貴族軍が孤児院に奇襲して来ても、死傷者を出さすに守り切れる体制。
孤児院の寡婦や孤児だけでなく、炊き出しに来ている人たち全員を、誰一人死傷者を出さずに守り切る体制を築きたい。
「ネイ、ここの子たちにご飯をあげたら、魔境とロアノークとリアルトに行くよ」
「うん!」
ネイがとてもうれしそうに返事をする。
ネイは、岩塩をねだって身体を摺り寄せてくる、草食系の魔獣も大好きなのだ。
普通の5歳児では、魔獣に体当たりで甘えられたら即死してしまう。
だが、ネイには防御系の魔術を何重にもかけているので、魔獣が少々甘えて来てもケガをしない。
ネイ自身も、魔獣と駆けっこができるように、背に乗って遊べるように、身体強化系と身体防御系の魔術を覚えようとしている。
『好きこそものの上手なれ』とはよく言ったもので、ネイは魔獣と遊びたい一心で、レベルは低いが身体強化系と身体防御系の魔術を使えるようになった。
王都孤児院、ロアノーク、リアルト、魔境と周ったが、どうしても王都孤児院が心配で、1ヶ所テレポートする度に王都孤児院の様子を見に戻ってしまう。
こんな状態だと精神的に参ってしまう。
そう思って、割り切って王都孤児院も魔獣に守らせる事にした。
ただ、目立つ魔獣を使わずに、陰ながら守る魔獣を選んで連れて来た。
王国軍や貴族軍が攻撃しない限り、姿を隠して見守れる魔獣に限定した。
王都の上空に、鳥の魔獣を旋回させた。
この世界では、一般的に魔鳥や怪鳥と呼ばれてる。
昼間は、鷹や鷲に似た魔鳥に、姿を見えなくなる魔術をかけて旋回させた。
夜間は、梟に似た夜目の聞く魔鳥に、隠忍系の魔術をかけて旋回させた。
転移77日目:山本光司(ミーツ)視点
王都孤児院を守れる体制を築いて、ようやく安心して眠れた。
何時も胸に抱いているネイは魔術を使ってでも安眠させている。
俺も眠らないといけないのだが、眠るのは1番守りの弱い王都孤児院にした。
リアルトの家臣達には申し訳ないのだが、時間のある時に顔を見せて、無事を確認するだけになる。
「お待ち下さい、院長先生は激務で疲れておられるのです」
「院長が激務で疲れているのは分かっている。
それでも起きて来てもらわないと困るのだ!」
「いいえ、貴方は何も分かっていません、院長先生の代わりはおられないのです。
院長先生が倒れられたら、死ぬのは孤児院にいる人間だけではないのです。
炊き出しで命をつないでいる人たちが全員死んでしまいます。
これ以上先には行かせません!
院長先生の安眠を妨げる者は、誰であってもここから先に行かせません!」
ドアの外で孤児院の世話役と南冒険者ギルドの姉御が押し問答をしている。
いや、世話役だけでなく、幼い孤児達も姉御の邪魔をしている。
解体も調理も店の手伝いもできない小さな子は、孤児院の一室で遊んでいる。
ただし、世話役の寡婦から、絶対に院長室の前で騒がないように言われている。
俺が食料として提供する鳥や小動物は、今の王都では手に入らない貴重品だ。
それを毎日大量にどこからともなく集めて来るのだ。
何か誰にも言えない秘密があると、大人の寡婦達は察している。
俺が長時間院長室に閉じ籠るのも秘密の1つだと思ってる。
だから子供達はもちろん、姉御も近づけないようにしている。
「随分とさわがしいな、南冒険者ギルドの姉御が来ているのなら案内してくれ」
俺はドアを開けて外にいる世話役に言った。
最近は寝不足だが、普通の人間と違って右脳と左脳を交互に休ませる事ができるので、少々の無理では倒れない。
「ありがたい、クラリス王女殿下の事で相談があるのだ」
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